今日は、「第38回箱館歴史散歩の会」(主宰・中尾仁彦氏)に参加してきた・・・今回のテーマは「伝統的建造物めぐり(その2)」
日本伝統文化の和風の民家のほか、開港以来の諸外国文化の流入により育まれてきた市民意識を表す洋風あるいは和洋折衷様式の民家のうち、今回は基坂から西側の街並みを巡った。初夏を思わせる天候の下、参加者は100名を越えていたようだ。普段、何気なく見てはいるが、改めて説明を受けながら見ることにより、新しい価値を発見できた・・・・。
<和洋折衷住宅について>
函館の歴史的建造物の特色である和洋折衷住宅は、3つのタイプに分類されるらしい。
今日廻った中から代表的なものを先にアップ
①1階のみが和風で1階の側面や2階はすべて洋風になっているタイプ
「めがね工房まかべ」~豪商藤野財閥が明治41(1908)年に社宅として建てたもので、主に漁師に住まわせていたとのこと。
②1階が四方とも和風になっていて、2階が洋風のタイプ
「ミートハウス別館」~明治40(1907年)建築。当初は鉄工所だった(経営者の住宅では?)らしいが、今は民宿。正面右のレンガ造りの袖壁が特徴。
③和風民家と洋風民家が併設されているタイプ
「野登家住宅」~大正2(1913年)建築。創建当時のままの姿を維持。
これらも合わせて、全部で20軒ほど巡ったが、印象に残ったものをいくつかアップ
「奥島家住宅」~大正7(1918年)建築。土蔵と和風と洋風の併設。
「松原家住宅」~明治43(1910)年建築。函館では珍しい京都風の純和風住宅。樺太に漁場を持っていた豪商が京都から大工を招いて建てたとのこと。中も非常に豪華な造りになってらしい。
「山内家住宅」~大正11(1922)年建築。窓の細工や軒蛇腹がみごとで、珍しく玄関を引っ込めていて、和と洋の違和感のない完成度の高い建物とのこと。
「大正湯」~昭和13(1928)年建築。バランスが良く、きれいな建物。映画のロケにも使われ、観光客にも人気がある銭湯。
中の様子は下記からどうぞ!
http://blog.goo.ne.jp/sakag8/e/2c9a8a079835f3e90a65b5f0aa659b24
「伴田米穀店」~大正5(1916)年建築。昼は米穀店、夜は居酒屋。昔は病院(手前が診療所で、奧が住まい)。21回もペンキが塗り直されているとのこと。窓の上の三角がお洒落。
「前田家住宅」~明治18(1885)年建築の土蔵造2階建て。明治40年の大火で焼け残った。
「和島家住宅兼民宿」~大正4(1915)年建築。元は海産商の建物。均整のとれた造りで、窓がお洒落。
「旧堤商会(ニチロの前身会社)・現佐藤商店)~大正5(1916)年建築の木造3階建て。
「旧太刀川米穀店」~明治34(1901)年建築。現在は喫茶店を営業。土蔵造りゆえに明治40年の大火で焼け残った。昭和46年には国の重要文化財に指定。
「民宿宝屋」~明治42(1909)年建築。繋がっている裏の建物は和洋折衷
<翌日の新聞より>
本年度の国土交通省などが主催する都市景観大賞「美しいまちなみ優秀賞」受賞決定!