道々32号の車窓から眺めるペタヌ山
GPSトラックログ
豊浦町の低山ではあるが、以前から山名が気になっていた。ペタヌはアイヌ語で二股を意味するらしい。ペタヌ川という川はあちこちに見られ、この山も小鉾岸川支流ペタヌ川の源流部にあることが由来のようだ。道内に多い二股山を和名としなければ、もっとペタヌヌプリが多かったのかもしれない。
地図上にペタヌ川沿いの林道の先にも点線が源頭部まで記載されていることから、ネット上でHYML仲間の記録も目にする。しかし、夏に登った記録は、つるが絡んだ藪こぎに非常に苦労している。そこで、この山に登るには積雪たっぷりの時期が良いだろうと考えていた。
豊浦町の道の駅で朝を迎え、国道37号の大岸の交差点から右の道々32号へ入る。車窓から目指すペタヌ山が見えていた。
林道入口の路肩に車を停めて林道を見たら、数日前のものと思われるスノーシューのトレースが続いていた。
7:40、こちらは、行けるところまでスキーで行って、途中からカンジキに履き替える作戦でスタートする。スキーの方が埋まらないし、帰りが速いからである。
直進するとまもなく道央道の下を潜る。
空が明るくなって、陽光に照らされる雪を纏った木々が美しい。
地図上のc190までの実線部分は広い林道が続くが、その上からは点線となり、狭い作業道状態となる。
c240から先は沢の中に点線が引かれているが、沢の中をスキーで進むのは手こずりそうだ。地図上の作業道を辿るよりは、沢の右上の尾根に取り付いて登る方が斜度も緩く楽だと思った。
古いトレースも同じことを考えていたようで、右側の斜面の方へ向かっていた。しかも、そこには明らかな作業道があった。
9:15、右の尾根に取り付くc280地点にスキーをデポし、カンジキに履き替えた。
目の前に頂上直下の崖斜面が見えた。右の尾根に直接取り付くには急なので、右へ巻くように進んだら、消えていた古いトレースも同じ方向へ向かっていた。
右側の尾根を少し巻くように進み、斜度が緩くなる尾根の中央に取り付いた。
結果論だけど、このような斜面が広がっていることが分かっていれば、スキーで登って滑りたかった。
快適な広い尾根の正面に見えるピークを頂上だと思って登って行ったが、そこは頂上ではなかった
自分のトレースを振り返ると、正面に幌扶斯山が見え、右奥に真っ白な黒松内岳が見えた。
左側に目を転じると、大岸付近の海と平地と見える。
当初頂上だと思ったピークを登り切ると、その先に林に覆われた本当の頂上が見えた。最後の登りが急そう。
9:45、2時間05分で、わりと平坦な頂上に到着。古い記録では、頂上標識がダケカンバの幹に付けられていたが、探しまわっても見つからなかった。落ちてしまったらしい。
南側には霞みながらも途中で眺めた海の方は見えたが、それ以外の展望は広がって来た雪雲で見えなくなっていた。他の記録では、羊蹄山や尻別山、昆布岳や西昆布岳などがみえ、以外に展望のよい山らしい・・・残念!
10:00下山開始。下りは少しショートカットして、直接スキーデポ地点をめがけて下った。さらにスキーに履き替えて、登りの半分の11:00にゴール。
天気が良ければ、この奥の金山にも登りたいと考えていたが、激しく雪が降って来たのと、林道歩きだけで片道2時間ほど掛りそうなので、次の機会に回すことにして、帰路に就いた。
帰宅してから分かったことだが、高速道路の手前の北側の作業道を少し上がって行くと大岸鉱山の遺構が見られるそうだ。金山へ登る時に寄ることにしたい。