平安中期のお寺

2018年11月28日 | 但馬の寺院
      日高町清滝地区・ずずく生りの柿の実

       
(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成30年 第13回但馬検定(2級)問題より

【17】平安中期から後期にかけて創建されたと伝わり、正面
3間と左右1間に床を張り、仁王を安置する珍しい方法を用
いている寺院は、次のうちどれでしょうか。

(a) 総持寺    (b) 観音寺    (c) 福王寺    (d) 日輪寺

 日高町観音寺(かんのんじ)にある天台宗のお寺は「観音寺
(かんのんじ)と言います。
このお寺の最大の特徴は、北兵庫最古の木造仁王門があること
です。

寄棟造、浅瓦葺のこの仁王門は、正面3間の前面両脇に、やや
高めの板張りの床があることです。
内陣左右に、阿形と吽形の金剛力士像が安置され、細部は和様
と唐様を混用した造りです。

観音寺には、室町中期に建てられた仁王門と、門と鐘楼が一体
となった「鐘楼門(しょうろうもん)」、京の清水寺によく似
た本堂の「宝楼閣」があります。

とても立派な仁王門(県指定文化財)のあるお寺です。
答えは、(b)の観音寺です。

ちなみに、(a)の総持寺(そうじじ)は、豊岡市出石町宮内に
あるお寺で、代々但馬守護・山名氏の庇護を受けた祈祷寺です。

(c)の福王寺(ふくおうじ)は、養父市大屋町中にあるお寺で、
本尊の「木造阿弥陀如来立像」は高さ3尺、寄木造の美術的価
値の優れた仏像で有名です。

(d)の日輪寺(にちりんじ)は、朝来市桑市にあるお寺で、堂
前にある応永年間の「鰐口(わにぐち)」は貴重な文化財なの
です。


『あか~なる あか~て』

 但馬弁では、「明るくなる」ことを「あか~なる」って以前書
いたね。
同じ「あか~なる」を、別の意味の顔が赤くなる時にも使うんよ。

「じいちゃんはビール飲んだら、顔があか~なるの。ケンちゃん
はどんな時に顔があか~なる。何か恥ずかしいことがあったら、
あか~なるかな」、なんて時に使います。

それからね、「赤くて」の但馬弁は「あか~て」って言うんだよ。
「名古屋のおばさんから送って来たこのリンゴ、つやつやあか~
て美味しそうだね」、なんて言うときに使います。

但馬の人は、明るいことに「あか~なる」、恥ずかしい時に「あか
~なる」、美味しいリンゴは「あか~て美味しそう」と、「あか~、
あか~」と、よく「あか~」を使うんよ。