但馬の寺院

2018年11月30日 | 但馬の寺院
    八鹿町・日光院の境内はイチョウのじゅうたん
 
      
(但馬ふるさとづくり協会転載許可済)
平成30年 第13回但馬検定(2級)問題より

【19】今は廃寺となり観音堂を残すのみとなっているが、境
内の松尾坊跡から出土した「鰐口」は、1388年(嘉慶2)に
つくられたもので、在銘鰐口としては、但馬最古のものとい
われている寺院は、次のうちどれでしょうか。

(a) 進美寺   (b) 今滝寺   (c) 正楽寺   (d) 大林寺


 朝来市山東町迫間(はさま)にある大林寺(だいりんじ)は、
観音堂を残すのみの廃寺です。
しかし由緒ある古刹で、千手観音の本尊や不動明王、それに
「鰐口(わにぐち)」がとても有名です。

松尾坊跡から出土した「鰐口」は、嘉慶2年(1388)の作で、
在銘鰐口としては但馬最古のものです。

青銅製の銘帯上部には「但馬国」、右方には「大林寺願主五郎
左衛門尉幸信(ごろうざえもんのじょうゆきのぶ)」(当地の
豪族)と記されています。

県指定文化財のとても貴重な鰐口です。
答えは、(d)の大林寺です。

ちなみに、(a)の進美寺(しんめいじ)は豊岡市日高町赤崎に
あるお寺で、源平合戦の犠牲者を祀る「五輪宝塔三百基造立供
養」の行われたお寺として有名です。

(b)の今滝寺(こんりゅうじ)は養父市八鹿町今滝寺にあるお
寺で、山名四天王のひとり八木城主八木氏の菩提寺であります。

(c)の正楽寺(しょうらくじ)は新温泉町熊谷にあるお寺で、
檜一本造りの阿弥陀如来座像がとても立派なものです。


『さが さげぇ~』

 道の下り坂のことは、普通は「坂(さか)」って言うね。
坂道は「さかみち」だね。
この「さか」が但馬の人は、「坂(さが)」って言うの。

なぜか知らないが、濁って「さが」なの。

「家の玄関先は、ちっとさがになっとるんで気を付けて~や」、
なんて言います。

また別の人は、「傾斜になっている」ことを「さげぇ~」と言いま
す。
斜めに勾配のある事を「さげぇ~」って表現するのです。

「公民館の前の道は、さげぇ~しけ~こや~で(怖いで)。自転車
は降りて、歩いたほうがええ~で」なんて注意する時に使います。

なぜに、「坂(さか)」のことを「さが」とか「さげ」とか言う
のでしょうか。ちょっと不思議に思います。