ブーンブーンブーンと驚くほど大きな羽音がする。
テラス側の窓辺にヴェスパがふらふらと飛んできて部屋の中に入ろうとしている。一匹が二匹、二匹が三匹と増えているので巣でも作られたらたまらないと、対策を探し始めた。
こういうときはインターネットで検索できる便利さを享受する。
ヴェスパよけに茶色の紙袋を膨らませてしかるべき場所に設置するという記事を見つけた。その"物体”を他のコロニーが作った鉢の巣と見間違えて逃げてゆくという説だった。
眉唾ものかと思いながらも、手間のかかることでも無し、持っていた茶色紙袋を膨らませて吊るしてみると、確かにすうっと逃げていったきり戻ってこない。ここ数日うるさいほどの羽音がひっきりなしに聞こえていたのに、シーンとしているのだ。これは偶然なのか、それとも本当に茶色紙袋擬似蜂巣作戦が功を成したのか、はっきりとした事は判らないものの、今日はまだ一匹も飛んでこない。
これはミツバチには関係ないらしく、彼等はトマトの花を静かに訪問している。
ミツバチといえば先日、寝室の床に動かなくなっているのを見つけた。よく見ればまだ生きているので、喉が渇いたか、空腹かのどちらかだろうと、ちり紙をぬらし蜜を少し落としてミツバチを乗せてみると、早速ごくごくと飲んでいるらしい様子が見えた。そして5分ほどして、回復したのか動き始め、飛び去った。
このところ気温が高く雨が少なかった所為で水溜りが足りなかったのかもしれない。ミツバチも喉が渇いているらしい。
蜜といえば去年わさわさと茂ってたくさん花をつけていた小さな赤い花のサルビアが半分枯れてしまった。その蜜を求めてホシホウジャクがたびたびたずねてくるのが楽しいのだが、今年は花が少ないのでホシホウジャクの訪問も少ない。彼らのために来年はサルビアの挿し木をたくさん作っておこうか。。。
サルビアといえば。。。
ホシホウジャクといえば。。。
赤い花といえば。。。
挿し木といえば。。。
どんどん枝葉がのびてゆく。。。