今夜も本をまくらに。

山歩きが好き、落語が好き、おいしい物が好き、中島みゆきが好き、
でもやっぱり活字がなければ生きていけない私。

猫を棄てる

2022年11月20日 | 「本」のひきだし

ブクログより



村上春樹さんがお父様について語った本として話題になりました。

お父様について少し、京都のお寺の6人兄弟の次男として生まれ、お坊さんの学校を出た後京都帝国大学の文学部で学ばれ、俳句同好会で句を詠んだり、もちろん勉学にもいそしまれ、とにかくまじめなで優秀な方だったらしいです。
その間に徴兵されて(対中戦争)中国戦線に送り込まれる。

実は村上さんが長らくお父様について触れられなかったのは、この戦争体験が大いに関係していたのでした。
村上さんはある疑惑を持っていて、その事実を知ることを避けてこられたのです。
しかしお父様がお亡くなりになりはっきりさせたくて、関係者の方々の話や、残された手記などから、お父様はその事件に関わっていなかったという確信をされ、肩の荷を下ろされたということですね?

そしてやっとお父様ときちんと向き合って、冷静に過去を振り返ることができたということですね?
20年以上疎遠で亡くなられる少し前に再開し、和解のようなことをしたとあります。

お父様にはお父様の思い、村上さんには村上さんの思い、お互いわかっていても譲れないものがあるし、親子なので頑なな性格も似ているだろうし、そういうことですよね?村上さん?

ということで、たぶんに私の私見が入った感想になりましたが、村上春樹さんがプライベートな部分を書かれた作品として、非常に珍しく貴重な一冊であると思います。


猫を棄てる / 村上春樹

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ひたすら面白い小説が読みたくて | トップ | ちょこっとビワイチ »
最新の画像もっと見る

「本」のひきだし」カテゴリの最新記事