http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/OSK201301210026.html
はっきりといいます。
なんですか、この結論?
「体育系の2学科の募集停止」というところでは、橋下市長の要求も通っているから、一応の顔がたつ。
その一方で、あらためて体育系2学科の定員を「普通科」で、「スポーツ中心のコース」に再編して集めるというのが、大阪市教委の方針。
で、入試は従来の体育系2学科志望の学生に不利にならないようにする。
これって、実質的には体育系2学科存続と、どう違うんですかね?
それで橋下市長も、市の教育委員さんたちも、自分らの両方の顔は立つかもしれない。
でも、本当にこんなことで、どっちも、いいんですかね?
要するに、橋下市長は「自分はこのたびの事件で、学科の募集停止という形での対策を打ったのだ」という、名前がほしかっただけですか?
「根深い問題を根っこから絶つのだ」とかいいながら、要は「自分の顔がたつようにしてほしかっただけ」なのですか?
これが遺族に真摯に謝罪し、自らの体罰肯定的な意見を批判した人の目指してきたことですか?
結局、あなたは事態を引っ掻き回すだけで、事実経過の検証作業なんてどうでもよかったのですかね?
でもそれって、事実関係の別の形での「隠ぺい」に他ならないのではないですか?
市教委も市教委です。
「これで実質的に体育系2学科も存続するし、よかったよかった」で済ませていいのですか?
特に事務方以上に、教育委員さんたち(教育長を除く)に、このこと、問いたいです。
きっと今後もこの橋下市長がいる限り、何か学校で子どもの悲しい出来事が起こるたびに、彼はまたこんな感じで何かと難癖つけて、大騒ぎして、市教委や学校への介入を強めてきますよ。それでいいんですか?
市の教育委員のなかには橋下市長の改革を積極的に後押しする人もいるようですが、こんな市長の施策を「追認」するだけの市教委に、今回の件でガッカリ来たという人もいるのではないでしょうか?
この入試停止のことで大騒ぎしている間に、もう何日、私たちは費やしたのでしょうか?
この時間があれば、どれだけの子どもや教職員への聴き取り作業ができたでしょうか?
また、この入試の停止をめぐる大騒ぎの渦中で、どれだけの大阪の子どもやその保護者や不安にさらされ、傷つき、苦しんだか。
どれだけの現場教職員が困惑し、中学校の校長さんたちがやきもきしてきたのか。
そして、教育長さんをはじめとする市教委の事務方だって、この入試停止の一件では本来やるべき業務ができず、市民からの苦情や問い合わせにどれだけ忙殺され、しんどい思いをしてきたか。
そのことの重みを、大阪市の教育委員も、橋下市長も、どう考えているのでしょうか。
橋下市長も大阪市教委も、お正月以来、こういうことに時間を費やす暇があったら、本来、なすべき事実経過の検証作業にエネルギーを費やすべきでした。
先ほどのブログの記事にも書いたとおり、今のところ、その検証作業がかなり停滞しています。
こんなことに費やした時間と、関係する人々の徒労感、傷つき、不安や苛立ち、怒りなどに対して、市長や市の教育委員さんたちは、どのように今後向き合っていくのでしょうか?
外部監察チームのみなさん。
まずは、当該の桜宮高校で起きた悲しい出来事の調査と並行して、橋下市長と市の教育委員さんたちのこの間の動きを監察して、いったい何がダメだったか、検証してください。
私としては、そちらの作業も外部監察チームにはお願いしたいです。
あと、この橋下市長の入試停止方針を積極的に後押ししようとした、いわゆすマスメディアによく出る「識者」にも言いたい。
「あなたたちはいったい、誰の側にたって、何をコメントしてきたのか?」と。