※以下の内容は、今日、フェイスブックに書き込んだ内容を一部修正して、こちらに転載したものです。
今日の朝日新聞デジタルの記事から、中原大阪府教育長の辞職表明の件、紹介します。
http://www.asahi.com/articles/ASH3C5HWJH3CPTIL01Z.html
で、この件について少し、感じたことをいくつか、整理して書きます。
(1)「なぜ今日なの?」ということ。
辞職表明ですが、まず、3.11のあの東日本大震災・原発事故から4年目の今日を「わざわざ、選んだのか?」ということ。
ただ、後任を4月1日付けで教育長に据えるためには、3月中に知事が人選して、諸手続きをふんでいかねばならず・・・。
とすれば、今週当たりが辞職させるにせよ、解任するにせよ、タイムリミットなのかもしれない。
(2)(1)とも絡みますが「後任は誰なのか?」ということ。
こういうことがあると、まあ、パワハラなんてしそうもないような温厚な人物で、なおかつ、松井知事(さらには橋下市長)の「忠実なしもべ」みたいな人が後任に座りそうな気がします。
そうすれば、今までの教育改革の方向性は動かさずに、パワハラ問題に対する非難だけは当面、避けられますから。
それで、松井知事サイドで「そんな後任者の心づもり」がある程度できたから、今日の辞職表明につながったのか?
それとも、中原氏本人の辞職の思いつきが、たまたま今日だったのか?
このあたりの事情は、今夜以降の松井知事らの動きで見えてくるかな、と思います。(彼らが手際よく後任人事をすすめた=計画的な辞職表明、どたばたしている=中原氏の思いつきが急だった、ということかと)
(3)この間すすめてきた「公募」人事の「辞職ドミノ」が起きるか?
この何年かの間に、大阪市の「公募」の区長や校長等々、いろんな問題が取りざたされている人が居ます。
そちらについても3月末に向けて、辞職する等々の動きが起こるかどうか・・・?
(4)春の地方選挙、5月の住民投票、そして年末の知事・市長ダブル選への影響は?
これから「選挙」や「住民投票」が次々に行なわれますが・・・。
松井知事や橋下市長だけでなく、この中原氏をかばいつづけてきた府議もいらっしゃるとか。
そういった人々を今後、「選挙」などでどう扱うのか?
また、そういった人々が推してきた「都構想」(実は大阪市解体構想)をどう考えるのか?
こういう課題もありますね。
(5)新しい教育委員会制度の運用に関する問題点の指摘は?
(2)の話とも絡みますが、この春から新しい教育委員会制度になって、教育長と他の教育委員、首長の関係が従来とはちがったものになります。
今後より首長の教育行政への関与が強まる制度になると、こうした首長の「忠実なしもべ」みたいな教育長がパワハラ起こす危険性も高まり、辞めさせるのも一苦労・・・なんてことも再び起きかねません。
このあたりをどう考えるか・・・なんて議論も必要でしょうね。
(6)この間すすめてきた大阪府・市の教育改革路線の問題点の指摘は?
これも(2)の話とも絡みますが、彼が教育長として据えられたのは、ある意味松井知事・橋下市長下で進められてきた一連の教育改革路線の「徹底・継承」ということが念頭にあってのこと。「彼が部下や他の教育委員にパワハラしてでも、それでもやりたかった・部下にやらせたかった教育改革とはなんだったのか?」が問われる必要がありますね。
以上、この彼の辞職表明を受けて、率直に感じることの「まとめ」でした。