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皇居東御苑と、清澄庭園

2018年05月05日 | おでかけ

先月、日本で40年観光ガイドをしているアメリカ人の方に、都内を案内していただく機会がありました。アメリカの大学で日本の歴史を学んでいらして、私より詳しいほど。日本橋や丸の内など、ふだんはあまり歴史を意識して歩いていないので、江戸時代の町の様子を思い浮かべながらの楽しい散策となりました。

前夜からの激しい雨風が、家を出る頃にはぴたりと止み、曇り空ながら雨上がりの新緑がみずみずしく美しかったです。メトロと徒歩で移動して、日本橋、丸の内、皇居、神楽坂、両国、清澄白河と訪れました。

丸の内から和田倉門へ。銀杏並木の新芽が初々しい。今は緑がもっと濃くなっているでしょうね。

和田倉噴水公園。夏は特に気持ちのよい場所です。この後、大手門から皇居東御苑に入りました。入口で簡単な荷物検査を受け、入場タグを受け取ります。ここは江戸城の本丸・二の丸・三の丸の跡ですが、今は広大な公園となっていて、春の桜、秋の紅葉、雑木林と四季折々の花々が楽しめます。ちょうどつつじが見頃でしたが、この日は石垣が気になりました。

これは同心番所付近の石垣。大きさも形も素材も違う石が隙間なくきっちりと積まれ、パッチワークみたい。

汐見坂付近の石垣。丸みを帯びた石が一見無造作に積まれていますが、セメントも使っていないのに、崩れずきちんと残っているのがすごい。いつもは散策を兼ねて通り抜けるだけのことが多い東御苑ですが、歴史的見どころも多いです。

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最後に、清澄白河駅から清澄庭園を訪れました。

もとは江戸の豪商、紀伊国屋文左衛門の屋敷跡と伝えられますが、明治11(1878)年に岩崎弥太郎が買い取り、社員の慰安と賓客の接待のために造園しました。もとは倍の広さでしたが、岩崎氏が関東大震災後に東側半分を東京市に寄贈。市は清澄庭園として整備しました。西側半分は、今は公園となっています。

庭園の中心を成す”大泉水”。3つの中島を配した広い池です。回遊式林泉庭園となっていて、池に沿ってぐるりと歩いて回りながら、それぞれの角度から変化に富んだ風景を楽しめます。都会の庭園ゆえにマンションが見えるのはご愛敬ですが、スカイツリーが借景となっているのがおもしろい。

池に突き出るようにして建てられた数寄屋造りの”涼亭”。趣がありますね。

中の島にかかる橋も味わいがありました。岩崎弥太郎氏は石が好きで全国の産地から集めたそうで、園内にはめずらしい石がいろいろあり、石を生かした風景も見応えありました。池の端に石を点々と配し、歩いて渡れるようになっているのもおもしろい趣向です。

清澄白河は以前は静かな場所でしたが、ブルーボトルコーヒーができてからお店が増えて少しずつ活気が出てきているようです。庭園のあとは、古い民家を改造したクラフトビールのお店で乾杯し、小さな旅を締めくくりました。

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