@真贋眼力、美術品などを鑑定するキュレーターは豊富な経験者だろうか。そんな人材がいない警察捜査にはこの種は難題だろう。骨董品などを扱う業者もまさに熟練と経験が物を言うが、世間の評価価格について、いつも不思議だと思うのは実際誰が初値をつけるのだろうか。その基準は、その理由は!。人間が極める評価は権威者が極めるものが最も「適度」だと思うのだが。
『真贋』今野敏
盗犯を担当する警視庁捜査三課のベテラン刑事・萩尾と、部下の女性刑事・秋穂。窃盗事件の報に臨場した萩尾と秋穂は、その手口から常習犯・ダケ松の仕業と見抜く。しかし、逮捕されたダケ松に面会した萩尾は、供述に疑問を持つ。どうやら弟子がいるらしい……。
ー国宝の展示される陶磁器展が絡み、本物か偽物か。二転三転する捜査。果たして真犯人は。
ー美術館員のキュレーターの眼力。真贋を判断できる能力次第となるが、その美術館員自身が事件に絡んでいるとすれば解決するのは非常にややこしくなる。
ー故買屋とは窃盗犯が持ち込む盗品を売り捌く業者。その故買屋がいなければ窃盗犯は一才金に換金できないどころか商売が成り立たないという仕組み。
ー窃盗屋が故買屋に仕掛けた大芝居の結末は中々面白いが、奇想天外的な展開がなく中身が薄い。
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