西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

重要な個人情報を扱っている自覚を持つべきです。

2010-11-09 15:43:29 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

尖閣諸島に関する映像流出問題が、
いろんなところで話題になっています。
映像流出自体は
勿論のこと。
そこに至る様々な経緯も含めて、
この一連の問題について、色々と思うところはありますが、
それは、私自身の職責とは大きく関係しません。
なので、その点については措いて、関連する話として、
西宮市における情報管理のあり方について、少しばかり。

言うまでもないことですが、
西宮市役所の中には、民では持ち得ない、
大量の個人情報が保管されています。
住所・氏名・年齢は勿論のこと、
資産・収入・家族構成・税の納付/滞納状況等々、
極めて重要性の高い情報の宝庫だといえるでしょう。
だからこそ、それに相応しい情報管理体制を
構築しなければなりません。
ところが、少なくともハード面から見たときに、西宮市役所は、
そうした機密性の高い情報を扱う部署に相応しい体制には、
全く、なってはいません。

例えば、市役所1階では大量の各種公的書類の発行を行っています。
当然、そのために必要な膨大な情報が保管されてもいますが、
このフロアは開庁時間内は勿論のこと、
時間外も、きわめてあけっぴろげな状況のまま置かれています。
普通、これだけ重要な情報を大量に扱っているのであれば、
開庁時間外は窓口のシャッターを占めて、
部外者が入れないようにするぐらいのことは、
絶対、するべきだと思うのですよ。
銀行さんとかなら、当然してますよね???
(ちなみに、個人が机に鍵をかけているとか、
 書類はできるだけ棚にしまうようにしているとか、
 そうした、いわば個人レベルでの努力のことを
 言っているのではありません。
 あしからず、ご了解下さい。)

役所に言わせれば、
「そもそも、開庁時間外は役所の鍵を閉めて、
 地下出入口以外では侵入できないようにしているから、大丈夫です。」
ということになるようですが、その地下出入口のチェック体制は、
はっきり言って、かなりザルだと思っています。
状況にもよるのかもしれませんが、
身分証の提示を求められることもないですし、
身分証明のためのICカードがあるわけでもありません。
休日に、ごっついラフな格好で行ってもお構いなしですし、
過去には、うちのインターンが普通にチェックをくぐりぬけて
控え室までやってきて、逆にこっちの方が驚いたことさえあります。
これって、ほんまに、よいのでしょうか???
(指摘したこともあってか、以前に比べると厳しくなったとは聞いています。)

安全保障であれ、情報管理であれ、
性善説だけに基づいていたのでは、
最悪の場合への対処はできません。
基本的に、こうした問題に対する対処方針は、
「悪意を持っている相手が存在する」という前提に立って、
構築されるべきです。
もし、それがないのであれば、
そもそも、そういったことを考える必要自体、ないのでは???
という話にもなるわけで。
(蛇足ですが、私は、
 『「そもそも、そういったことを考える必要自体、ないのでは???」
  という考えに立って、日本という国全体が進んできた結果、
  いつか当然出くわすべき事態に、とうとう出くわした!』
 というのが、今回の尖閣問題の本質だと考えています。)

「市役所の情報管理・安全体制に不備がある!」
などという話は、本来、
外に向かって言うべき話ではないのかもしれません。
とは言うものの、数年来、公式の委員会の場をはじめとして、
他でもいろんな場所で言ってきましたが、
改善される気配は全く見えませんし、
そうした問題があると西宮市として認識されているようにも思えません。
このままでは、到底、事態が好転されるとも思えません。
というわけで、敢えて書いたということで、
ご理解いただければ、と思います。
それでは、今日は、このへんで、失礼します。