西宮市議会議員 しぶや祐介の活動日記

「子育てするなら西宮」「文教住宅都市・西宮」「住み続けたいまち西宮」の実現を目指す西宮市会議員のブログ。

西宮市立中央病院の移転整備に関するパブリック・コメントへのご協力のお願い。

2012-02-06 11:13:22 | 市民に信頼される公正で効率的な行政と議会

今日は、前置きなしで、本題です。
ぜひ、ご協力ください!という、もう、ほんと、お願いです。

市は、西宮市立中央病院に平成15年度から平成22年度までの間に、
計100億円以上の税金を投入してきました。
その間、市は、中央病院の経営健全化に取り組んできたことに
なっています。
ところが現実の
中央病院の経営状態は、
毎年・10~20億の税金が投入されて、初めて、経営を存続できる!
という、実質的な経営破綻状態
にあり、経営状態は、
全く改善されていません。
こうした現状を踏まえて、市は昨年、
「西宮市新病院基本構想(素案)」
策定し、この構想に基づいて、「病院を移転・整備したい!」
という強い意向を示しています。
しかしながら、(継続的に、このブログをご覧頂いている方には、
よくよくご存知のことかと思いますが)、個人的に、
この素案の内容は、非常に問題の多いものだと思っています。
当然、この内容に基づいて、言わば、
なしくずし的に病院の移転整備が決定されるべきではないとも
考えています。

で、この問題について、市は現在、市民の皆様からのご意見を求める
「パブリックコメント」というものを実施しています。
期間は2月10日まで。
で、できることなら、可能な限り、
多くの方のご意見をお寄せいただければ…と思っています。
というわけで、もし、以下の内容にご賛同いただける方がいらっしゃれば、
ぜひ、ご賛同いただける内容を採用の上、↓こちら↓

http://www.nishi.or.jp/contents/00017343000300016.html
から、パブリックコメントを提出していただければと思います。
メールを送る感覚で、きわめて簡単に送ることができます。
ぜひぜひ、ご協力ください。
それでは、ここからが具体的な内容です。

1)移転整備の議論より前に、まず、給与水準を見直すべきです。

現在の西宮市立中央病院職員の各職種の平均年収は以下の通りです。

事務職717.1万円、看護職670万円、医療技術職742万円、
技能労務職619.2万円

これらは民間病院に比べて、著しく高い水準です。
また市が諮問した委員会からの答申書では、病院を黒字化するためには、
各職種の年収を以下の水準まで下げる必要があるとされています。

事務職664.9万円、看護職496.1万円、医療技術職554.7万円、
技能労務職442.4万円

給与水準の見直しは新病院を建設しなくても、今すぐにでも実施できます。
本当に病院経営を黒字化させ、病院を存続させたいのであれば、
移転整備の議論より前に、まず、給与水準を見直すべきです。

2) 必要な医療機能についての検討が不足しています。  

市は、新しい病院を
 ○癌
 ○比較的、症状が軽微な患者を対象とする一次・二次救急
に特化しようとしています。
しかしながら、公立病院は
 ○重篤な症状を中心とした三次救急
 ○小児科
 ○周産期医療(産婦人科)
等、
採算が取れにくいため、
民間が手を付けたがらない医療分野を中心とするのが一般的
です。

そんな中、癌診療と軽微な救急を主目的とした病院を建設することが
市民の医療環境向上という目的から見て妥当なものか、
多額の税金を投じてまで行うべきことなのか、強い疑問を感じます。
 ○本市にとって必要であり、かつ、 
 ○民間では満たすことの出来ない医療機能
を果たすこと。
その前提として、そうした医療機能がなんなのかをもっと真摯な姿勢で
検討すること。
病院の移転整備を検討する大前提として、
こうした点が、きわめて重要です。

3)移転先予定地のアサヒビール跡地は津波がきたり、
  武庫川が決壊したりした場合には、冠水します。

これは、もう、タイトル(?)の通りです。
市長は最近、いろんなところで、
「想定外は許されない」と仰っているそうです。
が、タイトルに書いたのは県や市の資料等で明確に示されている、
まさに今、想定されている出来事です。
果たして、この立地で、こうした事態に対する十分な対応をとることが、
可能なのでしょうか?

4) 医療スタッフが集められる保証がない

「きれいな病院は立てたものの、肝心の医師・看護士が集まらないまま」
という多数の公立病院の存在が全国的に問題となっています(↓参考↓)。
http://chiiki-iryo.net/modules/YouTube/index.php?cat_id=1target="_blank"

大学病院(例えば兵庫医大等)であれば、
責任を持って、一定数の医療スタッフを集めることが可能と思われます。
また民間医療機関であれば、それこそ病院の存続をかけて、
必死の思いで、医療スタッフ充足のための取り組みを行うことでしょう。
が、公立である西宮市立中央病院が、必要な医療スタッフを継続して揃え、
医療機能を果たしつづけることができるか、きわめて疑問です。

他にも、言いたいことは、たくさんありますが、
比較的、書きやすくもあれば、異論も少ないと思われる内容は、
上に書いたあたりです。
繰り返しになりますが、もし、この中に、「なるほど。。。」と思われる
内容があれば、↓こちら↓から、
http://www.nishi.or.jp/contents/00017343000300016.htmltarget="_blank"
市に意見送付していただけると、嬉しく思います。
本当に、普通にメールを送る感覚で簡単に送ることが出来ます。
是非是非、皆さんのご協力をお願いします。

不確定な要素が多すぎるため、実際の段階にならないと分かりませんが。
個人的には、この事業を実施すると、
 ○施設の移転整備に100億円規模
 ○その後、病院の経営支援に毎年10億円規模
の税金が投入されつづけることになる可能性が、
きわめて高いと考えています。
でもね、そんだけたくさんのお金があれば、
できること、ほかにもたくさんありますよ。
保育所の待機児童問題、特養の待機問題、
学校も含めたあらゆる施設の老朽化等等、
本市には多くの政策課題が存在します。
その中で、病院の移転整備が、
ここまで優先して、なされるべきことなのか?
その点をこそ、もっと、きちんと考えるべきだと思うのですよ。

皆様のご協力を、よろしくお願いします。
それでは失礼致します。