告知していた一般質問×具体的な質疑のご報告は一旦パス。
ちょっと、アップしておきたい内容がありまして。
今村氏の市長就任後、西宮市職員の採用は一次試験から全員面接を行うことになっています。
これ全国的にも珍しい取組であり、一定評価できる内容だと考えています。
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【ご参考】
人物重視にも、公務員試験の勉強してなくても受験できることにも賛成です。けど、ちょっとだけ。@2015年6月のブログ
ただ、この方式について、ちょっと気になる内容もあるんですよね。
その具体的な内容を、昨年10月に会派として作成&当局に提出した予算要望から抜粋。
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1-9 職員採用試験についての十分な情報公開【政策提案】
市は平成27年度実施の大学卒程度の事務職員採用試験から、新しい試みとして一次試験で受験生全員に対する面接試験を導入し、筆記試験については従来の「教養・専門試験」に加えて、「SPI試験」でも受験できる「選択制」を設け、28年度もこの方式を継続した。
「全員面接」の導入については市民と接する機会が多い地方公務員に不可欠なコミュニケーション能力の高い人材の採用を重視して導入したということであり、民間企業との併願ができる環境を整え、多くの受験生を集めた点は評価できる。
しかし、1次から最終の3次まで一貫して担当者の主観が入る面接試験が行われることによって、試験の客観性や公平さを確保できているかどうかについて不安視する声もある。
市によると、受験生には面接試験と筆記試験の配点や各自の得点、合格最低点などを通知しているが、一般には配点などについても公表していないという。
今後の業務に支障がなくて公表できる部分については公表し、試験のシステムについて市民に安心してもらう必要がある。
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もう少し砕いて言うと、要は
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●全ての段階の試験に面接が入ることになった
●これによって、ペーパーテストがダメでもコミュ力が高いからOK!というポーズを取ることが可能になった
●結果、理論上、縁故採用がやりやすくなった&特定個人を通しやすくなったという面があるのでは?
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と、我々は懸念しています!ということですね。
この点については一昨年の6月議会で、同じ会派のかんの議員がつっこんでいます。
で、その際、人事課は「これまでも情実採用は一切、行っていないし、今回、面接を導入する1次でも筆記もあるので、システムとしても情実採用が入り込む余地はない」と答弁しています。
そら、市としてはそう答えますよね。
でも、そこ、「だから大丈夫!」と言い切られると、ちょっと眉唾やな、と。
というのも予算要望に書いてある通り、「市によると、受験生には面接試験と筆記試験の配点や各自の得点、合格最低点などを通知しているが、一般には配点などについても公表していないという」という現実があるんですよ。
となると、うがった見方をすると「面接の配点を高くして、筆記が低かった場合の足切りもなくしたから、筆記が無茶苦茶低くてもOK!」てなことも起こりうるわけで。
で、なんで、つらつら、こういう話を書いているかと言うと、こういうことが最近あったからなんです。
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採用試験の点数など不開示とした西宮市が敗訴
西宮市の採用試験をめぐる情報公開請求で、同市の村上博市議が市の不開示処分の取り消しを求めた訴訟の判決が19日、神戸地裁であり、山口浩司裁判長は請求を認めた。
判決によると、同市議は2016年3月までに16年度の市職員採用試験など2件の試験について受験生の点数などの開示を請求。市は情報公開条例に基づき「特定の個人が識別されうる」などとして一部を除き、不開示とした。
山口裁判長は判決で、受験生の点数を他に入手できる情報と関連づけても個人を特定できないと指摘。「非公開に該当するとはいえず、違法」とした。
西宮市は「判決を見ていないのでコメントできない」としている。
以上、1/20付・神戸新聞より引用
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その後、この件について、市から配付された説明資料によると『非公開とした箇所のうち、「小論文」、「面接」、「合計」の点数を非公開とした部分の取消しが命じられました。』とのこと。
請求があった場合に、ここらへんを明らかにすることは試験の採用過程の透明性を高めることにつながるはず。
また配点についても明らかにしておかないと、上に書いたような疑惑を免れることは出来ないでしょう。
というわけで、これを機に、このあたり改めるべきだと思うのですよ。
あまり言いたくないことですが、敢えて。
私、仕事・職責上、市が行う業務について、多くの市民の方々が、ことさら縁故的なものが強く効くんちゃうの~?と疑う目を持っていることを痛感しています。
「〇〇議員に頼んだら、保育所・市営住宅に入れた!市に雇ってもらえた!澁谷さんも、なんとかできへんの???」的なことを言われたのも一度や二度ではありません。
市の担当はもちろん、上層部なら、尚更のことではないかいな、と。
もちろん全部、丁重にお断りしていますし、私個人は、そもそも一議員にそんなことは出来ないと思っていますよ。
なにせ、うちの長男も公立幼稚園の抽選に外れて幼稚園難民になったぐらいですし。
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【ご参考】
「アレオレ詐欺」とか、「都合の悪いことには頬被り」とか、そういうのも色々あるわけで。@2015年4月のブログ
市が、こういう目で見られるのを心外だと感じるのは分かります。
でも現実に、そう見られている面があるということは強く意識するべきだと思うのですよ。
そして、そうである以上、そうした疑惑をしっかり晴らす制度を持つことこそが重要だと思うのです。
というわけで、この話、引き続き、強い関心を持って見守っていきたいと思います。
それでは今日のブログは、このへんで失礼します。