ここ数日はムクドリ幼鳥の巣立ちのオンパレードのようです。私は自室で遁甲の本にうなされておりましたら、窓のすぐ近くであどけない声が聞こえてきました。抜き足差し足で窓辺に近づき、レースのカーテンをそっとあげるといるではありませんか。一羽の親と一羽の雛です。普通はツガイの親に2~3の雛のセットなんですが・・・まあ、いいかとその訳を考えずにそのすばらしい光景にしばらく見惚れておりました。
親:「ぴゃぴゃっ(いいかい、こうやって餌を食べるんだよ!)」
雛:「ピャピャピャっ(いいから、チョウダイ、チョウダイ)」
親は雛に口移しで餌をいれてやる、何度も・・
いっこうに雛は餌を獲ろうとはしません。
親:「ぴゃぴゃぴゃ~(このむこうのお宅の猫は老いぼれてるから、だいじょうぶだけど、このオウチの黒猫には気をつけるんだよ。今度、見かけたら教えてあげるよ!」
雛:「ピャっ!!(えっ!猫さん!見たい、見たいよお!)」
みたいな会話が聞こえてきそうでした。雛といってもサイズは親とほぼ同じ。
しぐさだけが幼いんですね。でも・・・・・なんでこの親子は一羽づつなんで
しょう?妄想が膨らみますよ。ご主人亡くしたの?ほかの坊ちゃんや嬢ちゃん
は?って聞きたくなりますが。うちのベル猫のせいではないかしら?気の毒な
身の上の親鳥のようですが、育児を放棄などしてないんですね。けなげにトレ
ーニングをさせているではありませんか。昨今の人間の親たちに見習ってほし
い光景です。こんなところに話を落とすつもりではないのですが・・・・落と
す先はうちの先代のペックちゃんです。この子は9年前にベル猫の餌食になっ
たのです。私が見つけたときはぐったりと倒れていました。それでも息があっ
たので庭の茂みにそっとおいたのですが、また、ベルに見つかって・・・結局
、隣の義理姉が「これ、ベルちゃんが捨ててあったよ!」とスーパーの袋にい
れて持ってきたのです。どこかに埋めてやらねばと思ったのですが、何気なく
素手にのせると温かいし、心臓の鼓動が・・・・これはいかん!!また、本領
発揮です。ストローで一滴の水を口に入れてやるとパッと目を開けるではあり
ませんか。ただ、気絶していただけなのです。それっとばかりにあの手この手
で鳥の世話をしてみたのですが、どうにも止まり木にとまれないのです。コロ
っと転げるんです。どうしたのだろう???鳴き声も「ぴゃっ、ぴゃっ(表現
のしようがありません)」と切ないものですから、それを聞きつけた親鳥がぎゃ
~ぎゃ~と我が家の上を一大事だとばかりに旋回するのです。2日間ぐらいや
られましたね。親に返したいけど返せない・・・雛は猫が噛んだ傷口から腸が
脱腸していました。薄皮の腸が風船のごとくに膨れて、バランスがとれないの
で止まれないんです。獣医に相談しますと、「生きれるだけ生かせてあげなよ!」
というので「そうですね!」としおしおと帰ってきました。数日うちには雛の
鳴き声も嬉しそうになってきて、いつしか親も安心したのでしょうか、来なく
なりました。そして数ヶ月、あの恐ろしげな脱腸はいつの間にか萎んでカサブ
タになっているではありませんか。ベルちゃんは自分が捕ったというのに絶対
に鳥かごを見ようとはしないのです。どういう心理なのか・・・わかりません。
今も見向きもしないのですから。そして夏が過ぎ、秋になり、寒い冬を越しま
した。立春です。
「ぺっクちゃん、おはよ!」といい始めたのです。ここからです。モノマネ
人生が始まったのは。鳥かごの周囲の音はなんでも真似るんですね。玄関の近
くなのでカギにつけた鈴の音も、私がおじいさんにご飯の案内で呼ぶので「お
じいさん、おじいーさん!」とか。門扉を閉める音とか。限りがなかったです。
よし、来年までに英語を教えるぞ!と意気込んだのですが、それは全く聞かず、
私が外の犬が無駄吠えをするので「うるさい、やかましい!」というのを聞い
ていたのでしょう。翌年の立春には「やかまち!うーさい!」というのです。
なんとお行儀の悪い!誰?こんなこと教えたの?って・・・私でした。以後、
気をつけるはめに・・・・・!!
これが先代のペックちゃんとの出会いでした。7年ばかりの短い生涯でした。
己丑年元旦でした。厳密には戊子年でしたが・・・でも、不思議でしょ。立春
を過ぎるとおしゃべりが始まって夏の土用がくると無口になるんです。太陽の
せいなんですよね。天の気のせいなんですね!?!?
親:「ぴゃぴゃっ(いいかい、こうやって餌を食べるんだよ!)」
雛:「ピャピャピャっ(いいから、チョウダイ、チョウダイ)」
親は雛に口移しで餌をいれてやる、何度も・・
いっこうに雛は餌を獲ろうとはしません。
親:「ぴゃぴゃぴゃ~(このむこうのお宅の猫は老いぼれてるから、だいじょうぶだけど、このオウチの黒猫には気をつけるんだよ。今度、見かけたら教えてあげるよ!」
雛:「ピャっ!!(えっ!猫さん!見たい、見たいよお!)」
みたいな会話が聞こえてきそうでした。雛といってもサイズは親とほぼ同じ。
しぐさだけが幼いんですね。でも・・・・・なんでこの親子は一羽づつなんで
しょう?妄想が膨らみますよ。ご主人亡くしたの?ほかの坊ちゃんや嬢ちゃん
は?って聞きたくなりますが。うちのベル猫のせいではないかしら?気の毒な
身の上の親鳥のようですが、育児を放棄などしてないんですね。けなげにトレ
ーニングをさせているではありませんか。昨今の人間の親たちに見習ってほし
い光景です。こんなところに話を落とすつもりではないのですが・・・・落と
す先はうちの先代のペックちゃんです。この子は9年前にベル猫の餌食になっ
たのです。私が見つけたときはぐったりと倒れていました。それでも息があっ
たので庭の茂みにそっとおいたのですが、また、ベルに見つかって・・・結局
、隣の義理姉が「これ、ベルちゃんが捨ててあったよ!」とスーパーの袋にい
れて持ってきたのです。どこかに埋めてやらねばと思ったのですが、何気なく
素手にのせると温かいし、心臓の鼓動が・・・・これはいかん!!また、本領
発揮です。ストローで一滴の水を口に入れてやるとパッと目を開けるではあり
ませんか。ただ、気絶していただけなのです。それっとばかりにあの手この手
で鳥の世話をしてみたのですが、どうにも止まり木にとまれないのです。コロ
っと転げるんです。どうしたのだろう???鳴き声も「ぴゃっ、ぴゃっ(表現
のしようがありません)」と切ないものですから、それを聞きつけた親鳥がぎゃ
~ぎゃ~と我が家の上を一大事だとばかりに旋回するのです。2日間ぐらいや
られましたね。親に返したいけど返せない・・・雛は猫が噛んだ傷口から腸が
脱腸していました。薄皮の腸が風船のごとくに膨れて、バランスがとれないの
で止まれないんです。獣医に相談しますと、「生きれるだけ生かせてあげなよ!」
というので「そうですね!」としおしおと帰ってきました。数日うちには雛の
鳴き声も嬉しそうになってきて、いつしか親も安心したのでしょうか、来なく
なりました。そして数ヶ月、あの恐ろしげな脱腸はいつの間にか萎んでカサブ
タになっているではありませんか。ベルちゃんは自分が捕ったというのに絶対
に鳥かごを見ようとはしないのです。どういう心理なのか・・・わかりません。
今も見向きもしないのですから。そして夏が過ぎ、秋になり、寒い冬を越しま
した。立春です。
「ぺっクちゃん、おはよ!」といい始めたのです。ここからです。モノマネ
人生が始まったのは。鳥かごの周囲の音はなんでも真似るんですね。玄関の近
くなのでカギにつけた鈴の音も、私がおじいさんにご飯の案内で呼ぶので「お
じいさん、おじいーさん!」とか。門扉を閉める音とか。限りがなかったです。
よし、来年までに英語を教えるぞ!と意気込んだのですが、それは全く聞かず、
私が外の犬が無駄吠えをするので「うるさい、やかましい!」というのを聞い
ていたのでしょう。翌年の立春には「やかまち!うーさい!」というのです。
なんとお行儀の悪い!誰?こんなこと教えたの?って・・・私でした。以後、
気をつけるはめに・・・・・!!
これが先代のペックちゃんとの出会いでした。7年ばかりの短い生涯でした。
己丑年元旦でした。厳密には戊子年でしたが・・・でも、不思議でしょ。立春
を過ぎるとおしゃべりが始まって夏の土用がくると無口になるんです。太陽の
せいなんですよね。天の気のせいなんですね!?!?