四柱推命≪詩子の推命日記≫

四柱推命に関する日々の命理的考察およびフリートーク

友人の歌集より

2012年01月24日 21時38分34秒 | 詩歌
☆フリートーク
 君が待つ一樹(いちじゅ)を目指しひた走る春おぼろげなる月を頼りに

 亡き吾子(あこ)に会へる気がして来(こ)し川辺百万本の彼岸花燃ゆ

 母を連れ父の車いす押す夫と行く白藤のトンネル長き
            
                     正原久美子歌集「ひなげしの花」より

 昨年末に彼女から突然に電話を頂いて、久しぶりの懐かしい声に華やぎました。3~4年前、戊子年に奈良市の奈良ホテルで同窓会があって以来です。私たちの卒業した奈良女子大学は卒業後30年めに同窓会を奈良ホテルでするというしきたりがあるのです。盛大な同窓会で懐かしい学生時代を思い出したものでした。正原さんは国文学科、私は英文学科でしたが、同じ下宿の友でした。彼女は結婚後も文学にいそしんでいたようで「日本歌人」に所属されてすばらしい歌をたくさん作られてきたようです。埼玉県在住なのですが新人賞も受賞されてますね。昨年、ご主人が定年を迎えられるのを期にご主人の好意で奥様のために出版されたようです。そんな彼女の歌集が先日、私のところにも届き、読ませて頂いている・・・・という次第なのです。

一首目はご主人とのお付き合いのころの歌でしょうか・・・・恋する乙女のひたむきな姿がとても印象的です。彼女、声はソプラノ、小柄でたおやかな女性ですので、想像してみてください。
二首目は数年前に最愛のお子様を亡くされたのですが、数か月経ったころの歌のように見受けます。狂おしいほどの悲しみの歌がたくさんあるのですが、これはそんな悲しみがほんの少しだけ、時間に助けられたのかな・・・という印象です。百万本の彼岸花という表現がそう感じさせてくれます。
この歌で乗り越えて来られたのですね。

三首目は亡くなられたお父上との忘れられない思い出なのですね。一枚の写真のように浮かびあがります。きれいですし、お父上への思いも・・・・
彼女の歌にはこってりとした重いテーマがありますが、とても女性的で美しいのです。私好みです。もう一度じっくりと読み直したいです。

コメント
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