二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

不妊症

2008年01月18日 | 不妊症
2002年のデータですが、子供がいない夫婦が140万組、うち不妊治療(西洋医学)を受けているのは30万組だそうです。そのうち、一般不妊治療で妊娠、出産した方は13.5万人、それでも良い結果が得られず、体外受精まで行った方は5万人、その結果、妊娠、出産された方は1.5万人だそうです。この分野の治療も進歩発展していますが、高度生殖医療を受け出産される確率は30%ほどとされています。

不妊には様々な原因が考えられます。検査において原因が特定されれば、その原因に対処すればよいのですが、検査には異常の出ない機能的な不妊症が多いのです。視床下部-脳下垂体-副腎-卵巣・子宮などの神経・ホルモン系のアンバランスにより起こることが多いと思われます。

そのアンバランスを引き起こすのは、睡眠、運動、食事、衣服などの生活習慣であり、生殖器やホルモン分泌に関わる器官の病気の既往、生理の状態、ストレスなど様々な因子が関わってくるのでしょう。

また、男性側にも40%ほどの確率で原因があると報告されています。精子の数が少なかったり、活発に働いている数が少なかったりするのです。妊娠、出産するのは女性ですが、男性の協力なくしてはできません。
男性も不妊治療に積極的に関わる必要があるということですね。
夫婦の助け合いです。

当院にも不妊症で来院する患者さんが多くなってきました。状況は様々で、高度生殖医療(顕微受精など)を何度か受け、心身ともに疲れている方や、不妊治療は保険がきかないので高額の治療費に悩みながら、しかし、どうしても妊娠したいので来院される方など、また、何度か治療に挑戦するが良い結果が得られない方、周囲からのプレッシャーなどストレスを溜め込んで精神的に追いつめられている方など、本当に百人百様です。

身体的特徴としては、まず手足の冷え(特に足)を訴える人が多いです。体温が低ければ身体は内部の体温一定に保つため末梢から体温(血液)が逃げないように調整しますから冷えは全身症状とも言えます。また不妊症とは関係のない多くの症状(不定愁訴)を訴えている人も多いです。

当院では、東洋医学研究所の黒野先生が提唱している、黒野式全身調整基本穴を使用した太極療法(生体の統合的制御機構の活性化を目的とした鍼治療)を行っております。この治療を行うと、先ほどの視床下部-脳下垂体-副腎-卵巣・子宮の自律神経系・内分泌系(ホルモン)・免疫系などのアンバランスが自然に整い、細胞レベルから活性化していくと考えます

また、冷えが強い人には、腹部と仙骨部を温める治療も併用して行い、骨盤内や子宮の血行改善の一助となるように、鍼治療の補助として行っています。

鍼灸治療は、患者さんの元来持っている健康になろうとする力を引き出すきっかけになる刺激であり、健康な状態を維持し、増進すべく、バランスを調整する素晴らしい治療です。また、妊娠まで、妊娠してからの安産のため、逆子になったら、出産後の身体の不調など、妊娠したい女性の全経過において、手助けとなる治療法でもあります。また、定期的に治療していくと月経前症候群や生理痛、生理不順などで悩んでいた患者さんが改善されるという現象もみられます。

不妊症あるいは不育症などで困っている方は、お近くの東洋医学研究所グループ治療院にて、せひ全身調整の鍼治療を受けられ、
多くの方が幸せになって頂きたいと思います。

向こうの国では子供がいっぱいいて、上からみていて、あのママがいいとか、やさしいとか言ってるの。
ぼくは男三人で仲間になって、みんなでどのママのところに行こうかって考えて、このママのところに来たんだよ。
やさいいママだから、えらんできたんだ。
(2歳の男の子が、お母さんに繰り返して話していた生まれる前の記憶)

       『ママの おなかを えらんできたよ。』
         池川クリニック 池川 明先生 著 より抜粋


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