二葉鍼灸療院 院長のドタバタ活動日記

私が日頃行っている活動や、日々の鍼灸臨床で感じたことなどを綴っていきたいと思います。

星稜高校野球部 3年生を送る会

2008年01月30日 | 高校野球
1月27日(日)、学術講習会を終え、その脚で星稜高校野球部3年生を送る会へ行ってきました。保護者会の主催ということで、野球部スタッフの皆様(総監督、監督、部長、副部長)、前部長先生、OB会会長、副会長、私もトレーナーなので来賓ということで出席しました。

卒業する3年生全員、壇上で挨拶の言葉をスピーチするのですが、皆、素晴らしく成長していました。日頃なかなか言葉にできなかった両親への言葉「お弁当を作って頂いてありがとうございました」「汚いユニホームを洗濯して頂いてありがとうございました」など、心のこもったメッセージがたくさんでした。そしてスタッフへの感謝、チームメイトへの感謝、甲子園へ出場できた喜び、後輩達への激励、進学しての豊富など、皆、イイ顔で話していました。

進学のことで言うと、京都にある明治鍼灸大学に野球部から一人進学が決まりました。自分が影響を及ぼしたかどうかは分りませんが、後輩に同じ志を持つ者が現れることは嬉しいものです。また、自分の心も引き締まる思いです。

来賓の方々のご挨拶の中で、たいへん印象に残った言葉がありました。それは、保護者会顧問であり、前野球部部長(現 星稜高校教頭)の本田 実 先生の”卒業生への激励の言葉”の中にありました。

先生が、ある中学校を訪問した際の図書室の先生のお話でした。彼女は星稜高校へ入学した際、様々な先生との出会いで本を読むことの大切さ、楽しさを学んだそうです。そして、その気持ちを多くの若い子たちに伝えようと中学校の図書室の先生になったという話でした。

本田先生は、この話の際『市井に名医あり』という言葉を話されました。「市井 シセイ」とは町、人が多いところという意味があります。本当の名医というのは、有名な人ではなく、身近で人のために役立っているものだ、という意味だろうと思います。近くにいる一人の命を大切にする人ということかもしれません。
                     
有名にならなくてもいい、お金持ちでなくてもいい、この図書室の先生のように”素敵な香を放つ人になってほしい”というメッセージでした。そして、それが星稜高校の建学の精神でもある【誠実にして社会に役立つ人間の育成】なのであろうということです。

どこにでも学びがあるのだな~と心から思いました。私も「今、目の前にいる人が少しでも健康になってほしい!」という一念で顔晴りたいと思いました。

さあ今年も甲子園出場だ連続出場だ
3年生はそれぞれの道で頑張ってありがとう
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第4回中央学術研修会へ参加 ~医療面接~

2008年01月30日 | 鍼灸
1月27日(日)、石川県鍼灸マッサージ師会が主催する第4回中央学術研修会が金沢勤労者プラザで行われました。
 演題:明日の臨床に活かす医療面接
 講師:明治鍼灸大学 講師 福田文彦 先生
 会場:金沢勤労者プラザ 204研修室


今回のテーマは、講演を通じて、気づく、感じる、意識する、意識して実践するでした。これをきっかけに臨床での患者さんとのコミュニケーションを見直し、反省してみるということだと理解しました。実際、講演前は、医療面接という言葉は最近よく出てきていますが、問診と何が違うの?という疑問がありましたし、今までやっている問診、診療だけでも充分じゃないの?という考えはありました。しかし、学ぶことの多い講演であったことは確かです。勉強不足でした。反省、日々勉強です。

講師の福田先生は、「今からの話すことは、皆様は日頃の臨床でやってらっしゃると思いますが…」との前置きで始まりましたが、意識し、常に振り返っているかというと?マークがつくかもしれません。

第一の疑問は問診と医療面接の違いでした。問診とは効率的に患者さんの医学的、身体的な情報を収集するためのものであり、治療を行うための情報で一方向的なものです。医療面接とは問診に加え、言語的(言葉による説明など)あるいは非言語的(患者との位置、姿勢、表情、服装など)スキルを駆使し、そして患者教育と動機づけなどを行うことで、患者さんと医療者が良好な関係を築くための技術です。この技術は体系だった教育が必要で、いったん学習すると永続的に臨床に活用でき、トレーニングにより上達していく技術であるということでした。患者=医療者の双方向のコミュニケーションです。

鍼灸マッサージ師の医療面接の場合、問診(面接)、診療、治療の一連の流れの全てに活用でき、他の医療者との違う点は、患者さんの体に触れて治療、診療ができるということであり、非常に大きな利点であるということでした。

患者さんが何を伝えたいか、医療者は、頷いたり、傾聴したり、共感したりしながら患者さんが「この先生は理解してくれている」という安心感と信頼感をもたれるように工夫し、また、医療者は患者さんに治療方針、病状の説明など、わかりやすく説明し、自分の意思を正確に伝えるようにするというコミュニケーション技術です。

現在では、各大学の医学部でもこの医療面接を授業に取り入れている所が多いそうで、模擬患者のボランティア団体もあるようです。模擬医療面接の時などは非常に厳しく指摘されるそうです。大学の医学部が取り入れてるわけですから、私たち鍼灸マッサージ師は問診や診療をしっかりやってきた人であっても、日頃の臨床を見つめ直し、医療面接の技術を学び、トレーニングすることも必要なのではと思いました。

今回の講演では、”自分で分りやすく説明したつもりでも、相手には必ずしも正確に伝わらない”ことを、「一人の人が紙に書いてある絵や図形を皆に正確に伝え、それを皆が自分の紙に描いてみる」という楽しい体験学習などをしました。さすがによく似た絵はあるものの、正確に伝えることは難しいのだ!と実感しました。

医療面接とは、患者さんの満足度を向上させるもので、それが鍼灸マッサージ師自身の技術、知識など医療の質を高め、全体を考えた経営の質を向上させる。それが治療効果を高めることになり、治療を受けた患者さんが伝道者となり、口コミで広がっていくという好循環が生まれるということも話されました。

日々、治療現場での自分の患者さんへの対応はどうなのか 考え直す、振り返る、いい機会を与えてくれた講演会だったと思います。自分ではしっかり日々反省してるつもりなんですが、もっと患者さんの立場から考える必要があるでしょう。

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