早春に咲く野の花はどれもが取るに足りないような小さなものばかり・・・
このタネツケバナも、そんな花の1つです。
タネツケバナ<アブラナ科 タネツケバナ属>
春になって苗代に蒔く種籾を水に漬ける頃に咲く花ということで、
タネツケバナと呼ばれています。
昔は農作業をする上で、この花は大切な花暦にもなっていた様です。
しかし、最近は気候変化で1月の中旬位から咲いている所が多いようです。
マクロで大きく撮っていますが、実際の花の大きさは3~5㍉の極小花です。
棒状の部分は種子の入った鞘
この水掻きを付けたような葉が特徴ですが、これが単葉か複葉かというのが議論されています。
羽状複葉とか、複葉の様な単葉とか見る図鑑によって少し違った表示がされています。
花はアブラナ科に共通する4枚花弁の十字状花で、一株で10~20個の花が次々開きます。
1つの花に対して、雌蕊が1本と雄蕊が4本が見られます。
種子の入った鞘を割ってみました。この鞘も実際の太さは0.8㍉程度です。