山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

毒虫に注意~ヒメツチハンミョウ

2010-02-17 06:42:20 | 昆虫
山道を歩いていて、落ち葉の下に隠れている昆虫が目に止まりました。

冬眠中らしいのですが、頭隠して尻かくさずの状態・・・



落ち葉を除けて見ると、何とも奇妙な姿の昆虫が現れました。

ヒメツチハンミョウです。体長約25㍉、全身は艶のある黒藍色で、腹部は丸くて大きく膨れた甲虫です。

頭部と胸部は蟻にそっくりの形をしているので、アリガタハネカクシの一種と勘違いしやすいのですが

これが実は全く別種のツチハンミョウ科(ハンミョウ科とは別)に属する甲虫です。

この仲間は翅は退化していて、地表をうろついていることが多く、越冬した雌は春先に土中に大量の卵を

まとめて産み付けます。

孵化した幼虫はノアザミなどの茎をよじ登って花に辿りつき、吸密に訪れるハナバチ類の毛につかまって

その巣に運ばれます。ハナバチの巣に入った幼虫は、ハナバチの卵や貯蔵された蜂蜜などを食べて育ちます。

関節部から分泌する体液にはカンタリジンという猛毒物質が含まれ、皮膚に付くと激しい炎症を起こすので

手で触れる場合は特に慎重に対処する必要がありそうです。


ヒメツチハンミョウ<甲虫目 カブトムシ亜目 ツチハンミョウ科>





前翅の長さが腹部の半分位、一見はハネカクシの仲間に似ています。


頭部と胸部は蟻にそっくりです。


指で軽く突っつくと死んだふりをすることもあります。
コメント (4)
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