山と自然の雑学ノート

山歩き&散歩道で出会った植物などの記録

セイヨウタンポポ(西洋蒲公英)

2010-02-03 19:44:27 | 双子葉離弁花

「たんぽぽ戦争」という言葉が生まれたのはいつごろからでしょうか?

それは外来種であるセイヨウタンポポが日本全土で繁殖域を広げ、それに伴って

在来種のタンポポが減ってきている状況を危惧したものです。

実際にはセイヨウタンポポが在来種を駆逐しているというような証拠はありませんが、

繁殖力という側面からみれば、セイヨウタンポポは非常に有利な特徴を備えています。

セイヨウタンポポは遺伝子的には3倍体(染色体が3セット)で、正常な減数分裂で花粉ができにくい

反面、受精を必要としない単為生殖で種を作るので、他の株と花粉を交換する必要がありません。

このことは、二倍体の染色体を持つ在来種のタンポポが自家受粉できず、他の株との花粉の交換が必要

なことと比べれば、繁殖力の点で非常に有利なことが判ります。



セイヨウタンポポ<キク科 タンポポ属> ヨーロッパ原産 帰化植物

頭花がやや大きく、総苞の外片が反り返っている点で在来種のタンポポと見分けられます。





1つの花に付く種子の数は在来種の約2倍、毛足の長い綿毛は種子を遠くにまで運べます。
種子は、在来種のように夏眠せず、直ぐに発芽する点でも有利



こちらは在来種と思われる個体、総苞の外片は反り返らず密着しています。

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倉吉「白壁土蔵郡・赤瓦地区」散策

2010-02-01 23:08:08 | Weblog
冬は山歩きをしない妻と一緒に倉吉市(鳥取県)の古い町を歩いてみました。

倉吉の町の中を流れる玉川沿いに残る、白壁土蔵群に代表される街並は、江戸、明治期に

建てられた建物が多く、今でも当時の面影を残しています。

表通りから見る屋根は赤い石州瓦、そして裏の玉川沿いから見る純白の漆喰壁に黒の焼き杉板という

落ち着いた風情のある街並みを歩くと、時間がゆっくり流れていくのが感じられます。



赤い石州瓦と白壁に焼き杉板という倉吉独自の風景は、つい時の経つのを忘れ、のんびりと過ごしたくなります。


裏口の冠木門の屋根にも石州瓦が使われています。


玉川沿いの道から夫々の建物には石橋が架けられています。白壁と黒焼杉のコントラストが美しい道。



緩やかな流れの玉川には、美しい錦鯉が泳いでいます。


昔はこの玉川でも流し雛が行われていたようです。当時の姿を偲ぶ少女の銅像が児童公園に建てられています。


このあたりには、こだわりの店やギャラリーも多く、今ではあまり見かけなくなった木の桶を売るお店なども・・・
まな板を一枚買いました。真新しい檜の香りが素敵です。


この喫茶店もこだわりのお店の1つ、買った自家炭火焙煎のコーヒー豆を、客自らが石臼で挽き
サイフォンで淹れてもらうという趣向、ちょっとした体験コース。


クリームと砂糖の代わりに、甘いゆで小豆を入れて飲みます。一見ミスマッチとも思えるこの組み合わせ
意外にでした。


倉吉は昭和の名横綱、琴桜関の故郷でもあります。この堂々たる姿は今も市民の誇り
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