第一部「口語短歌・水曜サロンの会」(その117) 短歌の投稿を歓迎します!!
☆☆☆ 能登地震で亡くなられた皆様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
また、被災され避難を余儀なくされている皆様にお見舞い申し上げます。
☆☆☆ 楽しく、和やかな短歌の交流広場を目指したいと思います。
☆☆☆ 短歌の投稿と共に、投稿歌の歌評、感想、ご意見等もお寄せください。
☆☆☆ 「水曜サロン」は以下の通り第一部、第二部構成に区分して運営致し
ていますので、それぞれに詠歌、返歌を出詠願います。
第一部 「口語短歌・水曜サロンの会」:従来通り三首まで出詠願います。
第二部 「ネット短歌」 :返歌専用です。
「口語短歌・水曜サロンの会」は、このブログにお立ちより頂いている皆様の
詠まれた短歌を、毎週水曜日に掲載し、その作品の鑑賞を行うサロンです。
短歌の初心者の方から、ベテランの方まで、所属する短歌会等を越えて、自由に
短歌を投稿し鑑賞しあえる「賑わいのあるサロン」を目指したいと思っています。
皆様の短歌の投稿と、歌評、ご意見、ご提案等をお寄せ頂ければ幸いです。
「咲き初める白梅」
「ブログ友の投稿短歌 交流コーナー」
【詞書】3日程前の暖かい気温の日を詠ませて頂きました。
☆一月に卯月の気温 庭の梅 覗けば蕾ほころびそうな
【詞書】自民党の裏金問題を詠ませて頂きました。
☆裏金を解散で意味すり替える こんな政府を解散すべし
【詞書】天気予報で北陸に大雪警報が出たことで詠ませて頂きました。
☆北陸に大雪警報 震災で残りし家の無事を祈らむ
西BOOさん
【解説】
追加の出詠歌も含めて、三首拝受いたしました。
「庭の梅」「裏金」「北陸に大雪警報」と、今現在の関心事を丁寧に詠んで
頂き、世相が俯瞰できますね。
一首目は、温かい気温に誘われ梅の蕾がほころびそうと、大寒の中で春を
待つ想いが率直に詠まれ、良く分かる歌となっています。
二首目の歌、長年にわたって繰り返されてきた裏金をめぐる「腐敗システム」。
その実態解明が必須でもあるにかかわらず、派閥解散で無かったものにする
手法は詠われているように「問題のすり替え」そのものですね。
本来であれば、詠われている通り「政府を解散」、もしくは総辞職するに
相当する事案と考えます。
このような事件の核心に迫る社会詠をタイムリーに詠むことは、詩人の
役割としても必要な表現と思います。
三首目は、皆さん共通の想いと思います。被災された酷寒の地に、さらに
大雪が降る酷さを想い、家と人々に「無事を!」と祈りたいと思います。
【詞書】源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が沢山
ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。返歌は源氏物語
の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・
地名からヒントをもらい詠みます。今週も源氏物語巻名歌から2首、
紫式部集より1首の計3首提出します。
註)源氏物語巻名歌・2空蝉(うつせみ)
歌の背景
光源氏十七歳。空蝉の残していった小袖の元で休もうとするが、
源氏は眠れず、歌を詠みます。空蝉は、夫を持つ身として源氏を
受け入れられない耐えがたい思いを 、源氏が歌を書き贈ってきた
紙の片端に記すのです。
〇空蝉の 身をかへてける木のもとに なほ人がらのなつかしきかな 光源氏
〇空蝉の 羽に置く露の 木隠れて 忍び忍びに 濡るる袖かな 空蝉
【作者返歌】
☆空蝉の 想いはいずこ 遠き空 夢で遭いたい なつかしき人
☆空蝉の 忍ぶ恋こそ 巡り会い 人の情念 河のようにも
【参照】
空蝉~蝉の抜け殻の様子から、古来よりむなしいさま、はかないさまの
例えとして使われる また短歌の枕詞としても活用される。
註)紫式部集・2
〇鳴きよわる まがきの虫も とめがたき 秋の別れや かなしかるらむ
【作者返歌】
☆思い出の 二人歩いた 海岸を 秋の別れと さびしく歩く
浅間山明鏡止水さん
【解説】
「空蝉」と「光源氏」のそれぞれの歌への返歌、そして「紫式部」の歌への
返歌を詠んでいくという、難しい道のりを歩み始めた作者にエールを送り
たいと思います。
大塚ひかり氏等の説によると「空蝉」のモデルは、紫式部自身とのことですね。
一度の逢瀬で光源氏にとって忘れ得ぬ女性となり、夫の死後屋敷に迎えられた
方は、この物語においては他に存在しませんのでそれだけ大切な方と考えます。
そんな前提で物語と返歌を味わうと、状況が少し鮮明になります。
二首目の空蝉の返歌。羽に付いた露が木に隠れて見えないように、私も密かに
涙で袖を濡らしておりますよ、と詠った空蝉の哀しみの深さが偲ばれます。
そんな空蝉が脱ぎ捨てた着物を見つめた光源氏。その立場にたつて返歌を
詠んでみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★空蝉の 涙で濡れる袖みつめ 今宵は偲び泪かさねる
三首目の「二人歩いた 海岸を」の状況設定がいいですね。一気に現代版と
なりましたね。
「陽だまりに咲く薄紅梅」
【詞書】クロード・モネ
☆水面(みなも)の画家は光を求め
思ひ描くまゝ
霧の中も
闇も
【詞書】YouTube短歌:休日 シベリウス「樅の木」を聴いて
☆何ノ予定モ無イ日ハ
何カ予定ヲ作ロウトシテイル
執着カ?
自閑さん
【短歌説明】自閑さんご自身の説明です。
一首目は、上野の森美術館の「モネ 連作の情景」を観てきました。
水面が、光で輝く一瞬の情景を描こうとしている様に、連作を見て
思ったので。
二首目は、その日は、お昼までにゴミを出す以外に何の予定も無いので、
とりあえず古文を読んで、シベリウス: 5つの小品 樹木の組曲 から
第5曲 「樅の木」を聴いていていました。午後から何をしよう?と
考えた時、昔は、忙しく休みが少しでも欲しいと思っていました。
そう言う境遇になった時、これが憧れていた休日なのか?そう言う時、
動く事が習性になったのか?と思いました。
11月なのに、最高気温が20℃を上回るとニュースで言っていて、
天気までおかしくなっていて、珍しく予定を立て、その通りに行動して
みる事にしました。「そもそも一期の月影かたぶきて、余算、山の端に
近し」(方丈記 自分の寿命が尽きようとしているの意)への執着か?
と、カタカナでコンピューターによる無機質的打ち出し表現にしています。
シベリウスを下記URLに貼付していますので、御覧戴ければ嬉しいです。
https://blog.goo.ne.jp/jikan314/e/4f8b6536113c3d63de3b9f669ff90de2/?cid=25b98705961fd12dd260867ef1e7317b&st=0
【解説】
一首目の歌、当時としては革新的な表現手法の一つであったモネの
「連作」を、「水面が、光で輝く一瞬の情景を描こうとしている」と
解説されたのは、作者の卓見と感じました。
当初は風景として描かれていた「睡蓮」は、次第に視線が水面に集中して
いったのは、モネ自身の視覚障害も関係しているかも知れませんね。
それにしても300点も睡蓮を描いたモネを突き動かした、本来の動機と、
深層の想いを知りたいですね。
詠われているように「霧の中も 闇」の中から、障害を越えてモネ自身
が「光を求め」た結果とも感じられます。
二首目の歌、短歌説明にもありますようにシベリウス「樅の木」は
「樹木の組曲」の5番目の曲でしたね。曲には北欧の雪深い大自然の中で、
しっかりと大地に根をはった、樅の木のもつ強く静かな生命力が感じられます。
詠まれている「執着カ」は、「一期の月影かたぶき」まさに燃え尽きる、
その時の、命の輝きゆえのではないでしょうか。私達に残された大切な日々は
決して短くは無いと思いますので、大いに「予定ヲ作」ってエンジョイして
参りましょう。そんな想いにしてくれる歌と考えます。
【詞書】夜明け前、目が覚めると部屋に白い霞のようなものがふわりと
流れているように見えました。まるで雲の中にいるような錯覚を
覚えました。
最近の天災や訃報の多いなか、心を痛めていた心情のせいかも
しれませんが、不思議な体験でした。
☆大寒の夜明けの部屋に流れるは黄泉へ誘う雲かと覚ゆ
☆大寒の音なく氷雨に変わる夜は湯たんぽ抱きてねむる幾夜
☆寒の夜はぶり大根を炊きましょう あなたの好きな七味効かせて
夕庵さん
【解説】
詞書にもありますが「最近の天災や訃報の多いなか、心を痛めて」鬱々の
日々を送っておられる方は、私たちの周辺にも多いと感じられます。
一首目の歌は、そんな心情を反映した歌かと思いますが、黄泉への誘いは
キッパリとお断りしましょう。そして、岡本かの子の詠われるように
「いよいよ華やぐ命」を燃やして参りましょう。
二首目の歌は、冬の寒さと、その寂しさを「音なく氷雨に変わる夜」との
上の句で繊細に表現しています。その寒さに耐えるために湯たんぽを
抱いて眠る様子も描かれていますが、人の温もりをも求める想いが「幾夜」
の語に込められていると感じるのは深読みでしょうか。
また、表現に古典的な情趣も感じさせる韻律の整った味わいのある歌と
考えます。
三首目で詠まれた「ぶり大根」のお味は、一度味わってみたいものと感じます。
「七味効かせて」がまさに効いていますね。
「白い山茶花」
【詞書】昔日の思いを三首、詠んでみました。
☆さよならと氷雨の窓になぞりたる最終バスのビロードの席
☆氷紋(ひょうもん)の窓を見つめて 君のこと 連結音の美(は)しきリズムよ
☆しあはせを逃さぬやうにマフラーを 鼻まであげて 君を想へば
みっちっちさん
【解説】
「昔日の思い」を綴ったラブストーリーの三首。上質なドラマを見る
想いで鑑賞させて頂きました。
特に一首目は、最終バスの最後尾の窓に書いた「さよなら」の文字は
すぐに消えていった文字でしょうが、楽しかったひと時への感謝も籠めた
思いのたけを表した言葉だったとも感じられます。
それは、青春の一瞬の輝きでもあったでしょうが、いつまでも鮮明に残る
忘れがたい一齣でもあつたことと思います。そんな想いを温め続けられる
方は、幸せな方でもあろうかと思います。それはきっと詩人の核を創って
いく想いでもあると考えます。大切に温めていくことをお勧めします。
実際の状況は異なっているかも知れませんが、私の推測した想いで書かせて
頂きました。いずれの歌も、素敵で深読みしてしまいました。
【詞書】昨年12月、里の帰りに京都によりました。何と❗紅葉がとても
素晴らしくひねり過ぎて((笑))うまくまとまりません。
違う角度から辛うじてまとめました。
☆古都・京都
紅(べに)のモミジに 抱かれて
友と歩いた 遠き日思う
☆古都・京都
平定願い 将軍塚
鎧・兜を 五山の郷に
クロママさん
【解説】
里帰りの際に京都の紅葉を見て来られたとのこと。220本のモミジが
庭園を真っ赤に染め上げる「将軍塚青龍殿」は、京都市街を一望できる
眺望と共に感動も一入だったと思います。
この庭園は、一首目の歌に「紅(べに)のモミジに抱かれて」と詠われて
いるように絶好の紅葉スポットで、ありし日の友との語らいを思い出す
懐かしさに溢れていたことと思います。
二首目の歌は、桓武天皇が京の地を都と定める際に、土の将軍の人形に
甲冑を着せ、弓矢をもたせ、京都のほうに向けてこの地に埋め、平安を
祈願したと伝わる故事を詠んだものと考えます。
説明調を和らげ少し添削してみましたが、いかがでしょうか。
【ご参考】
★京の地の平安祈る将軍塚 もみじ燃えつつ都守るや
【詞書】「太陽の光 キターッ!」って言ってそう “SLIM”復活 現地は
“夕方”関係者の予測通り!公転により西からの太陽光が当たって、
月面探査機“SLIM”が電力復活!バンザーイ!🙌ロボット探査機
“LEV-1“”LEV-2(SORA-Q)”も活動して画像が送られたりしました。
今後の天界が楽しみです!
☆平安の人も見上げた月の上
令和に働く日本の探査機
☆「太陽の光 キターッ!」って言ってそう “SLIM”復活 現地は“夕方”
【詞書】2019年7月18日から4年6ヶ月と7日(1652日)、1月25日に京都
アニメーション放火殺人事件の判決が出されました。関係者には
辛い4年半余りだったかと思います。一ファンとしてTV等で経過を
追いましたが、予測はしていましたがいざ下ると、遺族の方の
どなたかが仰ってましたが「亡くなった人は帰ってこない」悲しさと、
いまだに苦しむ負傷された社員の方々の気持ちなどを思うと、やはり
やりきれない気はします。弁護側から控訴されたらしいから、二審が
あるのだろうけれど、再び同じ判決が出たら従って欲しい…という
気がします。被告本人はまだ言いたいことがあるらしいけど…。
(控訴と聞いてからもやもやが収まりません…。それが法治国家で
ある日本ゆえなのは100も承知ではありますが…)
☆判決の重さは 36名の命と
多くの人の人生
ちがやねこさん
【解説】
「SLIM”復活」と、「京都アニメーション放火殺人事件の判決」と
難しいテーマに切り込み、溢れる想いを籠めて詠って頂きました。
一首目、二首目の歌は前回可能性を示唆して頂きましたが、予測通り
「電力復活!」しましたね。ミッションの継続が可能となり、関係者は
もとより、私たちにとっても、まさに「バンザーイ!」ですね。
そんか喜びが歌から響いてきます。「平安」と「令和」の対比も
面白い発想ですね。
三首目、判決は遺族の方々、さらに「いまだに苦しむ負傷された社員の
方々の想い」を汲んだものと理解しましたが…、「控訴」の事実には
納得できない方は多いと考えます。一瞬にして36名の夢や未来を奪った
所業は、どんな理由があっても許されないものと思っています。
これからもよろしくお願い致します。
☆枯野にも微かに兆す浅みどり 花なき大地に惑う冬蝶
ポエット・M
【解説】
この歌では、枯芝に覆われた草原の陽だまりに微かに萌える浅緑の
存在に目を止めてみました。その芽生えたばかりの緑の、はこべらの
上に冬蝶が惑うように舞っていました。未だ花開くには遠いはこべら
ですが、冬蝶には一縷の望みをもって訪ねるに値するものに見えた
のではないでしょうか。
未だ厳しい冬の季節に微かに兆す春を求めて、まどいながらも生きる
冬蝶の姿。痛々しさをまといながらも健気に舞う姿に惹かれて詠んで
みました。
「咲き初める河津桜とメジロ」
「山法師 短歌の章」鑑賞 紅林茂夫著(24)
「山法師」はエコノミストでもありました著者の経済学の論文を始め、小説、
短歌等を著者により厳選され著作を集めた著者渾身の著書でもあります。
その著書から、短歌を抄出し三首づつ紹介させて頂きます。
6.「短歌の章」 家のノラ猫(1)
時たがへず厨戸に来るノラ猫を
妻はいたはりて餌をあたえをり
我が家の季陵とノラを名付けたり
草群より身を起こし我に近づく
おそらくは捨てられし飼い猫ならむ
餌やれば むさぼらず妻に身を寄せむとす
【短歌入門・質問・紹介・提案コーナー】
文字数制限により割愛致します。
【運営にあたって】
(1)投稿期間は、原則として毎週水曜日から翌週火曜日17:00までと致します。
なお、変更がある場合は、その都度ご連絡致します。
(2)おひとり様 3首まで(1首でも可)コメント欄に投稿願います。
なおブログの字数制限(コード30,000字)等により詞書等編集させて頂く
場合もありますので、ご容赦願います。
(3)口語短歌を基本としますが、文語混じりでも構いません。
仮名遣いは新仮名遣いとし、旧仮名遣いは極力避けて頂ければ幸いです。
(4)投稿頂いた短歌は、そのまま掲載します。皆様から感想等頂ければ幸いです。
(5)作者名は投稿頂いたペンネーム等を、そのまま掲載します。
(6)掲載順序は、原則本ブログのコメント欄への到着順と致します。
(7)掲載された短歌の著作権は、投稿者に帰属します。
了
浅間山明鏡止水です。
短歌投稿します。
「詞書」源氏物語や紫式部日記・紫式部集には和歌(巻名歌等)が沢山ありますが、その和歌の返歌を口語短歌で提出します。返歌は源氏物語の内容や進行に合わせてではなく、短歌に沿った言葉・単語や自然・地名からヒントをもらい詠みます。今週も源氏物語巻名歌から2首、紫式部集より1首の計3首提出しますのでご指導よろしくお願いします。
源氏物語巻名歌・3夕顔
歌の背景
光源氏十七歳。源氏あてに届けられた、夕顔の花の添えられた扇と歌に、心を惹かれます。届けた主を調べさせて、興ざめしそうな境遇の女だろうとは思うものの、自分を目指して歌をよこした心のほどは憎からず思い歌を返します。
「心あてに それかとぞ見る 白露の 光そへたる 夕顔の花」 夕顔
「寄りてこそ それかとも見め たそかれに ほのぼの見つる 花の夕顔」 光源氏
返歌
「白露の 朝の光に 輝いて 風の吹きしく 秋の草原」
「たそがれに 想いは一つ 相ともに 幸せ祈る 穏やかな日々」
紫式部集・3
「露しげき よもぎが中の 虫の音(ね)を おぼろけにてや 人の尋ねむ」
返歌
「安曇野の 虫の音響く 草原は 里山育む 豊かな自然」
早速、二首出詠させて頂きたいと思います。
2台あるPCの1台が故障してwindows11に移行させたことを詠まさせて頂きました。
PCの1台故障 イレブンへ 1日がかりも安心を得る
先場所の横綱の活躍を見て詠ませて頂きました。
膝に腰 故障抱えた土俵でも 綱の貫禄 見事 賜杯に
よろしくお願い致します。
恐縮ですが、もう一首出詠させて頂きたいと思います。
今年の大河ドラマを見て、ふと思ったことを詠ませていただきました。
平安の世の輝きは如何ばかり かに星雲に思いを馳せる
よろしくお願い致します。
追加の一首の訂正を、お願いします。
思いを馳せる → 想いを馳せる
よろしくお願い致します。
「春を待つ景色」で三首詠んでみました。
⭐️山道をゆけばリュックのちさき鈴 春を待つやに ちりりと鳴りぬ
⭐️君とゆく いつもの店の テラス席 春待つ人で満席なりき
⭐️地震(ない)の地に春待つ心 ひとしほに 瓦礫の地にも ちさき芽吹きが
よろしくお願いいたします。
今回分(その117)に出詠した際の私の文章の中にミスを見つけて、ポエットMさんからの歌を「面白い」と評価して下さった事へのお礼とともに訂正して、歌も一首出詠していたのですが、うっかりして(その116)のコメントとして送ってしまいました。ミスを謝罪し訂正した上で歌も送ったつもりが恥を上塗ってしまいました。😨
ここでは訂正と、できた一首の出詠に留めておきます。
“SLIM”の歌の詞書にある“天界”は
“展開”とするつもりの打ち間違いです。月読尊(月の神様つくよみのみこと)がおわす“天界”ではなく、探査機の活動が見せてくれるであろう今後の“展開”が楽しみ、という事です。
で、その打ち間違いの“天界“という言葉に思い起こされた記憶がありまして、母の郷里安来市に「天界酒造」という酒造会社がありまして、もうずっと前に廃業されたということは知ってましたが、そこがどうなってるかがふっと気になって検索して調べてみると、改装された酒蔵が「寛のくら」という貸しスペースになって活用されているのだそうで、入口の外観の写真を見ると、かなり前に父方の祖母の納骨か法事かで安来市に行った際(父方のルーツも安来)、両親が帰りがけだったかに天界酒造に寄り、私と祖父が車の中で待っていた…そんな些細な記憶に何となく残っていた入口の面影がありました。“天界”という言葉でこんな記憶が浮かんできた訳で…。
*“天界”と聞いて記憶に浮かぶのは
今無き酒蔵の名酒の名前よ
*“さかぐら”は“酒造(しゅぞう)”の方が字数的にはいいでしょうか?ちょっと今迷ってます。…私はお酒はあまり飲めないんですが、父や母は「天界さん(のお酒)は美味しかった!」と言ってました。父は正月用に日本酒(ここ数年は「福寿」。島根の「玉鋼」のこともありました)を取り寄せますが、天界酒造さんがあったら「天界」を取り寄せてたかもなあと思います。
ポエットMさん、もしお手間でなければ間違って(その116)のコメントにしてしまったのもお読みいただけると嬉しいです。(半分ぐらい内容ダブってますが)…失礼致しました。🙇
詞書
☆親しい友人と安・近・短の温泉へ出かけました。
久しぶりに会う友は食欲旺盛で楽しい再会となりました。
☆山の湯は骨の中まで巡り行き邪気も溶かすや 心を放つ
☆温泉の冷めぬ身体を投げ出して星座を見上ぐ 簡素に生きねば
☆旅の日もはや過去となり日常のリズムにかえる のど飴なめつつ
梅の優しいお写真、春はそこまでと言う感じです
よろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
貴族の方々にとってなじみの薄かった夕顔の花は、源氏物語の「夕顔の巻」によって
一挙に「文学の花」となったと言われています。それだけ紫式部の審美眼が冴えて
いたのかも知れません。
宿の主(夕顔)の心づかいのこもる、香りのよい扇の上に載せられた夕顔の花と歌。
そこに綴られた「白露の光」は光源氏を讃えるものであることから、物語は始まり
ますが…、夕顔の女性はやはり夕顔の花のようにはかない運命の方でしたね。
物語の一首目、二首目の歌は、
「もしや、そのお方ではないかとお見上げします。この夕顔の花に白露の光を添えて
くださる貴方さまは…」に対して、「もしや」などと仰しゃらないで、もっと傍に
寄り合って確かめてはいかがですか、と返していますが・・・、
もう一歩進めて光源氏の立場から、返歌を詠んでみました。
★夕顔の花はおぼろにかすめども 君によりゆく想い切なく
三首目の返歌、「安曇野の 虫の音響く 草原」の場面設定は見事ですね。
紫式部は箏の琴の名手だったとのことですが、ここでは謙遜して誰が私の
琴の音などを聞きに来るのでしょうかと詠っていますが・・・、草原の
虫の音をともに味わいましょうの返歌は良いと思います。変化球の返しとも
思います。
これからもよろしくお願いします。
早々に早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
追加も含めて三首の歌を詠んで頂きました。「windows11への移行」
「綱の貫禄」「かに星雲」と、異なるテーマを興味分く読んで頂き
学びとなります。
一首目の「windows11への移行」は、windows10からの移行であったと
思います。従来使えていたアプリが使えなくなったり、使い勝手が
異なったりと諸々ご苦労なことが多かったと思いますが、無事終えて
ホッとされたことと思います。「安心を得る」と実感が滲みます。
三首目の「かに星雲」は、星雲の元となった超新星爆発が1054年に
出現しましたので、今大河ドラマの主人公紫式部と関わりのあった
藤原道長、頼通親子らの摂関政治の時代に見れたことと思います。
後に藤原定家も「明月記」に記していますね。星雲の出現に想いを
馳せる浪漫に満ちた歌と考えます。
なお、お尋ねになった件について少し触れさせて頂きますね・・・。
短歌の分類の中で「口語自由律短歌」というものがあります。
この短歌は、五・七・五・七・七の定型にとらわれずに作られた短歌を言います。
この歴史は結構古くて、大正13年(1924年)に、石原純の発表した歌が、歌壇に
おいて注目を集めた自由律の最初の短歌と言われています。
昭和時代になると、金子薫園、土岐善麿、前田夕暮も参加し、口語自由律短歌は
興隆期を迎えます。
特に、前田は、主宰していた「詩歌」全誌をあげて自由律を提唱し、自由律短歌集を
次々と刊行して、口語自由律短歌の代表作を残しました。
敗戦後の1949年に宮崎信義により口語自由律短歌の雑誌「新短歌」が創刊され、
同誌は2002年に廃刊されたが、光本恵子氏によって1989年に創刊されていた
「未来山脈」に継承されています。
光本恵子氏は、私も少し存じていますが、「普段使い慣れた現代の言葉(口語)を
使って26 ~ 38 音くらいの文字で、定型にとらわれず、分かりやすく自在に
表現する 短歌」と説明しています。
この水曜サロンでも、定型にとらわれない「口語自由律短歌」は学びも含めて
鑑賞していきたいと思っています。
これからもよろしくお願いします。
早々に「水曜サロン」へ出詠頂きありがとうございます。
いずれの歌も、「春を待つ景色」を心を籠めて詠って頂きました。
一首目は、春の訪れを待ちわびる心情を、山道を歩くリュックの鈴の音に
重ねて表現した爽やかな歌となっています。
鈴の音は、春の風や鳥の声といった自然の音と対比され、人の存在感を
強調しています。また、これによって冬の寒さや孤独という感情に近い
ものを感じさせ、春の到来を願う心境をより強調する歌となっています。
三首目は、「ちさき芽吹き」が双葉となり、繁る青葉となることを
祈りたいと思います。そして一日も早い日常が戻ることを・・・。
これからもよろしくお願いします。