一通り見学した後で1階の喫茶コーナーで休みました。「故宮限定黒糖珍珠拿鐡」がテーブルの真ん中に置いてあります。「珍珠」はタピオカ、「拿鐵」は牛乳とのことです。値段は145台湾ドルです。記念に一杯いただきました。
数ある工芸品の中で象牙の彫刻の「雕象牙透花人物套球」は特に驚きます。一本の象牙を分離、組み合わせすることなく、親子三代およそ100年かかって彫り上げました。上部の球の中に何層かの球が彫られていてそれらが自由に回転します。作り方は極秘のまま伝えられず、今は再現不可能とのことです。
どちらかと言えば小ぶりなお宝が多い中で、この翡翠の屏風は比較的大きく目を引きます。48枚の翡翠の板を使ってあります。昭和天皇のもとに中国から寄贈されていましたが、戦後返却されたというエピソードがあります。
館内に入る正面の赤じゅうたんの階段だけはなぜか撮影禁止でした。それ以外はフラッシュなしでの撮影は可です。以前はカメラの持ち込みも許されなかった記憶があります。階段を上がったところにこの国としては控えめの正月飾りがありました。
せっかくなので館内の宝物を見学することにしました。まず「孫文の像」にご挨拶です。中国清朝を倒した辛亥革命の中心人物で台湾では国父と呼ばれ尊敬されています。台湾の島には縁もゆかりもない清朝の文物を持ってきたのは「蒋介石」ですから、この像は中華民国(台湾)の象徴とし置かれているということです。