昨年7月に入籍、10月に式を挙げたものの、諸般の事情で新婚旅行が延び延びになっていた我々夫婦。
年も明けてからJALのホームページを見たところ、2月中まではディスカウントマイルが適用になり、ヨメさん手持ちのマイルでフランクフルトまで往復できることが分かりました。これを逃せば、いつ行けるか分からない!
決まれば早い旅の準備。さっそく仕事の調整から下調べ、予約へと動き、スイスと周辺のドイツ、イタリア、フランスを巡る旅が完成しました。
僕もヨメさんも初めてのヨーロッパ、不安もいっぱいだけど、どうにかなるさ!旅好き夫婦の人生最大、最長期間、最長距離の旅の幕は、2月20日に切って落とされました。
前日金曜日の飲み会の後遺症を引きずりつつも、出発当日は5時半起き。福岡から羽田まで早朝の飛行機で飛び、羽田~成田間はリムジンバスで移動です。3,100円とやや割高ですが、荷物は出し入れしてくれるし、席はゆったりしていて充電用のコンセントまで装備しています。
しかも渋滞情報を見ながら最速ルートを掴んでくれるので、早い早い。乗り継ぎ時間が3時間しかないので気を揉んでいたけど、1時間と少しで、第2ターミナルへと連れて来られました。
1階のグローバルwi-fiで、でヨーロッパ各国対応のwi-fiルーターをレンタル。10日間1万円弱で、2人分の通信手段を確保です。
エスカレーターを上がって、出発ロビーへ。福岡空港の国際線も地方空港としては多いですが、やはりニッポンの玄関口の本数は段違い。壁一面に掲げられたフライト情報に、圧倒されてしまいます。見知らぬ異国への旅立ちの興奮も、ぐんと高まってきました。
そういえば成田へ帰国したことはあるけど、出国するのは今回が初めて。博多港や福岡空港の出国に慣れた身としては、審査場の自動審査機が目新しいところです。今後そうそう成田を使うことはなさそうだし、時間もないので登録は見送りましたが、常連さんには便利なんだろうな。
免税ゾーンには、こんなお店も。AKIBAは、もはや世界共通語!?
11時間のフライトに備え、履き物をスリッパに履き替えておきます。
12時40分に搭乗開始。広々としたブースがまるでネカフェのようなビジネスクラスを、「いいなあ」と指をくわえながら眺め…
プレミアムエコノミーに「ウン万円でこれなら、出してもよかったかなあ」とちょっと後悔しつつ…
たどり着いたのはエコノミークラス(※ここまでの機内の写真は、フランクフルト到着時に撮影)。エコノミーとはいえ、国内線のそれとは比べ物にならないゆとりがあります。JALご自慢の、世界最大級のゆとりがあるエコノミークラスです。
しかも、当初は内側にしか取れなかった席を、赤ちゃんの隣であることを条件に通路側に変えてもらったら、最前部の足元が広い席でした。かわいい赤ちゃんとの旅も楽しいものなのに、広い席まであてがって頂き、感謝、感謝。
水平飛行に移ると、壁に固定できる赤ちゃん用ベッドがセッティングされ、こういう理由で広く作ってあったのかと感心しきり。
そして、昼飯を抜いていた身にはありがたい機内食の登場。上げ膳、据え膳で11時間なんだから、エコノミーといってもこんなに贅沢なことはないですよね。
ビデオモニタで「鉄道員」を見たり、ゲスの極み乙女のニューアルバムを全曲聞いてみたり、機内wi-fiで旅の下調べをしたりしていれば、思いのほか時間は早く流れていきます。
フリードリンクになるアルコールも、レベルは東北新幹線のグランクラス並み。プレミアムビールにワイン、ウイスキーなどなど、ついつい飲みすぎてしまいます。品がないかなとは思ったのですが、周囲もガンガン空けているので、遠慮のタガが外れてしまいました(笑)。
とはいえ、さすがに12時間の飛行は体に応え、腰が痛くなりはじめました。トイレの前で屈伸運動しつつ、体をほぐして耐えます。
到着直前の軽食は、つけ麺でした。醤油系の味とはしばしお別れ、そして音をたてて麺をすすれない文化圏に入るので、ゆっくり、かみ締めるようにすすりました。
メルカトル正円図法で地図を思い描いていると分かりにくいのですが、ロシアから北欧、ベルリン上空を経由して、フランクフルトに無事着陸。長時間の搭乗が不安でしかなかった初めてのヨーロッパ航路は、揺れも少なく楽しい経験でした。
新婚旅行らしく、ナショナルフラッグキャリアで贅沢な旅ができてたのも、数年に渡ってコツコツとマイルを貯めていてくれたヨメさんのお陰です。感謝。
現地時間では夕方5時前なのに、当方の体感時間は午前様。これまで経験した時差といえば中国との1時間が最大なので、8時間というズレにちょっと脳内が混乱します。
入国審査も、フランクフルトでは理不尽に厳しいと聞く税関審査も思いの他あっさりと抜け、立派な空港ターミナルへと出てきました。ATMで引き出した200ユーロを握り締め、いざ街へと繰り出します。
フランクフルト空港は、近郊電車のSバーンと、長距離列車の双方が乗り入れていて便利。ただ日本とは運賃制度が異なり、当然日本式の運賃表は見当たらないので、タッチパネル式の切符の券売機を前に途方にくれてしまいました。これと思う切符を購入、案内所で確認を得てから、ホームへと下ります。
ヨーロッパの鉄道は、いわゆる「信用乗車方式」で改札がありません。階段を下ればすぐさまホーム。やってきた真っ赤な市内方面の電車に乗り込みました。首都クラスの都市近郊電車なのにクロスシートなのは、うらやましいことです。
北海道のような車窓を見ながら走ること3駅、10分少々でフランクフルト中央駅の地下ホームに到着。宿への最寄駅はUバーン(地下鉄)の沿線なのですが、Sバーンとは地下で直結していないので一旦階段を上がると、中央駅の長距離列車ホームに出てきました。
これまで何度も本や雑誌で見てきた、ヨーロッパの「中央駅」のたたずまい。旅立ちの匂いにあふれる雰囲気に飲まれ、胸が高鳴ります。
コンコースも、装飾が施された歴史ある駅舎の広い空間。何時間でも眺めていたくなる風景だけど、眠気もピークに達してきているので宿へと急ぎましょう。
日本流には「地下鉄」に位置づけられるUバーンだけど、電車は路面電車のようなスタイル。ドイツ鉄道の運営するSバーンも都心では地下を走っており、どちらかというとそちらの方が「地下鉄」のイメージに近い気がします。ここは異国、鉄道システムそのものがガラッと違う感じで、日本に当てはめて考えるのは無理がありそうです。
宿最寄りのメッセ駅に到着。大きな吹き抜けの空間が広がり、壁面もポップにデザインされていておしゃれ。メッセの名が示す通り、大規模な展示場の最寄り駅になっています。
地上に出ると、トラムの線路が。芝に覆われた軌道は、公園の一部のようです。
今日の泊まりは、NHホテル・フランクフルトメッセ。国際的な宿サイト(今回はBooking.comを利用)のお陰で、異国の宿でもオンラインで直接予約できて、ホント便利になりました。
まだまだ新しいホテルで、快適そのもの。アメニティも一式付いており、立地や物価水準を考えれば、1泊79ユーロ(10,350円:当日の国際キャッシュカードの実勢レート1ユーロ=131円に基づく。以下同じ)はお値打ちです。ただメッセでイベントが行われる際には、グンと高くなるのだとか。
機内の軽食を食べてから数時間が過ぎて、お腹も空いてきたので宿の外へ。コンビニ的なものは一切見当たりませんでしたが、近所に大型ショッピングセンターを見つけました。
スーパーも入っていたので、英語もドイツ語もできないけど、勇気を出して買い物にチャレンジ。肉コーナーのサンドの買い方に戸惑ったり、レジの人が座っているのに違和感を覚えたりしましたが、基本的なシステムは韓国のショッピングセンターと同じ。なんとか買い物に成功しました。
サンドは分厚い加工肉入りで1.5ユーロとリーズナブルです。水は2本で0.58ユーロ(76円)、ビールはさすが本場で€0.75(103円)と思ったよりも安かったのですが、合計額が若干高い気が。よくみると、謎の0.25ユーロ(33円)が3つ加算されていました。
調べてみると、ドイツでは空き容器に0.25ユーロのデポジットがかかっているのだとか。さすがは環境先進国!感心しつつ、「32時間の1日」はつつがなく幕を下ろしたのでした。つづく。
年も明けてからJALのホームページを見たところ、2月中まではディスカウントマイルが適用になり、ヨメさん手持ちのマイルでフランクフルトまで往復できることが分かりました。これを逃せば、いつ行けるか分からない!
決まれば早い旅の準備。さっそく仕事の調整から下調べ、予約へと動き、スイスと周辺のドイツ、イタリア、フランスを巡る旅が完成しました。
僕もヨメさんも初めてのヨーロッパ、不安もいっぱいだけど、どうにかなるさ!旅好き夫婦の人生最大、最長期間、最長距離の旅の幕は、2月20日に切って落とされました。
前日金曜日の飲み会の後遺症を引きずりつつも、出発当日は5時半起き。福岡から羽田まで早朝の飛行機で飛び、羽田~成田間はリムジンバスで移動です。3,100円とやや割高ですが、荷物は出し入れしてくれるし、席はゆったりしていて充電用のコンセントまで装備しています。
しかも渋滞情報を見ながら最速ルートを掴んでくれるので、早い早い。乗り継ぎ時間が3時間しかないので気を揉んでいたけど、1時間と少しで、第2ターミナルへと連れて来られました。
1階のグローバルwi-fiで、でヨーロッパ各国対応のwi-fiルーターをレンタル。10日間1万円弱で、2人分の通信手段を確保です。
エスカレーターを上がって、出発ロビーへ。福岡空港の国際線も地方空港としては多いですが、やはりニッポンの玄関口の本数は段違い。壁一面に掲げられたフライト情報に、圧倒されてしまいます。見知らぬ異国への旅立ちの興奮も、ぐんと高まってきました。
そういえば成田へ帰国したことはあるけど、出国するのは今回が初めて。博多港や福岡空港の出国に慣れた身としては、審査場の自動審査機が目新しいところです。今後そうそう成田を使うことはなさそうだし、時間もないので登録は見送りましたが、常連さんには便利なんだろうな。
免税ゾーンには、こんなお店も。AKIBAは、もはや世界共通語!?
11時間のフライトに備え、履き物をスリッパに履き替えておきます。
12時40分に搭乗開始。広々としたブースがまるでネカフェのようなビジネスクラスを、「いいなあ」と指をくわえながら眺め…
プレミアムエコノミーに「ウン万円でこれなら、出してもよかったかなあ」とちょっと後悔しつつ…
たどり着いたのはエコノミークラス(※ここまでの機内の写真は、フランクフルト到着時に撮影)。エコノミーとはいえ、国内線のそれとは比べ物にならないゆとりがあります。JALご自慢の、世界最大級のゆとりがあるエコノミークラスです。
しかも、当初は内側にしか取れなかった席を、赤ちゃんの隣であることを条件に通路側に変えてもらったら、最前部の足元が広い席でした。かわいい赤ちゃんとの旅も楽しいものなのに、広い席まであてがって頂き、感謝、感謝。
水平飛行に移ると、壁に固定できる赤ちゃん用ベッドがセッティングされ、こういう理由で広く作ってあったのかと感心しきり。
そして、昼飯を抜いていた身にはありがたい機内食の登場。上げ膳、据え膳で11時間なんだから、エコノミーといってもこんなに贅沢なことはないですよね。
ビデオモニタで「鉄道員」を見たり、ゲスの極み乙女のニューアルバムを全曲聞いてみたり、機内wi-fiで旅の下調べをしたりしていれば、思いのほか時間は早く流れていきます。
フリードリンクになるアルコールも、レベルは東北新幹線のグランクラス並み。プレミアムビールにワイン、ウイスキーなどなど、ついつい飲みすぎてしまいます。品がないかなとは思ったのですが、周囲もガンガン空けているので、遠慮のタガが外れてしまいました(笑)。
とはいえ、さすがに12時間の飛行は体に応え、腰が痛くなりはじめました。トイレの前で屈伸運動しつつ、体をほぐして耐えます。
到着直前の軽食は、つけ麺でした。醤油系の味とはしばしお別れ、そして音をたてて麺をすすれない文化圏に入るので、ゆっくり、かみ締めるようにすすりました。
メルカトル正円図法で地図を思い描いていると分かりにくいのですが、ロシアから北欧、ベルリン上空を経由して、フランクフルトに無事着陸。長時間の搭乗が不安でしかなかった初めてのヨーロッパ航路は、揺れも少なく楽しい経験でした。
新婚旅行らしく、ナショナルフラッグキャリアで贅沢な旅ができてたのも、数年に渡ってコツコツとマイルを貯めていてくれたヨメさんのお陰です。感謝。
現地時間では夕方5時前なのに、当方の体感時間は午前様。これまで経験した時差といえば中国との1時間が最大なので、8時間というズレにちょっと脳内が混乱します。
入国審査も、フランクフルトでは理不尽に厳しいと聞く税関審査も思いの他あっさりと抜け、立派な空港ターミナルへと出てきました。ATMで引き出した200ユーロを握り締め、いざ街へと繰り出します。
フランクフルト空港は、近郊電車のSバーンと、長距離列車の双方が乗り入れていて便利。ただ日本とは運賃制度が異なり、当然日本式の運賃表は見当たらないので、タッチパネル式の切符の券売機を前に途方にくれてしまいました。これと思う切符を購入、案内所で確認を得てから、ホームへと下ります。
ヨーロッパの鉄道は、いわゆる「信用乗車方式」で改札がありません。階段を下ればすぐさまホーム。やってきた真っ赤な市内方面の電車に乗り込みました。首都クラスの都市近郊電車なのにクロスシートなのは、うらやましいことです。
北海道のような車窓を見ながら走ること3駅、10分少々でフランクフルト中央駅の地下ホームに到着。宿への最寄駅はUバーン(地下鉄)の沿線なのですが、Sバーンとは地下で直結していないので一旦階段を上がると、中央駅の長距離列車ホームに出てきました。
これまで何度も本や雑誌で見てきた、ヨーロッパの「中央駅」のたたずまい。旅立ちの匂いにあふれる雰囲気に飲まれ、胸が高鳴ります。
コンコースも、装飾が施された歴史ある駅舎の広い空間。何時間でも眺めていたくなる風景だけど、眠気もピークに達してきているので宿へと急ぎましょう。
日本流には「地下鉄」に位置づけられるUバーンだけど、電車は路面電車のようなスタイル。ドイツ鉄道の運営するSバーンも都心では地下を走っており、どちらかというとそちらの方が「地下鉄」のイメージに近い気がします。ここは異国、鉄道システムそのものがガラッと違う感じで、日本に当てはめて考えるのは無理がありそうです。
宿最寄りのメッセ駅に到着。大きな吹き抜けの空間が広がり、壁面もポップにデザインされていておしゃれ。メッセの名が示す通り、大規模な展示場の最寄り駅になっています。
地上に出ると、トラムの線路が。芝に覆われた軌道は、公園の一部のようです。
今日の泊まりは、NHホテル・フランクフルトメッセ。国際的な宿サイト(今回はBooking.comを利用)のお陰で、異国の宿でもオンラインで直接予約できて、ホント便利になりました。
まだまだ新しいホテルで、快適そのもの。アメニティも一式付いており、立地や物価水準を考えれば、1泊79ユーロ(10,350円:当日の国際キャッシュカードの実勢レート1ユーロ=131円に基づく。以下同じ)はお値打ちです。ただメッセでイベントが行われる際には、グンと高くなるのだとか。
機内の軽食を食べてから数時間が過ぎて、お腹も空いてきたので宿の外へ。コンビニ的なものは一切見当たりませんでしたが、近所に大型ショッピングセンターを見つけました。
スーパーも入っていたので、英語もドイツ語もできないけど、勇気を出して買い物にチャレンジ。肉コーナーのサンドの買い方に戸惑ったり、レジの人が座っているのに違和感を覚えたりしましたが、基本的なシステムは韓国のショッピングセンターと同じ。なんとか買い物に成功しました。
サンドは分厚い加工肉入りで1.5ユーロとリーズナブルです。水は2本で0.58ユーロ(76円)、ビールはさすが本場で€0.75(103円)と思ったよりも安かったのですが、合計額が若干高い気が。よくみると、謎の0.25ユーロ(33円)が3つ加算されていました。
調べてみると、ドイツでは空き容器に0.25ユーロのデポジットがかかっているのだとか。さすがは環境先進国!感心しつつ、「32時間の1日」はつつがなく幕を下ろしたのでした。つづく。