Sバーンの駅に潜り、空港直通の電車に乗車。留置線に止まる長距離列車群に見送られながら、フランクフルトを後にしました。
空港に戻り搭乗手続きを済ませれば、楽しかったヨーロッパでの9日間はほぼ幕を閉じたも同然です。
出国審査と保安検査を終え、搭乗口へ。入り口だけが見えたJALラウンジには雛人形が見えて、3月も近づいてきていること、そして帰国を目の前にしていることを実感します。
出発した時は、まだ2月の「中旬」といえる時期でした。
カフェバーにビールがあったので、名残惜しくも最後の一杯を味わうことにしました。さすがは空港、日本並みの値段だったけど、日本に帰れば飲めなくなる味です。
おっちゃんのウエイターさん、「パニーニ、パニーニ、パニーニ!」としつこく勧めてくるわ、小ビールを「ベビーサイズね!」とからかってくるわで、とても楽しかった。まだ旅は終わっていませんでした(笑)。
帰路の便は、フランクフルト夜7時発、成田昼2時着という夜間飛行便。東へ向かうので、夜がとても短くなります。
というわけで飛行時間のほとんどは睡眠時間。起きて朝ごはんを食べれば数時間で着陸と、往路よりは違和感のない行程でした。ただ熟睡にはほど遠いし、ケツは痛かった(泣)。学生時代、座席夜行に何連泊もできていた僕は、若かったんだな。
おかえりなさい、の字に、なんだかジーンときてしまいました。
定刻に着いてくれたおかげで羽田までの時間は余裕ができたので、直通のアクセス特急を利用してみました。1時間40分とリムジンバスより時間はかかるものの、お値段は1,787円と安めです。
特別料金不要のアクセス特急は、スカイライナーと違って純然たる通勤電車。広々としたロングシートに、日本の電車を実感します。
北総線から京成線に入ると、街の雰囲気がぐっと庶民的になります。東京の街だから決して身近な場所ではないのだけど、日本というだけでどこかホッとする空気です。
きちんと改札を行う不公平感のないシステムも、殺人ラッシュに備えた大量輸送の仕様も、これはこれで鉄道先進国の一つの姿。当たり前と思っていたものも、決して当たり前ではないことを今なら感じられます。
電車も当たり前のように定刻だったので、1本はやい福岡便に変更することができました。最後くらい新婚旅行らしくファーストクラスにでもしようかと思っていたけど、この便にも後の便にも空席がなかったのは残念。
狭いエコノミーで締めるのも、僕ららしい旅…かも?
福岡空港着。日本に帰ってからの初めてのメシを何にしようか散々迷った挙句、ターミナルで海鮮丼を食べました。新鮮な海の幸、ビバ日本、ビバ福岡!
というわけで10日間の長きに渡る旅から、無事帰宅。思い出はたくさんできたけど、一番印象的だったのは、流暢に英語を操るヨメさんかな? これからも夫婦ともども、よろしくお願いします。