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もう乗り慣れた感も出てきた、湖畔の線路をチューリッヒへ。首都に近い場所ではありますが、湖畔の丘には、牧草地やブドウ畑も見えます。
おいしい乳製品やワインは、人の暮らしに身近な場所でできているんですね。
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5日ぶりのチューリッヒ中央駅に到着。乗り継ぎの時間が少なくて、初日に見忘れていた駅舎と対面することができませんでした。まあ、きっとまた来る機会もあることでしょう。古いものも大切にする国だから、何年かそこらで駅舎が建て変わることもないだろうし。
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国境の駅・バーゼルまでのインターシティは、平屋の客車列車でした。リズミカルに並んだユニット窓、外向きに開く乗降ドア、むき出しの最後尾の貫通面にはバッファ式の連結器。
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車内は、ゆったりとしたクロスシート。
昨日まで乗ってきたような二階建ての新型車もよかったけど、子どものころ「世界の車窓から」で見てきた典型的なヨーロッパの長距離列車のような列車に、なんだか顔がほころんでしまいました。
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SBBアプリにはミニバー連結と出ていたのに、そのような車両は見当たりません。運用変更かなと思っていたら、ほどなくして「ミニバー」と書かれた車内販売ワゴンが回ってきました。コーヒーを飲んでほっと一息です。
バーゼルまではノンストップ。到着直前に、向かいの席のマダムから「あななたち、ドイツ方面?」と聞かれました。うなずくと、「あななたちが乗る予定の列車は、キャンセルになったそうよ。ひとまずドイツ側のバーゼルに向かえと言っているわ」。
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終点バーゼル着。SBBの案内所で聞いてみても、ドイツ側の詳しいことは分からないので、ひとまず普通列車でドイツ側に行くようにとの案内でした。
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JRの境界駅で相手のことは分からないと言われたら「ちゃんと連携しろよ!」と思ってしまいますが、ここは国境。仕方のないことかなと割り切り、ホームに止まっていた普通列車に乗り継ぎました。
DBのアプリを見てみれば、バーゼル~フライブルグの「線路上で急病人が発生」とのこと。僕らの乗る予定だった列車は先々に遅れを広げないよう、フライブルグ折り返しになったようです。
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ドイツ側に到着。駅員さんに聞けば、ひとまずホームに止まっているICEに乗れとのこと。上がってみれば、1時間前に発車しているはずのICEが抑止中でした。
90分遅れの予告が出ていて、ならばあと30分で発車か。フライブルグまでも40分だし、席を探すのも面倒だからとデッキに立ちました。これがとんでもないミステイクだったわけで…
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待てど暮らせど発車しません。時々車掌さんの案内放送が入りますが、その声もどこかお疲れ気味です。
アプリで公開されている遅れ時間は120分、150分とどんどん伸びていきます。デッキは寒いし、後続列車でやって来た人たちでどんどん混んでくるしで、疲労困憊モード。適当な空席に座っておけばよかったと思っても、後の祭りです。拡大していく遅れ、ドイツ鉄道ではよくある話なんだとか。
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ようやく発車したと思ったのもつかの間、トンネルを出たところで列車は止まってしまいました。平行する近郊電車は動いているのに、一体どうしたことやら。
その後も発車、徐行、停車を繰り返し、遅れはどんどん拡大していきました。
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結局、フライブルグの到着は3時間遅れ。僕らの予定の列車からも、2時間の遅れになってしまいました。夕暮れのフライブルグを散策しようという計画も、おじゃんです。
駅のコンコースは、列車に乗れない人、変更しようとする人で大混乱になっていました。
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気を取り直して、今夜のホテルにチェックイン。駅と一体になっている、インターシティホテルです。
1泊109.2ユーロ(14,310円)とあって、設備も整った清潔な部屋。
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でも一番うれしいのは、窓から見えるこの景色でしょう。線路には、遅れを出しながらもICEが走り去り、陸橋の上には長いトラムが頻繁に行き交います。
地上のホームについた近郊電車から、改札を経由することなく、トラムへスムーズに乗り継げる様子が手に取るように分かりました。これはすごい。
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夜も8時を過ぎていましたが、いてもたってもいられなくなり、トラムの乗り場へと向かいました。市街地方面へは複数系統が経由しており、待たずに乗れます。信用乗車方式なので、長い編成でも乗り降りはスムーズです。
乗車券はホテルの宿泊特典で2日乗車券が付いてきたので、きっぷの買い方で迷うこともありません。
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電車で5分の旧市街へ。中心部は車の乗り入れが禁止されており、メインストリートは歩行者天国。トラムだけは走ることができる、トランジットモールと呼ばれるものです。
店のほとんどは閉まっているけど、飲食店は開いている所が多く、多くの人が行き交っていました。
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歴史的な建築物は残し、もともとあった足もとの道路にトラムを通した結果、こんなワクワクする光景も。決して、マクドに電車が飛び込んだわけではありません。
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治安も悪い感じではなく、公共交通先進地の金曜の夜を楽しみたい気もしましたが、旅も終盤。疲れもたまっているので、街の空気だけ吸って早めに切り上げることに。
駅構内のビストロで、軽めの晩御飯にしました。
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駅地下には珍しく遅くまで開いているスーパーがあり、安いビールに目を輝かせていたら「買えないよ」。ドイツでは、商店での酒類販売は22時までという決まりがあるらしく、数分過ぎていてアウトになってしまいました。
仕方なく、部屋のミニバーのビールで一献。スーパーより高いとはいえ、さすがはドイツ、ミニバーでも日本の市販品レベルの値段です。列車とトラムを見ながらのドイツビール、ここはパラダイスでしょうか…。