里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イワガラミの黄葉

2017-02-03 | 日記
藤沢町保呂羽地区の、杉林内の林道を上がって行くと、大木にイワガラミが
絡んでいて、それが鮮やかに黄葉していました。
杉の植林地ではつる植物を嫌い、大体は切り払われますが、このような大木の林に
なると放置してくれるんですね。お陰できれいな黄葉を撮ることができました。




                            二枚とも2016.11.13撮影

よく似た仲間にツルアジサイがあり、花があれば装飾花で容易に識別できます。
今の季節は花がないので、葉で識別するしかないですね。
ツルアジサイの葉は丸みがあり、縁の鋸歯が細かいので、主にこの二箇所で識別します。
下の黄葉の写真ですが、葉は丸みがあるものの縁の鋸歯が粗いので、イワガラミと同定
しました。イワガラミの花はまだ撮ったことがないので、花の季節にも訪れたいものです。


     〈 ツルアジサイの葉 松江の花図鑑より 〉


                                2016.11.13撮影

アジサイ科イワガラミ属の落葉性のつる性木本で、北海道~九州に分布する。
山地の林縁や林道沿い、岩場など、やや明るい場所に自生する。
宮城県内ではツルアジサイはよく見るものの、イワガラミは少ない。
幹や枝から気根を出して他物をはい登り、長さ7~10mに達する。
若枝は淡褐色~赤褐色。前年枝の樹皮は縦に裂けてはがれ落ち、灰色になる。
気根は主に2年目以降の枝から出る。
葉は対生し、葉身は広卵形で長さ5~15cm、幅5~10cm。基部は円形~浅いハート形。
縁には先の尖った粗い鋸歯がある。葉柄は長さ3~10cm。
花期は6~7月で、枝先に直径10~20cmの散房花序を出す。装飾花は白色で、萼片が
1個付き、長さ1.5~3.5cm、幅1~2cmの広卵形で、脈が目立つ。
両性花の花筒は長さ1.5mmほどの倒円錐形で、短毛が密生する。花弁は白色で5個、
先端はくっついたまま開かず、帽子を脱ぐように脱落する。雄しべは10個。花柱は1個。
果実は蒴果、長さ5~7mmの倒円錐形で10個の稜があり、先端に花柱が残る。
種子は線形で長さ3~3.5mm。両端が尖る。


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