石巻市大川地区、海沿いを外れて沢に沿った林道を上がって行くと、道下に雑木林が帯状
に続いていて、そこにモミの大木が数本聳えています。何かキノコが生えていないかとモ
ミの木の周辺を探すと、淡褐色のラッパ形状のキノコがあちこちに散生していて、本数に
すると30~40本はありそうです。種名は判りませんが、ラッパ形状ですからラッパタケ科
のキノコに違いありません。
二枚とも2023.9.25撮影
キノコ図鑑のラッパタケ科のページを開き、ページをめくるとよく似たキノコが載ってい
て「オニウスタケ」とあります。中~大型のキノコで、ラッパ状に開いた傘の表面に粗く
反り返った鱗片があると記述されていて、特徴が合致します。発生環境がマツやモミなど
の針葉樹林内とあることからも、オニウスタケで間違いないでしょう。
現段階で食毒は不明とありますが、仲間のウスタケが軽毒に分類されているので、不用意
に食べるのは止めた方が良いでしょう。この毒はノルカペラチン酸で、誤食すると嘔吐や
下痢を引き起こすと言われています。ただ、茹でこぼせば食べられるとする説もあります。
形状的に不気味ですし、ましてや有毒説がある怪しいキノコなどは食べたくありませんね。
二枚とも2023.9.25撮影
ラッパタケ科ラッパタケ属の中~大型キノコで、夏~秋に山地~高山帯のマツやモミなど
の針葉樹内の林床に単生~群生する。
初め円柱状で後には頂部が開いてラッパ状になる。ラッパ状の内側は汚黄土色~淡褐色で、
粗く大きな反り返った鱗片がある。中央部は成長とともにさらに深く凹み、のちに柄の根
元まで通じ中空となる。柄は固く下方に向かって細くなり根元は白い。
外側の縦方向のシワヒダは、傷つけると赤紫色に変色する。
胞子は外側のシワヒダに生じ、色は黄土色〜淡褐色。
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