里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

ミズナラの黄葉 宮崎地区

2024-11-23 | 日記

加美町宮崎地区、周囲の紅葉を眺めながら林道を上がって行くと、コナラよりも葉が大き
な黄葉が見られるようになってきました。高木の梢ですから肉眼ではしっかりとは確認で
きませんが、たぶんミズナラでしょう。ナラの仲間は早い時季には殆ど落葉しないため、
樹下を探しても傷んだ前年の落葉しか見つかりません。

しばらく行くと、幸いにも林縁にミズナラの小高木が生えていて、ようやくそれと確認で
きる写真が撮れました。葉が大きいことと、縁の鋸歯が大きく粗いのが特徴です。

                              二枚とも2024.11.12撮影

ミズナラは里山よりも深山に多く、ブナとともに冷温帯を代表する落葉広葉樹です。
秋に実るドングリは、コナラよりも大きく拾い甲斐があるのですが、今年は殆ど落ちてい
ません。山の動物たちは食料が得にくく、難儀しているのではないでしょうか。

大きいものは樹高が30m以上になり、材質が堅牢で杢目が美しいことから家具や器具材、
建築資材として利用度の高い樹木です。ミズナラの名前は、材に水分が多く含まれ燃えに
くいことに由来するようです。

                                  2024.11.12撮影

ブナ科コナラ属の落葉広葉樹で、樹高20~30m、直径1.5mになる高木。
北海道〜九州の山地〜亜高山帯に生える。
樹皮は淡い灰褐色。初め鱗片状にはがれるが、老木になると縦に深い割れ目が入る。
枝ははじめは淡褐色の絹毛が散生、円い皮目がある。
葉は互生し、葉身は倒卵形で長さ7〜15cm、先端は急に尖り、基部はやや耳状に張り出し、
縁には粗い鋸歯がある。質は洋紙質で、表面にははじめ軟毛があるが、のちに無毛になる。
裏面は淡緑色で微毛と絹毛が生える。葉柄はごく短く目立たない。雌雄同株。
花期は5〜6月、葉の展開と同時に開花する。雄花序は長さ6.5〜8cm、新枝の下部から数
個垂れ下がる。雄花の花被は直径2.5mmほど。雄しべは5〜8個。
雌花序は新枝の上部の葉腋からでて、雌花が1〜3個つく。花柱は3個。
果実は堅果で、長さ2〜3cmの長楕円体。殻斗(帽子)は椀形で外面に鱗片が密に並ぶ。




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