東松島市の宮戸島、入江の浜辺を歩いていくと正面に凝灰岩の岩壁があり、そんな場所に
は羊歯植物が着生していることがあるので、立ち寄ってみました。
岩壁上部には予想どおり何かがたくさん着生していて、丸く平たい葉のように見えるので
マメヅタという羊歯植物ではないでしょうか。県内で自生しているのは初めて見ました。
岩壁下の一部に砂礫が堆積していて、これを踏み台にして撮影しました。
二枚とも2022.1.28撮影
マメヅタの分布域を調べると関東以西、或いは東北南部以南とあるので南方系の羊歯植物
でしょう。宮城県内ではかなり希少な植物です。半日陰で空中湿度の高い環境下の、広葉
樹の樹幹や岩壁に着生するようです。
丸い緑色の葉は栄養葉で、葉表にはやや光沢があり、質は厚めです。
立ち上がったへら形の葉は胞子葉で、褐色のソーラス(胞子嚢群)が付いています。
二枚とも2022.1.28撮影
ウラボシ科マメヅタ属の常緑性羊歯植物で、東北地方南部以南の本州~沖縄に分布する。
半日陰で空中湿度の高い環境下の、広葉樹の樹幹や岩壁に着生する。
根茎は長く這って不規則に分岐して基物上を広がり、褐色~暗褐色の鱗片を疎らにつける。
葉は単葉で2形あり、栄養葉は円形~楕円形で長さ1~2cm。質は厚くやや肉質、葉表は
濃いめの緑色。胞子葉はへら形で長さ2~6cm、基部がしだいに細くなって長さ3~8mm
の葉柄に続く。胞子嚢群は胞子葉の中肋の両側に縦に伸び、線形で若い時は鱗片に覆われる。
熟すと葉裏上部全体を覆うようになる。包膜は無い。
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