大郷町西部、丘陵地中腹の集落道を下っていくと、道路と畑の間に雑草が群生しています。
その多くが茎頂に鳥の足のような形に開いた花序を付けていて、道端や耕作地周辺でよく
見かける植物ですが、名前までは判りません。イネ科かカヤツリグサ科の植物と思われ、
花序の形が独特ですから種の同定は容易でしょう。
二枚とも2023.8.18撮影
帰宅後、イネ科ハンドブックをめくっていると、よく似た写真が載っていて「オヒシバ」
とあります。花序は2~7本、掌状に開くとあります。道端や空地、河川敷に生えていて、
日当りの良い乾き気味の場所を好むようです。花序の特徴や、生えている環境が合致するの
で、オヒシバで間違いないでしょう。
掌状の花序は3~5本が多いですね。土が深く養分に富んでいる場所では本数が多く、乾い
た痩せ土の場所では本数が少ない印象です。また、花序は最初から掌状に開いて生えてくる
わけではなく、初めはすぼまって茎葉の間に収まっています。
二枚とも2023.8.18撮影
イネ科オヒシバ属の1年草で、本州~沖縄に分布する。草丈は10~70cm。
道端や空地、河川敷に生えていて、日当りの良い乾き気味の場所を好む。
稈(茎)は扁平で叢生、直立~斜上する。葉は線形で長さ15~40cm、幅3~7mm、主脈に
沿って2つ折りとなり、基部は扁平な鞘となる。
花期は6~10月、稈の先から放射状に2~7本の花序を出す。
花序の長さは7~15cm、幅3~4mmになる扁平な棒状で、それぞれが斜上する。
花序には卵形で緑色の小穂が、軸の下側に2列に並んで密につく。
1つの小穂は4~5個の小花からなり、芒はない。
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