里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

クサイチゴ 大きな白い花

2017-05-10 | 日記
登米市登米町日根牛地区の林道を下っていると、山側法面の草叢に白い花が点々と
咲いています。花の形は木イチゴ類のようですが、直径が4cmほどと大きいですね。
草藪のつる状の茎に触ると、鋭いトゲがありますから木イチゴ類に違いありませんが、
初めて見る種なので、名前までは判りません。
ただ、草薮を這うかのように茎を伸ばしていますから、クサイチゴでしょうか ?




                             二枚とも2017.5.8撮影

「美味しい木の実」というハンドブックをめくっていると、「クサイチゴ」が載っていて、
見比べると私の写真の花と合致します。
花の直径や生える環境なども合っていますから、クサイチゴで間違いないでしょう。

念のため分布域を確認すると「本州、四国、九州の林縁に普通に生えている。」とありますが、
毎週山歩きしている私が、一度も出合っていないのだから「普通に」ということはないでしょう。
分布は暖地に偏っていて、宮城県内では希少な種かと思われます。


                                 2017.5.8撮影

バラ科キイチゴ属の落葉広葉樹で、樹高20~50cmの低木。
日当たりの良い林縁や草地に自生する。
地下茎を伸ばして殖え、茎は這って途中から立ち上がり、良く分枝する。茎には下向きに曲がる
大きな刺と開出する小さな刺が生える。茎、花柄、葉裏、萼片には腺毛と短い白毛がある。
葉は互生する奇数羽状複葉で小葉は3~7個、小葉は卵状披針形で長さ3~7cm、先端は尾状に尖り、
縁には鋸歯がある。葉裏の脈上と羽軸には棘がある。
花枝の葉は小葉が3個、長さが短く、葉先の尖りも少ない。
花期は4~5月で 花は離弁花、白色で楕円形の花弁5個を平開させ、直径は3~4cm。
がく片5個、雄しべ、雌しべは多数ある。
果実は核果の集合体で直径1.5~2cmで、雌しべ1本につき1個の核果を作る。
5月末から6月始め頃紅熟し、甘く美味しい。動物被食散布型種子。


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2 コメント

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クサイチゴの花ですね。 (ヒトジイです)
2017-05-10 19:07:27
こちらでもクサイチゴの花が良く見られます
が良く撮れてますね。

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狭いエリアに (グミ)
2017-05-10 20:46:16
クサイチゴをご存知なんですね。
赤いキイチゴを食べたことがあるんでしょうか。ふつうのキイチゴより大きく甘いと記述されていました。

山中には無く、山麓のごく狭いエリアにのみ
生えていました。キイチゴの季節が楽しみです。
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