里山の野草と花木 宮城県北トレッキング

宮城県北部の山野を歩き回り、季節ごとの草花や果実を撮影し、その特徴や自生地の環境等について記録する。

イヌゴマ 休耕田に群生 

2017-03-26 | 日記

南三陸町北西部の、払川集落の1.5kmほど上流の林道を歩いていると、東側斜面の
上に平坦地があるのか、斜面に茂る草木が3mほど上で、丈を揃えています。
10mほど先で、その平坦地とおぼしき高みに上がって行く、細道がありました。
これを上がると、山間にしては広い、一枚の田んぼ跡に出ました。
耕作を止めたのは二三年前でしょうか、耕した土独特の軟らかさが残っています。
その山際の草薮を見ると、淡い赤紫色の花が咲いています。
近くで観察すると、イヌゴマのようですね。




                             二枚とも2015.7.20撮影

昨年観察した自生地は用水堀沿いでしたから、かなり群生していましたね。
この払川の自生地は、田んぼ跡ではありますが、農家が揚水を止めれば畑と同様の
乾燥した平坦地になってしまいます。
水辺を好むイヌゴマにとっては、株数を増やせない環境なのでしょう。


                                 2015.7.20撮影

シソ科 イヌゴマ属の多年草で、北海道~九州に分布する。
日当たりの良い水辺や、湿り気のある草地に自生し、草丈は50~70㎝。
根茎を地下に横走させ、しばしば群生する。
茎は分枝せずに直立し、断面は四角形で、稜に下向きの短刺がある。
葉は対生し、葉身は広披針形で長さ4~8cm、先端は鋭角的で、縁には鋸歯がある。
花期は7~8月で、茎頂部に総状花序を出し、淡紅紫色の花を数段輪生する。
花冠は2唇形で長さ15mmほど、下唇に紅色の斑点があり雄しべは4個、雄しべのうち
下の2個は長く斜上する。
花後の果実は楕円形の分果で、長さは1.5mmほど。



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