林道と山の間に、浸み出した水が溜まって、細長い湿地ができています。
季節によりいろんな山野草が咲くのでしょうが、いま目立つのはガマの花穂だけです。
ガマには三種類あります。コガマ、ヒメガマ、そしてガマ。
花穂の長さが20cm、直径が2.5cmほど、先端に雄花が付いていた芯が残っているので、
「ガマ」で間違いないでしょう。
コガマも似たような形ですが、花穂が小さく、葉も細いので識別は容易です。
ヒメガマは花穂が上下二段に分かれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/22/f988d80a254d7ccc96653b0c9ec5ce39.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/7b/81fca673dde495343f5baee6ac9e0627.jpg)
二枚とも2015.7.12撮影
ガマの花粉には薬効があり、生薬名を蒲黄(ホオウ)と言います。
開花期の黄土色の雄花穂だけを採取して日干し乾燥し、そこから花粉だけを取り出して
用います。蒲黄を服用すると、吐血、子宮出血、血尿などの出血を止める効果があります。
打ち身や打撲などで内出血がある場合、患部に塗布するとうっ血をとる効果があります。
古事記に出てくる、皮を剥がれた「因幡の白兎」は、大国主命に教えられてガマの穂に
くるまって傷を治したと言いますが、すでにこの頃から薬効が知られていたのでしょうか。
褐色の雌花穂には薬効がないので、「ガマの穂」では正確さを欠きますが、神代の
お話ですから、許されるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/24/08748dc92a93911e86cfed69f8ff57b8.jpg)
2015.7.12撮影
ガマ科ガマ属の多年草で、北海道~沖縄に分布する。
湿地や耕作放棄地、溜池の畔などの浅い水中に自生し、草丈は1~2m。
根茎は白色で、泥の中を横走して、各節より多数のひげ根を出す。
そこから子株を生じ、しばしば群落を形成する。
地際から、長い数枚の剣状の葉を叢生、葉の幅は1.5mm~2.5mm、長さ1~1.5m、
葉質は柔らかく厚め。葉脈は目立たず、基部は抱茎し葉鞘になる。
茎は直径6~9mm、長さ1.5~2m、直立して強靭、先端に肉穂花序を出す。
花期は6~8月、花序は2段に分かれ、下部に褐色の雌花序が付き、上部には黄土色の
雄花序が付く。雄花序部分は長さ8~10cm、径1~1.5cm、雄花が多数密生する。
雄花は花粉を放出後、花軸だけを残して脱落する。
雌花序部分は長さ10~30cm、径2~3cm、雌花は初め緑褐色で多数密生する。
雌花は熟してくると子房の柄が長く伸び、柱頭が褐色になって宿存し、穂が褐色になる。
花後の種子は長さ1mmほど、冠毛があり、風に乗って散布される。
季節によりいろんな山野草が咲くのでしょうが、いま目立つのはガマの花穂だけです。
ガマには三種類あります。コガマ、ヒメガマ、そしてガマ。
花穂の長さが20cm、直径が2.5cmほど、先端に雄花が付いていた芯が残っているので、
「ガマ」で間違いないでしょう。
コガマも似たような形ですが、花穂が小さく、葉も細いので識別は容易です。
ヒメガマは花穂が上下二段に分かれています。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/17/22/f988d80a254d7ccc96653b0c9ec5ce39.jpg)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/0d/7b/81fca673dde495343f5baee6ac9e0627.jpg)
二枚とも2015.7.12撮影
ガマの花粉には薬効があり、生薬名を蒲黄(ホオウ)と言います。
開花期の黄土色の雄花穂だけを採取して日干し乾燥し、そこから花粉だけを取り出して
用います。蒲黄を服用すると、吐血、子宮出血、血尿などの出血を止める効果があります。
打ち身や打撲などで内出血がある場合、患部に塗布するとうっ血をとる効果があります。
古事記に出てくる、皮を剥がれた「因幡の白兎」は、大国主命に教えられてガマの穂に
くるまって傷を治したと言いますが、すでにこの頃から薬効が知られていたのでしょうか。
褐色の雌花穂には薬効がないので、「ガマの穂」では正確さを欠きますが、神代の
お話ですから、許されるでしょう。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/37/24/08748dc92a93911e86cfed69f8ff57b8.jpg)
2015.7.12撮影
ガマ科ガマ属の多年草で、北海道~沖縄に分布する。
湿地や耕作放棄地、溜池の畔などの浅い水中に自生し、草丈は1~2m。
根茎は白色で、泥の中を横走して、各節より多数のひげ根を出す。
そこから子株を生じ、しばしば群落を形成する。
地際から、長い数枚の剣状の葉を叢生、葉の幅は1.5mm~2.5mm、長さ1~1.5m、
葉質は柔らかく厚め。葉脈は目立たず、基部は抱茎し葉鞘になる。
茎は直径6~9mm、長さ1.5~2m、直立して強靭、先端に肉穂花序を出す。
花期は6~8月、花序は2段に分かれ、下部に褐色の雌花序が付き、上部には黄土色の
雄花序が付く。雄花序部分は長さ8~10cm、径1~1.5cm、雄花が多数密生する。
雄花は花粉を放出後、花軸だけを残して脱落する。
雌花序部分は長さ10~30cm、径2~3cm、雌花は初め緑褐色で多数密生する。
雌花は熟してくると子房の柄が長く伸び、柱頭が褐色になって宿存し、穂が褐色になる。
花後の種子は長さ1mmほど、冠毛があり、風に乗って散布される。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます