栗原市の北部、かつての栗駒町と金成町が接する辺りは標高100~200mのなだらかな
丘陵地が広がっていて、地質は火山由来の凝灰岩や砂礫層からなっています。
軟弱な地層を小沢や枝沢が浸食していますから、襞のような凹凸に富んでいます。
林道を歩いていて、一つの枝沢近くでサルナシの木を見つけました。
普通は、一箇所に3~4個の実が付くのですが、ここの木は実生りが良く、10個ほども
付いています。他の木も概して実生りが良く、そんな木は窪地や枝沢近くにありますから、
厚い腐葉土層に根ざしているのでしょう。
或いは、後述する両性花が受粉して、たくさんの結実がなったのかも知れません。
二枚とも2015.7.12撮影
実は大きくなっていますが、まだ堅そうに見えます。
熟すと黄色味を帯び、少しつやが出るように記憶しています。
食べごろは、宮城県内の低山では9月下旬から10月上旬でしょうね。
クマの大好物であり、林道脇にクマが引きずりおろした蔓が垂れ下がり、葉や小枝
が散乱している光景を何度も見ました。
2015.7.12撮影
マタタビ科マタタビ属の落葉つる性木本で雌雄異株、北海道~九州に分布する。
丘陵帯上部から山地の、林縁や道路際などの日当たりの良い場所に自生する。
他の樹にからみついて高く登り、その木の樹冠を覆うほどに枝葉を茂らす。
つるの若枝は褐色で軟毛を密生、成長に伴い無毛となり、縦長の皮目が生じる。
成木の樹皮は、不規則にひび割れて剥がれる。ブドウの幹とも似る。
葉は互生し、葉身は広楕円形で、長さ 6~10cm、幅 4~7cm、先端は短く尖る。
基部は円形またはやや心臓形で、赤い葉柄が目立つ。
質厚く革質、葉表は濃緑色でやや光沢があり、縁には棘状の鋸歯がある。
花期は5~7月で、雌花、雄花、両性花がある。
雄花と両性花は、葉腋から集散花序を出す。
両性花は機能的には雌花と同じで、雄株の花粉で受精する。
雌花は単花で咲き、枝の上部の葉腋に白花を下向きに付け、直径は1~1.5cm。
花弁と萼片は5個、葯は黒紫色。
果実は液果で、長さ2~2.5cmの楕円体、宮城県内では9~10月に黄緑色に熟す。
種子は数十個含まれていて、長さ2mmほどの扁平なごまつぶ形。
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