南三陸町南部、山地の尾根筋を登って行くと、点々とアカマツが立ち枯れていて、その内
の一本に大きな半円形のキノコが生えています。直径は35cmほどもあるでしょうか。
形や大きさからサルノコシカケの仲間でしょうが、ふつうこのキノコはブナやミズナラな
どの広葉樹の枯木に生えるので、アカマツに生える別種があるのでしょうね。
二枚とも2021.10.5撮影
キノコ図鑑でサルノコシカケを検索し、その前後のページをめくっていると、アカマツな
どの針葉樹に生える種が載っていて「ツガサルノコシカケ」とあります。
成長段階によって傘の形が変化するようで、幼いキノコは半球形~釣鐘状ですが、大きく
なるにしたがって薄い半円形になるようです。
サルノコシカケやその仲間には薬効があるとされ、民間では「サルノコシカケ茶」として
飲用されています。主な薬効成分は「β−グルカン」で、免疫増強作用や血糖降下作用があ
るとされることから、癌の抑制や糖尿病の予防に飲用されるようです。
2021.10.5撮影
サルノコシカケ科ツガサルノコシカケ属の大型キノコで、ツガ、マツ、モミなどの針葉樹
の枯木や倒木に発生する。多年生で年々成長を続け、その経過は同心円状に並ぶ畝や溝と
して残る。表面の色は赤褐色、灰褐色、灰黒色などだが、周辺の新生部は白い。
断面を見ると、傘の上面は黒い硬い殻皮で覆われ、内部の肉は淡い材木色で硬い木質。
垂直に並ぶ管孔が層状に重なり、年々の成長の跡を示す。
肉は無味、温和臭、新鮮なときかび臭がある。
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