南三陸町戸倉地区の西部、標高100~150mの丘陵地の間を何本か沢が流れていて、それに沿って耕作地が続いていますが、半分以上が耕作放棄地になっています。それでも耕作中の畑や田んぼがあるうちは、農道の路肩や法面の刈り払いがされますから、小型の植物でも、容易に観察することができます。さっそく見つけたのがキランソウです。農道の山側法面に張り付くかのように葉を展開していて、タイミング良く青紫色の花を咲かせ . . . 本文を読む
岩壁に着生している羊歯植物に、フクロシダという中~小型の羊歯があります。
図鑑では夏緑性羊歯に分類されていますが、厳寒期の2月でも緑葉を保っていますし、
早春の3月に観察しても、特に傷みの無い葉を保っていますから、ひょっとして新芽
が出る直前に枯れるのだろうか・・などと推理していました。
ぜひとも新芽が出る時季に観察し、夏緑性なのか常緑性なのか、白黒付けなければ
ならないと想い続けていました。
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2015年2月に、登米市嵯峨立地区の巨岩に着生していた、オシャグジデンダという冬緑性羊歯を観察しました。この巨岩は礫岩から成っていて、凡そ二億五千万年前に堆積したペルム系の山崎礫岩層に含まれるものです。オシャグジデンダは周辺の頁岩岩壁には見られず、礫岩からなる岩壁や巨岩に着生していたことから、この礫岩が分布する他の場所にも自生していると推理し、日根牛地区の沢沿いを踏査しました。 . . . 本文を読む
登米市登米町日根牛地区は北上川の東岸にあって、川沿いには水田や集落が広がり、その東側には標高200~300mの山地が、うねるかのように連なっています。山裾の道を東へ歩いていくと、山と沢の間に三角状の草地があって、かつては養蚕用の桑畑だったものと推測されます。沢に近い盛土のあたりに白花が点々と咲いているような ? 草地を横断して歩み寄ると、咲き始めたばかりのアズマイチゲの花ですね。 . . . 本文を読む
松島町上下堤地区、丘陵地の狭間に耕作地が続いていて、その奥にため池があります。その堤下には水がしみ出ているのか、ジュクジュクと湿った場所があります。そこに黄色い花(正確には蕚片と包葉)を付けたネコノメソウが群生していました。葉の主脈に灰白色の斑が入っていますから、ニッコウネコノメソウですね。日光国立公園内の塩原で見つかったことから、この名前が付けられたようです。 . . . 本文を読む