そろそろ

路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信のブログ

愛されていない楽器は、やはり愛されていない人間と同じで。

2008-09-04 23:29:05 | お茶の水博士と歩く楽器街


 バイク旅で、パイパスを走っていると、ついつい
寄ってしまうのが、写真のような総合リサイクル店。

 洋服から、CD、DVD、パソコン用品、オーディオ
楽器まで品揃えも豊富だし、基本的に中古だから、思わ
ぬ安い価格のものまであって「掘り出し物」を探す楽し
みもある。

 ただ、楽器は、ろくなものがない。そのほとんどが、ギ
ター中心なのだけれど、まともに弾ける楽器は皆無に等し
い。たまに、状態のよさそうなものがあると思って弾いて
みると音が最悪だったりして。

 要するに、こういう所に集まるのは、「愛されていない
楽器」なのだろう。乱暴に扱われ楽器は、ネックが曲がっ
たり、細かいパーツが支障をきたす。

 例え、ピカピカでも、弾かれていない楽器は、よい音を
出す事はない。人と同じなのだ。愛されていないものは、
見捨てられ、成長することはない。

     路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信

追記・1日に何件も、そして、毎週のように通っている、
ごく、ごくたまにまともな楽器に出会う。私は、家の近く
のハード・オフで73年製のモーリスのアコギを3000円
で手に入れた。この個体は、素晴らしい。全体に大きな傷
はないし、前のオーナーが大切に、そして、ただしまい込
むだけでなく弾き続けたのだろう。合板ボディーながら、
しっかり膨らんだ音を出す。

 これだから、リサイクル店通いはやめられない。