
最新の『ロックジェット』の特集は、ロバート・ジョンソン。
そこに、何の時代的必然はない。本誌の中にも書かれているが、
前回のローリング・ストーンズ特集に登場したミュージシャンの
日暮士歳朗さんのインタビューの発言に刺激されて決めたという。
でも、これでよいのよ。
その時々のニュースは、通信社や新聞社の記者に追わせておけば
よいのよ。雑誌に生きる人間は、その時に気持ちに触れたものを徹
底的に掘り下げる。今さらながらに、「購買が見込めるから」と、
新しい情報のほとんどないビートルズやボブ・ディランの特集を組
むような、大して、ビジネスも知らないくせにわかったような編集
者なんて、糞のようなもの。
そして、最近のムックのつくり手のように、読者不在で、「子ど
もの頃つくりたかった音楽雑誌」の焼き直しなんてのもツバ吐きも
のだぜ。この、イモ野郎。
『ロックジェット』、よいではないか。マディ、スティービーレイ、
ジョニー・ウインター、オールマン、ストレイ・キャッツ・・・。ロ
イ・ブギャナンまで行ったら、行き過ぎだけれど、その手のネタは、
腐る程ある。まっつぐに、進んで欲しい。ただ、ひたすらまっつぐに。
路上音楽情報紙『ダダ』編集発行人・青柳文信