リースリングは白ワイン用ブドウ品種のある意味女王のような立場にあります。
ドイツの極甘口は正に甘露。
アルザスのそれは見事な切れ味。
オーストラリアでは豊かな果実味。
いずれにせよ他の葡萄と一線を画す酸が魅力ですね。
一般的には寒いというか涼しい所が名産地となっていますが、実際にはそうでない所でも、それなりの結果を残しています。
さて、リースリングの香りですが新世界、とりわけオーストラリアのリースリングが名をとどろかせ始めた頃から「ペトロ―ル」と言われる石油に似た香りが特徴として取り上げられるようになりました。
しかし昔からワインを扱っている人間にはリースリングだからペトロ―ル、というのは合点がいきませんでした。
何故ならドイツやアルザス、オーストリーではその香りは目立たなかったか、若しくは感じない域でした。
何時の頃からか、ソムリエ試験を受ける受験生の間では「石油の様な香りがしたらリースリング」的な事が言われるようになったのですね。
確かにオーストラリアの上等のリースリングの多くはそれが特徴かもしれません。
が、涼しい時間に温度管理された場所で醸造されればそんなことは無い、という事も判ってきました。
ワインを勉強中の方は本場ドイツやアルザスのリースリングの多くには感じられにくい、という事を認識しておくといいと思います。
何よりシッカリした酸と同時に歯茎に浸みるミネラル、グレープフルーツの様な切れ味のある香り。
塩分を主体とした味わいの料理には抜群の相性を見せる「女王様」
ワインならでは存在が酸ですから、バックボーンを持った葡萄とも言えますね。
夏本番を迎え、最初の一杯や冷たい爽やか前菜にリースリングで元気を貰う、なんていいですね。
そむりえ亭にもいつもスタンバイしています。
どうぞ、清々しさを手に入れてください。