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読書と旅行と柴犬のブログ
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ヤプログから引っ越してきました。

映画「47RONIN」どっちつかずの失敗作だった

2013-12-31 19:53:55 | 大作映画ハリウッド系
映画「47RONIN」★★☆
キアヌ・リーブス、真田広之、
柴咲コウ、浅野忠信、
菊地凛子、赤西仁出演

カール・リンシュ監督
121分、2013年12月6日より公開
2013,アメリカ,東宝東和
(原題/原作:47 RON)



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「ハリウッドで新たな世界観によって描いた
『忠臣蔵』が、この作品、
別物と思って見た方が良い、
でも何度も描かれた武士の本懐は
日本人にはよく知られているので
よく似た設定が常に鑑賞の邪魔をしてしまうのは
仕方ない事だ、
だからやはりファンタジーとしては
単純に受け止められない」



ハリウッド作品ながら
日本が先行公開、
ただし初登場6位、2週目には
圏外と言う思わぬ低調な興行となった、
これではハリウッドの宣伝は
どうするんだろう?
本国でコケたとは言えないからな。


なんとも勿体ない映画だ、
城に集まった夥しい武将や
城中の女性たちも
東洋のどこかの衣装を着け
背景には水墨画の山々をイメージさせる
日本の山とは違うとがった山が映る。


これはもう古の日本を描いた映画じゃない、
だったら「四十七士」はモチーフとして
もっと全く別のタイトルにすれば
これほど先入観なく見られたのに






のっけからCGの極彩色の怪獣が登場するし、
菊地凛子に至っては人間でさえない、
そんな魑魅魍魎の世界を描く事に
重点を置けばそれはそれで
面白かっただろうに

そこに武士の魂を描く事も
こだわったことが
実に奇妙な映画を作り上げてしまった。


耐えて耐えて
それでも耐えかねて
松の廊下での刃傷沙汰から
討ち入りまでの心の動き、
武士と言う生きものの常識、
そんなすでに定型化されたものを
大胆にぶっ壊して
どこかの国のファンタジーまで
昇華させられていたら
この作品はどんでもない傑作になったかも、
しかしこのどっちつかずなストーリーが
たぶん、日本人には違和感しか
もたらさないんじゃないかな。






巨大な予算が投入された事は分かる
だから余計に何とも勿体ないと
思えてならない、

しかし映画って難しいね
このさじ加減ひとつで
楽しい時間を提供してくれたり
居心地の悪いだけの時間が過ぎていったり。


でも日本人なら
せっかくのハリウッド大作を
お金を払ってみてもらいたいものだ、

こんな散々な結果になったことを
しっかりと認識して
世界に発信できるような
日本発の「忠臣蔵」を作らないとと
思ったなら最高だ、
これじゃない
こんじゃない

そんな事ばかりが頭に浮かび
全く楽しめなかった、
非常に勿体ない映画だった。



★100点満点で60点


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映画「キャプテン・フィリップス」半端じゃない緊迫感は本物

2013-12-24 21:56:56 | 大作映画ハリウッド系
映画「キャプテン・フィリップス」★★★★
トム・ハンクス出演

ポール・グリーングラス監督
134分、2013年11月29日より公開
2013,アメリカ,ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
(原題/原作:CAPTAIN PHILLIPS)



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「2009年のソマリア海域人質事件をテーマに、
ソマリアの海賊に翻弄される
キャプテン・フィリップス の姿を描いた作品、
ものすごい緊張感の中
人間は何が出来るだろうかと
思わず考えてしまった、
134分が長くは感じさせない」



先週の土曜に引越しをして
まだ片づけないといけない荷物が
段ボールのまま、
ここのところ慌ただしかったので
そろそろ映画でも見ないと、
ということで劇場へ。


事実をベースに乗組員の救出と引き換えに
自ら海賊の人質になった船長が
狭い救命艇のなかでの
まさに息詰まる展開、
興奮した海賊に何度も死の恐怖を味わうが
こうなると「勇気」だとか
「冷静さ」とか
そんな極限状態を知らないで
軽々しく口に出来ないなぁと実感。



彼の勇気ある行動には
さすがにだからこそ彼がキャプテンなんだろうが
それをたたえる気持にはならないな、

自分なら逃げるだろうから、
でも誰もそれを責めないし
結果的に助かったが
命を落としていたら・・・と思うと
どうすることが本当の勇気なのか
分からなくなる。

ソマリアについては
書籍「謎の独立国家ソマリランド/高野 秀行著」真の意味の冒険ってまだまだあるんだと実感
2013年05月28日(火)

この本でおおよその雰囲気は分かっている、
国として未成熟な為
色んな事が普通の常識では測れないようだ、
海賊と言う行為が
ともすると富める国から奪って何が悪いんだ、
くらいの感覚なのかもしれない。


でもこの映画、見え終えて
ひたすらトム・ハンクスの存在が
13分を最後まで見せ切ったのだけれど、
それが事実とはいえ
「だから何」となると
何が言いたいのか分からない。



彼は英雄か?
誰もそれを判断は出来ない。
もっと単調でもしかしたら
つまらないかもと危惧したが
長く続く緊張感でラストまで楽しめた。

★100点満点で80点


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映画「ゼロ・グラビティ」百億光年の孤独を感じる

2013-12-19 07:41:48 | 大作映画ハリウッド系
映画「ゼロ・グラビティ」★★★★
サンドラ・ブロック、ジョージ・クルーニー出演

アルフォンソ・キュアロン監督
91分、2013年12月13日より公開
2013,アメリカ,ワーナー・ブラザース
(原題/原作:GRAVITY)

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「予告編を見て帰りに前売を買って
楽しみにしていた作品、
宇宙で絶体絶命の状況に置かれたら
もうムリだろ
何度もそう思った、
そしてその向こうに
生きるって何だろう?って、
青い地球がポッカリと浮かび
他は真っ暗な宇宙と言う中で」



サンドラ・ブロックとジョージ・クルーニーという、
二人のオスカー俳優が主人公だが
多くのシーンで宇宙服を着て
ヘルメットをかぶっているので
表情はよく分からない、
声の調子だけというのも
演じる方は結構大変だろうな。



ロシアが衛星を爆破し
その破片が他の衛星を壊して
スペースシャトルで船外活動をしていた
乗組員たちに、無数の破片が襲いかかる、
猛スピードで向かってくる破片が
シャトルを傷つけ
乗組員たちの側をかすめるように
過ぎて行くシーンはとても怖い。



音の無い世界の中で
主人公達のセリフ以外は
ただ通り過ぎる破片のスピードと
青い地球と暗い宇宙の対比が
さっきののんびりとしたムードと
こんなに変わってしまったことに
今さらながら驚き
「一寸先は闇」なんていう言葉が浮かぶ。


後半はライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)の
孤独な戦いが描かれる、
それでも中国の宇宙船内に浮かぶ
卓球のラケットなどの小道具が
微笑ませるが
それもほんの一瞬、
こんなに孤独、こんなにも絶望
「生きる」ということを
強く強く意識させる。



もう諦めかけた博士に
小さな奇跡が起こる、

神に祈った事なんか無いという博士だが
人間の心の中に確実にいる
神という存在が
彼女に最後の希望を見せてくれる。


91分と言う短い映画、
一瞬たりとも緊張は途切れず、
大気圏突入、そして脱出
砂を手につかんだ主人公の表情まで
「ふぅーっ」と脱力した、
それ程映画に入り込み
これからの未来に確実に起こるだろう近未来に、
夢や希望があると良いなと思った。


リアルさは充分感じるが
真実とは違うことも描かれているのだろう、
でもこれはエンタメだからね
真実というより
その絶体絶命の危機に
人間はどうするのか、
主題はそこにあたっと感じた。

この緊張感はやはり劇場じゃないとな、
だから映画館通いが止められないのだ。


★100点満点で80点


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映画「REDリターンズ」ヘレン・ミレンがカッコ良い!

2013-12-11 07:45:15 | 大作映画ハリウッド系
映画「REDリターンズ」★★★
ブルース・ウィリス、ジョン・マルコヴィッチ、
ヘレン・ミレン、メアリー=ルイーズ・パーカー、
アンソニー・ホプキンス、
キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、イ・ビョンホン出演

ディーン・パリソット監督
116分、2013年11月30日より公開
2013,アメリカ,ウォルト・ディズニー・スタジオ・ジャパン
(原題/原作:RED 2)




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「前作がどんな映画だったか
もう忘れた頃に続編が公開、
予告編でもド派手な銃撃シーンがあり、
もうそれだけを楽しみに劇場へ」



前作の感想はコチラ↓
映画「RED/レッド 」ブルース・ウィリスも隠居生活
2011年02月04日(金)



諜報活動の一線から退き、
平穏な生活を送っていた
元CIAのスゴ腕スパイ、
フランク(ブルース・ウィリス)に、
かつての仲間のマーヴィン(ジョン・マルコヴィッチ)が
接触してくるところから始まる。


小型核兵器に絡む陰謀が次第に明らかになるが、
こういった設定は大まかで良い、
複雑なストーリーはこの映画には
不要だからね、
とにかく派手に銃をぶっ放し
「甘くみるなよ!」と
根性見せてくれれば満足だから。



前半の状況説明はちょっと退屈、
しかしヘレン・ミレンが登場したあたりから
スピード感が増して
気分の良くなるようなカッコイイシーンを
次々と見せてくれる、

規模の大きいい仕掛けは無いが
いかに主人公達をカッコよく見せるか
考え抜かれた演出で
何度も身を乗り出した。


アンソニー・ホプキンスが
レクター博士もどきの登場で笑わせてくれたり
イ・ビョンホンに至っては、もはや
コメディでしかないが
新しい面は見せていたな。


ちょっと勢いが原則し始めた俳優を集めて
テーマと主演俳優の状況が
微妙に一致していて
それが悲しいいというか
面白いと言うか

まだまだ頑張ってるぞ!という
叫びの様でもあり
嫌それ程大袈裟なものじゃないだろうと
あれこれ。


この一本という大作映画じゃないが
この隙間感も良い


★100点満点で75点


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映画「いとしきエブリデイ」でも、いとしくは感じられなかった

2013-12-07 09:53:06 | ミニシアター系映画
映画「いとしきエブリデイ」★★★
シャーリー・ヘンダーソン、ジョン・シム、
ショーン・カーク、ロバート・カーク、
カトリーナ・カーク、ステファニー・カーク出演

マイケル・ウィンターボトム監督
90分、2013年11月9日より公開
2012,イギリス,クレストインターナショナル
(原題/原作:EVERYDAY)





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「マイケル・ウィンターボトム監督の新作、
刑務所にいる父親が再び家に戻ってくるまでの
母と子の5年の日々を描いた物語、
もうちょっと強い何かが欲しかったな」



急激な寒さに震えた少し前、
人間はおかしなもので、寒さにもだいぶ慣れて
空気の澄んだキリッっとした寒さが
心地よく感じたりもしていますね。
「ひかりのまち」はだいぶ前に見た映画だけど
ラストに強烈な「ひかり」を見せてくれたような
そんな記憶だけもって劇場へ。


予告編にヤラレタ映画、
何気ない日々を過ごす何処にでもいる様な
家族を淡々と描くが
そこには父親が居ない・・・、
なんだか予告編はかなり好きな映画の予感、

しかし本編では
自分にはそこから「何か」は
あまり感じられなかった。


子供たちがリアルに大きくなっていくのは
新鮮な驚きだった、

監督が見出したと言う実際の4兄妹、
彼らはスクリーンの中でも確実に
5年の歳月を過ごし
中には父を遠ざける様な
自我に目覚める子供も。


ドキュメンタリーのようでもあり、
でもそこには監督の
たぶん、明確な意図があるのだろう、
でもこちら側は
明確に示されない「何か」を
深読みするしかない。


だから、ちょっと物足りないのだ。


確かに5年の歳月は
子供たちを確実に成長させる、
しかし対照的に刑務所の父も
残され疲弊する母も
その場から一歩も動けないでいる。



ラストシーンは「希望の光」が見えたと
そう思っても良いのだろうか?
自分には過酷な未来の
予感がしてならない、

新しい生活という
もう一つの選択も母親には
あり得るのではないかと
ふとそんなふうに思った。


★100点満点で65点

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