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読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「おみおくりの作法 」物悲しくも温かい物語

2016-03-31 01:09:49 | ミニシアター系映画
映画「おみおくりの作法」★★★★wowow録画で鑑賞
エディ・マーサン
ジョアンヌ・フロガット
カレン・ドルーリー
アンドリュー・バカン 出演

ウベルト・パゾリーニ  監督、
91分、2015年1月24日(土)公開
2013 イギリス/イタリア
(原題/原作:STILL LIFE)



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「『フル・モンティ』『パルーカヴィル』などを
生み出した名プロデューサー、
ウベルト・パゾリーニが監督を務めた感動のドラマ。
孤独死した人を見送る民生係の主人公が、
最後の仕事で亡き知人の人生を紐解きながら、
自身の新たな一歩を踏み出していく様を描く。
イギリスの実力派俳優エディ・マーサンが、
几帳面で誠実な主人公を情感豊かに演じる。」

ぴあ HPより


孤独死した人を見送る仕事、
日本でも役所の誰かが
やってくれているだろうが、
そういう人を主人公に
映画を作ろうって
そこからすでに変わっている、
どう考えても大ヒットは、しそうにないからね



でもこれが、
なんだか可笑しく
そして哀しく、
この感情が、怒りなのか
諦めなのか
自分でも消化しきれていない。


もう何年も親子関係を
絶っていて、
亡くなったと連絡が来ても
葬儀には出ない人が多いと言う事実、
それは映画の中だけじゃなく
実際にそうなんだろう、
じゃなきゃ、孤独死なんてしない。


ひとりで生きていける時代だ、
社会との関わりも
なるべく少なくしても
自分だけの世界で楽しみ
それで充分とも言える。


そしてその先に
必ず「死」がある、
主人公は大きく感情を揺さぶられない
なるべく感情を抑えているようにも
思えるが、それが始めからなのか
この仕事をするようになってからなのか。



アパートの向かいの部屋の男が
死んだ事から
彼の日常は微妙に変化していく。


彼の努力が報われようとした矢先
彼もまた不慮の事故で
命を落としてしまうんだけど
ラストには、なんともいえない
彼への贈り物が行われる。



それはこの映画を見てる人に
それぞれの形で
考えさせるシーンでもある。



派手な映画じゃないけれど
しみじみ色々考えるきっけを
くれる映画だった。
寂しくて暖かい映画だった。

★100点満点で85点

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書籍「羊と鋼の森)/宮下 奈都 著」何をするかは、生き方そのもの

2016-03-30 01:09:28 | 読書の時間
書籍「羊と鋼の森)/宮下 奈都 著」★★★★★オススメ
宮下 奈都  著 ,
文藝春秋 (2015/9/11)
243ページ、1.620円

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「ゆるされている。世界と調和している。
それがどんなに素晴らしいことか。
言葉で伝えきれないなら、
音で表せるようになればいい。
ピアノの調律に魅せられた一人の青年。
彼が調律師として、人として
成長する姿を温かく静謐な筆致で綴った、
祝福に満ちた長編小説。」

(Bookデータ HPより)


「才能があるから生きていくんじゃない。
そんなもの、あったって、なくたって、
生きていくんだ。
あるのかないのかわからない、
そんなものにふりまわされるのはごめんだ。
もっと確かなものを、
この手で探り当てていくしかない。(本文より)」


とてもいい気分だ、
素晴らしい本と出合った。
この幸せな時間にホント感謝したい。



誰もが自分の「天職」について
考えることはある、

自分にピッタリで
自分を生かし、そのことで
社会に貢献出来るような
自分にとって定められたような仕事が。


今、関わっている仕事が
ホントに天職なのか
それは実は自分でも分からない。
それでもその時間を自分なりに
有効に生かしていると
確信出来る瞬間があるなら
それは近い存在なのかもしれない。


主人公は運命のような瞬間を体験し
その瞬間が彼の人生の道を
決めた事も実感している、

そして調律師という仕事に
真摯に向き合うが
自分が描く理想と
自分の力量の差に落ち込んだりもする。


そういう光景は
本人はキツイと思うが
読んでいるこちら側は
かつてそういう瞬間があったと
彼を応援したくなる

自分の仕事に満足出来る瞬間なんで
そうそう訪れてはくれない事も
分かっているからだ。


ピアノの調律という仕事は
比べれば裏方で
その仕事が多くの人に評価されることはない
それでもピアノを弾く人が
自分に合った調律がされている事を
分かってくれればそれでいい。


ただ、合っているとか合っていないとか
もっと軽やかにとか
もっと深い音を強調してとか
表現の仕方は色々あっても
感じ方は個々で違っていて
決められた「ただひとつの音」
なんてものは存在しないから
彼の仕事は到達点が見えない。


自分はピアノも弾かないから
本を読んでいてそういうことは
感覚としてしか
想像も出来ないが
その想像の世界を
すっきりとこちらに見せてくれる
この小説の語りや
展開は素晴らしいと感じた。



本を読むと、全く違う場所に
連れて行ってくれる、

それが安定した世界だと
こちらはどっぷり浸かって
想像の世界に足を踏み入れる事が出来る。


読み終えて、ため息をつく、
この素晴らしい世界から
また現実の世界へと
戻る瞬間だ。

とても面白かったので
この作家の本をいくつか読んでみようか。


★100点満点で100点


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メキシコ旅行記2015/10/5~12 ⑨フリーダ・カーロの生家を巡る

2016-03-29 01:09:47 | 2015メキシコ旅行記
メキシコ旅行記2015/10/5~12 ⑨フリーダ・カーロの生家を巡る
メキシコシティ ホテルから散策
メキシコ国立自治大学やフリーダ・カーロの生家を巡る



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@昨年10月のメキシコ横断旅行記ゆっくり更新中@

メキシコ国立自治大学の
のどかなキャンバスから
地下鉄の駅へ

地球の歩き方の地図だと
この辺なんだけど・・・、
しばらく同じ近辺をウロウロ

通りかかった人に聞くが、
お互いよく分かっていない様子
でも最後は動物的な勘のおかげで
なんとか地下鉄の入口に。

これじゃあ、分かりにくいよ
地球の歩き方の地図!
でも、まあこんなものか。
地下鉄の切符はスムーズに買えた。



地下鉄は日本とは違い
薄暗い

けれど汚いとかそういうことはない、
3駅程で目的の駅に到着、
地上に出ると大きな通りに面し
コヨアカン植物園を
大きく迂回したところに
目的の「フリーダ・カーロ博物館」がある。

かなり暑い
植物園を突き抜けようかとも考えるが
抜け道が無かったら
迷ってしまうかもしれないので
地図で示された通り
植物園の周囲をグルッっと半周して
向こう側へ
そこから博物館へも
似たような通りがいくつもあって
なかなかたどり着けない。


コヨオカン地区は超高級住宅街
目標は青い壁の家、
カフェの斜め向かいに
やっと発見、
5人くらいの観光客が入口で並んでいた。
入場料金は45ペソ(300円くらい)、
カメラ持ち込みの場合は追加のお金が必要。



エントランスの上部に
紙で出来たような人形が
いくつもぶら下がっている、
すでに彼女の世界に入り込んだよう、
極彩色の洪水
強烈な日差しには、何故かしっくり感じる



フリーダ・カーロの生家を夫リベラが
博物館として開放したもので、
中庭があり
小さく区切られた部屋には
当時使っていた様々なものが
展示されている。



彼女の小さなベッドや
実際に使われていた
これも小さなコルセットなど
狭い世界に閉じ込められた中で
彼女の創作の世界は
内面からほとばしるような情熱を
ぶつけたのだろうなと感じた




離れにはグッズコーナーもあり
小さいながらも
彼女の生活の銃よな部分を
見る事が出来る。
ただし絵などの作品は少ないので
こちらは美術館で。


外に出ると
最初は強烈に感じた壁の青い色も
わすかな時間で
印象が変わった気がした


さっき見つけたカフェで一休みしよう。




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書籍「証言拒否 リンカーン弁護士(上下)/マイクル・コナリー 著」またもスリリングな法廷劇

2016-03-27 01:09:13 | 読書の時間
書籍「証言拒否 リンカーン弁護士(上下)/マイクル・コナリー 著」★★★★
マイクル・コナリー  著 ,
講談社 (2016/2/13)
448/448ページ、各983円

<リンク:
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「ローン未払いを理由に
家を差し押さえられたシングルマザーが、
大手銀行副社長撲殺の容疑で逮捕された。
彼女は仲間を募って銀行の
違法性に抗議するデモを繰り返す有名人。
高級車リンカーンを事務所代わりに金を稼ぐ、
ロスきっての人気弁護士ミッキー・ハラーは
社会的注目を集める容疑者の弁護に乗り出す。」

(Bookデータ HPより)

「リンカーン弁護士」シリーズ最新作、
ものすごく面白いって訳でもないが
読み始めたら止まらなくなり
地下鉄以外にも
空いた時間に読んで
あっという間に上下巻読了。



高級車リンカーンを事務所代わりにしている
風変わりな弁護士が主人公だけど
今回は全米で吹き荒れる
ローン不払いの住居の差し押さえに
絡む殺人事件として
全米の注目を浴びる事件を担当することに。


スタッフも新人の弁護士を雇い
事務所をレンタルするという
普通の弁護士っぽくなってるが
いくつかの場面ではしっかり
リンカーンでのシーンも用意され
そのあたりは押さえるところは
押さえてるが
ストーリーの重要さは特にないかな。


アメリカの法廷ものは
弁護士が花形だ、

裁判にかけられる被告人が
罪を犯しているかどうかより
いかに陪審員に訴えかけ
「合理的な疑い」が無いなら
無罪にすべきと熱弁をふるう。


採用した新人弁護士が、主人公に
「依頼人が無実かどうか、
聞かないのですか?」と
質問すると
「私は依頼人が無実かどうかは
知りたくない、法の下で
誰もが公平な裁判を受けられることを
心がけるだけだ」と言う。

罪を犯したらその罪を償う


そんな当たり前な事より
捜査手法や証拠の扱い方で
有罪無罪が左右されるのは
どうかと思うが
だからこそ、小説が面白いのだから
仕方ない。


主たるストーリー以外にも
私生活がどっぷり入り込み
他のシリーズものの主人公も
チラッと顔をだしたりと
サービスも怠りない。
これもファンには嬉しい。


今回はラストで無力感が漂い
その後でスッキリするという
小説にありがちなどんでん返しもあり
楽しめるが

凄く出来の良い傑作!とまではいかない、
ただ、一定のレベルであることは間違いなく
次の作品も必ず読みたい。


★100点満点で80点


soramove
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映画「鬼はさまよう 」韓国映画のテイストが凝縮された残酷映画

2016-03-26 19:09:35 | 韓国映画・アジア映画
映画「鬼はさまよう」★★★☆wowow録画で鑑賞
キム・サンギョン「テス 」
キム・ソンギュン「スンヒョン 」
パク・ソンウン「ガンチョン」 出演

ソン・ヨンホ  監督、
103分、
2015 韓国
(原題/原作:The Deal)



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WOWOWの放送が日本初公開。

「ベテラン刑事が偶然逮捕した当て逃げ犯は、
実は連続誘拐事件の犯人だった……。
展開が二転三転していく
社会派クライムサスペンス。」

wowow HPより

韓国映画を情熱を持って
追いかけていた時期があった、
まさに玉石混交の夥しい新作が
韓国でどんどん公開されていて
日本で待っていたんじゃダメダ
そんな気持ちでソウルに行っていたっけ。

そういう頃から比べると
あの情熱が無くなったわけじゃないのに
そこまでする気が起こらないのは
韓国映画の独特のテイストに
慣れたしまったからだろうな。


といううことで
このクドイ、クドイ、しつこい映画は
まさに韓国映画の正統派にふさわしい、
過剰なまでの残酷なシーン、
気味の悪い殺人犯は
もう人間じゃない。

途中で「交換殺人」という
驚くべき展開もあるが
驚くと言うより
「よく考えたなー」と。


ラストはどうするんだ
これで良いのか
こんな終わり方なんだ・・・と
思わせておいて
スカッとしたラスト、
人道的には許されないだろうが
気持ち的には断然許してる。


wowow放送が日本初公開と、
劇場公開は見送られた作品、
以前ならこの程度の作品なら
公開されていたと思うが
状況は厳しいのだろう。

人に「面白いよ」と
勧めるような映画じゃないが
見て損したとは思わない
でも見終えて
次はもっとホワッと癒されるような
優しい映画が断然見たくなるのだ。


★100点満点で75点

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