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読書と旅行と柴犬のブログ
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ヤプログから引っ越してきました。

映画「42~世界を変えた男~」全球団の永久欠番

2013-11-23 11:28:43 | ミニシアター系映画
映画「42~世界を変えた男~」★★★★
チャドウィック・ボーズマン、ハリソン・フォード、
ニコール・べハーリー、クリストファー・メローニ 
アンドレ・ホランド出演

ブライアン・ヘルゲランド監督
128分、2013年11月1日より公開
2013,アメリカ,ワーナー・ブラザース映画
(原題/原作:42)




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全米では4月15日の
ジャッキー・ロビンソン・デイに合わせて公開され、
初登場首位となった。

「黒人初のメジャーリーガー、
ジャッキー・ロビンソンの伝記ドラマ。
白人の世界だったメジャーリーグに飛び込み、
偏見や差別に屈することなく
奮闘した彼の姿を描く。
主役は今回初めて見たチャドウィック・ボーズマンと
驚きの老けメイクで登場のハリソン・フォード」


寒くなってきました、
こんなときは感動で心を熱くしたいもの、
ということで、劇場へ。

戦後、野球がアメリカに戻って来た1947年。
ブルックリン・ドジャースのゼネラルマネージャーは、
黒人選手とマイナー契約をする、
その後選手は史上初の黒人メジャーリーガーとなるが、
それまでの困難やそれ以後にも続く
人種差別のいやがらせを耐え
現在では彼の背番号「42」は
全球団の永久欠番となっているそうだ



確かに差別を受け耐える彼の姿は痛々しい、
あからさまな南部の人々の差別、
同じチーム内でも
シャワーを一緒に浴びたら黒くなる…等々、
ちょっと考えられない状況だ、
これはどんなに尽くされようと
自分達には理解できないだろう。


人種差別を跳ね返して
野球の殿堂入りまで果たした
映画はひとりの偉大な黒人選手
ジャッキー・ロビンソンを描きながらも

人種差別の過去を糾弾するようなものじゃなく、
その時、受け入れる覚悟をした球団のGMの
「優秀選手だから受け入れる、
優勝すれば金が転がり込むからね」という
いかにもアメリカ的な合理的な割り切り
そんな国民性の一旦もよく描かれている。



あるシーンでは子供が晴れやかな顔で
地元選手はヒットを打つかなぁと言うと
親は「もちろんさ」と返す、
そんなとき「ニガー、ニガー」と叫ぶ親、
子供もつられるような「ニガー」と叫ぶ、
こんなものなのだろう、
教育ってこういうことなんだ。


善悪というより
その時の雰囲気とか身近な親の存在が
なにより子供たちを作っていく、
怖い事だけれど事実。



映画の中で多くの白人選手が
初めての黒人選手の「美しい心」に触れる、
困難なことなんて無いに越したこと無い
でも人生には何度か
どうしても避けられない向かい風が吹く、
そんな時どうするのか
人の価値ってそんなとき輝くのだろうな。

感動して良い気持ちで劇場を後にした。

★100点満点で80点


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書籍「シャドウ・ストーカー /ジェフリー ディーヴァー著」人気歌手の周囲で連続殺人発生!

2013-11-21 07:27:42 | 読書の時間
書籍「シャドウ・ストーカー /ジェフリー ディーヴァー著」★★★☆
シャドウ・ストーカー /ジェフリー ディーヴァー著 ,
文藝春秋 、2013/10/15
(455ページ , 2.520円)






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キャサリン・ダンス・シリーズ最新作!


「人気歌手の元恋人が
ヒット曲の詞をなぞるように変死。
「人間嘘発見器」ダンス捜査官は
歌手の依頼で姿なき殺人者の正体を追うが……。 」

文藝春秋HPより


キャサリン・ダンス捜査官は、
休暇で訪れたフレズノで、
友人の人気カントリー歌手ケイリー・タウンを訪ねる、
彼女はストーカーに悩まされていたが、
そんな時、元恋人が殺害される

当初は事故と判断されたが
状況証拠を積み重ねるうちに
人為的に引き起こされたものと判明、
さらにその殺人はケイリーのヒット曲の
歌詞をなぞるような状況と分かる。


ストーカーであるエドウィンが
真っ先に容疑者とみなされるが
彼は自ら出頭し
早々と尋問を受けるが
管轄外のダンスはその尋問に参加出来ず、
捜査官は致命的なミスを犯し
重要と思われる情報を彼に示唆してしまう。


キャサリン・ダンスが休暇中に起こった事件なので
容疑者と対面してインタビューしつつ
小さな証拠を積み重ねて
事件の深層に迫るというお約束の展開が見られず

ほとんどの場面で彼女は
後追いで容疑者の言葉を検証して
読み手のこちらと同じ様な視点で
「なるほど」と思うより
いくつかのどんでん返しに
驚きは少なかった



ディーヴァーには期待しすぎかもしれない、
どんなふうに驚かせてくれるのか、
だからその驚きが普通くらいのレベルだと
もう驚けないという
ファンにとっても著者にとっても
高い高いハードルがあって
どれだけそれを超えてくれるか
これからも期待し続けるしかない。


途中、リンカーン・ライムが
アメリア・サックスも引き連れて
捜査に協力するシーンはやはり緊張感があり
楽しい瞬間だ。


ハイペースで新作を出すから
「もうひとつ」と感じることも多い
それでも新作が出たらまた読むんだろうな、
今度こそと思いながら


★100点満点で70点

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映画「キャリー(2013」ジュリアン・ムーアのひとり勝ち

2013-11-19 08:17:37 | ミニシアター系映画
映画「キャリー(2013」★★★
クロエ・グレース・モレッツ、ジュリアン・ムーア出演

キンバリー・ピアーズ 監督
100分、2013年11月8日より公開
2013,アメリカ,SPE
(原題/原作:CARRIE)




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原作はスティーブン・キングの同名小説。
映画化は2度目



「1976年のブライアン・デ・パルマ監督版から
37年経過し、そろそろリメイクの時期と思ったのか、
いじめられっ子の少女が、
プロムクイーンに選ばれるが
残酷ないたずらに抑圧されていた怒りを爆発させ、
会場は火の海と化す、
期待した怖さはもうひとつだったな」



寒くなってきました、
ストーブにホットカーペット
少しずつ冬仕度をしていると
こんなときは怖い映画が見たくなるってことで
「キャリー」の現代版を見てきた

昔の映画はTVでたぶん何度か見てる、
タイトルを聞いてすぐ思い浮かぶのは
頭から血をかぶってダラーッと垂れた血に驚く
キャリーの恐怖の顔。


視覚的に凄く怖いというより
心の底にうごめく訳の分からないものが
とてつもない力を秘めているかもしれないという
人間のこの割り切れない心、
もしかしたらその秘めた力が
何かの弾みで解き放たれたら・・・。

あのシシー・スペイセクの恐怖の顔と共に
ホント怖かった。


で、今回はどんなふうに現代に置き換えて
怖がらせてくれるのか
楽しみにしていた、
でも主役のクロエ・グレース・モレッツを見た瞬間、
これは違うなと感じた

可愛すぎる


うつむき加減で歩き
同級生達の虐めにあっても
不条理な出来ごとを募らせ
怒りを爆発させる、あのキャリーは
どうも彼女に重ならなかった。


ただし、この映画
本当に怖いのはキャリーじゃなく
その母演じるジュリアン・ムーアだった、

狂信的な彼女は娘の中に
何か異常なものを感じて
高圧的にキャリーを押さえつけ
常に神に祈りの言葉を捧げるのだが
キャリーの怖さは母親に乗り移ったようで
完全に母親の怖さ勝ちで勝負あり。



ラストのプロム会場のシーンは
なるほど最新の映像技術で
炎に包まれて視覚的には凄いシーンだけど

怒りに任せて全員皆殺しという
怒りの爆発じゃなく
割と人を選んで復讐しているようで
このあたりのどかこ理性的な部分も
こんじゃないだろ
怒り狂ったら、
どうにも物足りなかった。

ジュリアン・ムーアの怪演だけが
印象に残った。



★100点満点で75点


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書籍「愛に乱暴/吉田 修一著」この小説の仕掛けは好きか嫌いか分かれる

2013-11-14 22:06:51 | 読書の時間
書籍「愛に乱暴/吉田 修一著」★★★
吉田 修一著 ,
新潮社 、2013/11/8
(258ページ , 1.680円)





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「これは私の、私たちの愛のはずだった――。
夫の不実を疑い、姑の視線に耐えられなくなった時、
桃子は誰にも言えぬ激しい衝動に身を委ねるのだが……。
夫婦とは何か、愛人とは何か、
〈家〉とは何か、妻が欲した言葉とは何か。
『悪人』『横道世之介』の作家が
かつてない強度で描破した、狂乱の純愛。
本当に騙したのは、どちらなのだろう? 」

新潮社HPより


主要人物は3人、
夫婦と旦那の不倫相手、
妻である桃子が夫である真守と
かつて不倫してた時の日記と
現在の状況が交互に描かれている。



かつて自分も同じ様に不倫の末
現在の夫と結婚したことが明らかになり
まさに現在その逆の状況で
彼女の揺れ動く心情が綴られる。


この作品はちょっとした仕掛けがあり
ラスト近く
勘違いしていた自分に気がつく
そんな小細工をどう受け止めるかで
この小説の印象は変わってくる。



丁寧な心理描写は巧いなぁと感じる
でもやはり物足りないのは
小説世界の広がりの無さ

どうにも窮屈な感じがする、
密室劇を見ている様な
ごく僅かな主人公の
セリフだらけの映画を見ているようで
彼らはその場所に縛りつけられ
身動き出来ない。

そして読み手のこちら側も
時には意味も啼く青い空を見上げて
「良い天気だ」とかなんとか
息抜きもしたいのに

ベタッとした印象の文章が
そんな解放感さえ小説世界に閉じ込めてしまった。


好き嫌いはハッキリ分かれるだろう
自分はあまり好きじゃなかったな


次に期待しよう。

★100点満点で60点

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映画「恋するリベラーチェ」絢爛豪華な衣装だけが記憶に残る

2013-11-13 22:15:20 | ミニシアター系映画
映画「恋するリベラーチェ」★★★☆
マイケル・ダグラス、マット・デイモン、
ダン・エイクロイド、スコット・バクラ、
ロブ・ロウ、トム・パパ、
ポール・ライザー、デビー・レイノルズ 出演

スティーヴン・ソダーバーグ 監督
118分、2013年11月1日より公開
2013,アメリカ,東北新社
(原題/原作:BEHIND THE CANDELACRA)





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「1950~70年代に“世界で
最も稼ぐエンターテイナー“として
活躍した人気ピアニスト、
リベラーチェの晩年の知られざるドラマを
スティーヴン・ソダーバーグ監督が描く。
マイケル・ダグラスがリベラーチェに扮し、
同性愛者であることを隠し、
薬物への依存に苦しみながら生きる姿を熱演する。」

ぴあ映画生活 HPより


派手なコスチュームプレイで大衆の人気を博し、
「世界が恋したピアニスト」と呼ばれた。
それがこの作品の主人公のリベラーチェ

キンキンギラギラのド派手な衣装で
ピアノの弾き語りで大衆を魅了したという、
日本では着飾ってショーを見に行くという
習慣は根付いてないので
こういうショーの楽しさは分からないが
その一端はこの映画で見ることが出来た。



大きなホールで観客は酒を飲みながら
ピアノ演奏と合間の軽妙なお喋りを楽しみ、
そしてステージでは
本物のキャデラックを登場させるなど
観客を楽しませる事に徹している
エンターエイナーの光り輝く衣装。



どれもこれも冷静に見ると悪趣味だけど
ひとときの「夢」を見るという事においては
この過剰な演出も
観客には喜ばれただろうなとすんなり理解できる。



お金は有り余るほど手にしながらも
本人は孤独で
そんな時マット・デイモンが演じるスコットと出会い、
5年に及ぶ蜜月を送る、
この映画はその始まりから終わりまでを描き
華やかなアメリカのエンタメ業界の
裏側も見せてくれる。



しかし実生活ではガンを克服した
マイケル・ダグラスは、
よくこの役を引き受けたものだ、
しかも乗りに乗ってるって様子、
やはり役を演じることが天職なんだろうな、
第65回エミー賞では主演男優賞を
この作品で獲得している。


整形にドラッグ
ミエミエのかつら
欲望の趣くまま時代を駆け抜けた主人公は
67歳でエイズでこの世を去った、
映画ではラストは甘い感傷を呼ぶが
実際にはスコットは慰謝料の訴えを起こし
死の前年に7万5千ドルで和解している、
死を覚悟していた主人公は
その時どんな気持だっただろうか。



それでもリベラーチェ は映画の中で輝き
絢爛豪華な衣装でピアノを弾いている、
そんな姿を観客に見せた彼は
実に彼らしく生き抜いたのだと思った。



映画の全編にブラックユーモアが散りばめられ
笑えるし、一緒に舞台を見ている気にもなるしで
結構気に入った作品。

★100点満点で75点


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