soramove

読書と旅行と柴犬のブログ
目標は留学生に日商簿記3級合格を!
ヤプログから引っ越してきました。

映画「クレイジー・ハート」自分の歌を自分らしく歌え

2010-07-29 18:09:38 | ミニシアター系映画
「クレイジー・ハート」★★★★
ジェフ・ブリッジス、コリン・ファレル、マギー・ギレンホール、ロバート・デュバル出演
スコット・クーパー監督、111分 、2010年6月12日より順次公開、2009,アメリカ,FOX
(原題:CRAZY HEART)




                    →  ★映画のブログ★
                     どんなブログが人気なのか知りたい



「昔のヒット曲で酒場やボーリング場で
ライブを行い、なんとか食いつないでいる
カントリーシンガーが主人公、
いつの間にかアルコール依存症をかかえ、
将来に展望なんてもてない崖っぷちだ、
果たして彼は再起できるのか」



ストーリー的には
ミッキー・ロークを復活させた
レスラー」と似ている、
やはり一発逆転のアメリカンドリームが
みんな好きなのだ。


印象的なシーンがある、
インタビューにきたジャーナリストで
主人公と恋に落ちる女性が
主人公が即興で作った歌を聴いて
「才能があるって残酷すぎる、
いつかあなたが私のベッドで
素敵な歌を作ってくれたことを
私はこのベッドで眠る度に思い出すのよ」

歌を作る才能なんて
それはホント、神様が与えたプレゼントのようなもので
誰でも努力すればなんとかなるってものじゃない、
特にジャーナリストのように
文章を書いたりそのほかにも才能のある人と
出会っていれば
持っている人とそうでない人という
現実を何度かは見ているはずだ。

映画はラストにやはり
夢を見させてくれる、

素晴らしい歌を作り上げ
多くの聴衆に聞いてもらうことができるのだ。

確かにこの映画は
甘いハリウッドものとは違い
恋した相手とはうまくいかず、
出来上がった素晴らしい歌も
自分で歌うことはない、
けれどきっとこの後、主人公は
自分の思い描く良き生き方を
しっかりと歩んで行けそうだと思う。

ラストまで見て
「出来すぎ」と思う人も居るだろう、
人生そうそううまくいかないよと、
でもせっかく見に行った映画で
幸せの予感の微塵もない現実を見せられても
それでは自分たちも良く知っている
映画館の外の世界ということになってしまう。

だからハッピーすぎるのも食傷気味だけど
少しは夢も見させて欲しいのだ、
努力しても何も得られないよと
そんな話をわざわざ見たくはないからね。


努力は報われる
それくらいは信じたい、

じゃなかったら日々の暮らしの積み重ねに
何の意味があるかわからないから。

★100点満点で80点


soramove
★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく(1日1回有効)←ランキング上昇ボタン

ジェフ・ブリッジスがこれでアカデミー主演男優賞、
最高の演技というより、なりきり賞って感じです。

★人気映画ランキングはこちら、どんなブログが一番読まれているか


映画「インセプション」夢はほとんど覚えていない

2010-07-28 00:09:17 | 大作映画ハリウッド系
「インセプション」★★★★
レオナルド・ディカプリオ、エレン・ペイジ、渡辺謙、
ジョゼフ・ゴードン・レヴィット、マリオン・コティヤール、
トム・ハーディ、トム・ベレンジャー、キリアン・マーフィ出演
クリストファー・ノーラン監督、116分、2010年7月23日公開、2010,アメリカ,ワーナー
(原題:Inception )




                    →  ★映画のブログ★
                     どんなブログが人気なのか知りたい



「夢の中に入り込んで
その人の考えていることを盗み出す、
そんなことが出来たらスゴイだろうな、
そしてそれを映像化したのがこの映画、
映画の可能性を最大限生かした
まさに映画らしい映画、大画面で堪能した」



ドム・コブ(レオナルド・ディカプリオ)は、
人が夢に入っている時に、
そのアイデアを盗み出すという、
犯罪分野において最高の技術を持つスペシャリスト。
だがその才能ゆえ、彼は最愛のものを失い、
国際指名手配犯となってしまう。

そして彼の最後のミッションが始まった。

現在と過去、
自分と他人の現実と夢の中、
重層的に重なり合い、
どこから夢でどこからが現実か
映画の登場人物と同じ様に
見ているこちらも混乱する。


たぶん製作者はそういうことを意図し、
出来上がった映像に満足し
混乱する観客の様子を思い浮かべて
それを楽しんでいるかもしれない、
こんな映像体験はめったにできない、
まさに支離滅裂な人間の夢の世界だ。


渡辺謙は、おかしな東洋人の役だったら
嫌だなーと思っていたが、
ディカプリオと堂々渡り合っていて
嬉しくなった、

さらに「500日のサマー」←過去記事へジャンプ
http://yaplog.jp/sora2001/archive/1455
で、気弱い主人公を好演していた
ジョゼフ・ゴードン・レヴィットは髪を撫でつけ
スーツ姿で正確にミッションをこなしていく役を
今回もそつなくこなしていて
意外と芸達者なのかと再認識した。

頭の中で想像することも
時に自分自身でも
説明がつかないようなことを考えもするが
夢となると覚えていないことが多いが
それはきっとちゃんと覚えていられないほど
支離滅裂だからじゃないかと密かに思っている。

そんな部分を映像として見せる
そんな困難な作業をひとつの完成形に見せてくれた
こういう映画を見るから
またまた次の映画に期待してしまうのだ


★100点満点で85点


soramove
★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく(1日1回有効)←ランキング上昇ボタン

夢を覚えていることは少ないので、できたらどんな夢かディカプリオの助手にでも
探ってもらいたい。
★人気映画ランキングはこちら、どんなブログが一番読まれているか


書籍「プラチナデータ」話題作ながら出来は平凡

2010-07-25 19:09:16 | 読書の時間
「プラチナデータ」★★★
東野 圭吾著 、講談社、2010年7月1日初版
(431ページ 、1680円)


<リンク:
【ポイント6倍対象商品】プラチナデータ

【ポイント6倍対象商品】プラチナデータ

価格:1,680円(税込、送料別)

>


                    →  ★映画のブログ★
                     どんなブログが人気なのか知りたい


「新刊が出ると知って
bk1で予約して待っていた本、
途中までタイトルの意味は全く分からなかったが
その存在理由を知ると
自分たち一般人の知らないところで
国家的なレベルでそういうことってあるのかなと」



犯罪防止を目的としたDNA法案が国会で可決し、
検挙率が飛躍的に上がるなか、
犯行現場に残された僅かな痕跡から
犯人が分かってしまい、
抑止になると同時に
警察の初動捜査が甘くなる事態も発生。

この後、どんな方向に向かうのか
想像しながら読み進めた。


主人公を犯人と示すデータが表れ、
先にその事実を知った主人公はうろたえるが、
なんとか他に先んじて自分でその
理解不能な結果を探っていく。
狭まる捜査網と逃げる主人公、
このあたりはさすがに面白い。


読みながら数年前のトム・クルーズの
「マイノリティ・レポート」を思い出した、
あの映画もそういえば主人公にとって
悪い結果が出てから物語が動き出したっけ。

だからか、この作品は映像にしたら面白いだろうなと思った、
逃げる主人公と追い詰める同僚、
このあたりの心の動きを
両面から丁寧に描いたら
緊迫感のある映画になりそうだ、
ただし、この本自体は読み物として
もうひとつ物足りないと感じた。


主人公達の個性と言うか
描かれ方がありがちで、
主人公にはなんとしても助かって欲しいとか
逆に憎むような対象もなく
表面的に作者の考えたストーリーが
突っ走っていくだけで、
これでは心を動かすところまではいかないのだ。

このタイトルのプラチナデータって
たぶん実際にあるのだろうな、

自分たちの知らないところで
権力を握った人達が、
世の中に動揺を与えないように等々、
適当な理由を付けて存在していそうだ、
事実は小説より奇なり

ただし、官房機密費を高級背広代とかに使ってる
平和な日本では、考えにくいことでもあるけれど。


★100点満点で65点


soramove
★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく(1日1回有効)←ランキング上昇ボタン

今は「死ねばいいのに」を読み始めた。

★人気映画ランキングはこちら、どんなブログが一番読まれているか



映画「トロッコ」このレールは戦争の時代から平和な現在へ

2010-07-24 00:20:24 | 邦画
「トロッコ」★★★☆
尾野真千子、ブライアン・チャン、ワン・ファン 出演
川口浩史監督、116分、2010年5月22日全国順次公開、2010,日本,ビターズ・エンド
(原題:トロッコ )




                    →  ★映画のブログ★
                     どんなブログが人気なのか知りたい



「本好きを自認しながらも
この作品の原作が芥川龍之介の同名小説とは
見終わっても、分からなかった、読んでないし。
映画は声高に伝えることもなく
淡々と進行していくが、
美しい自然と相まって、外の暑さをひと時忘れた」



台湾には二度行ったが
台北ばかりなので
この映画に出てくるような
山間部の風景を見ると
日本の田舎と変わらないなと感じた、
街に溢れる赤い看板も無く、
自分達と同じ様な顔をした人達の
静かな暮らしがここにある。


かつて日本は台湾を統治し
全ての台湾人の名前を日本名に変えさせ
日本語教育をし、
神社を作らせ、お参りをさせたという。
その名残で年齢の高い人達には
今も日本語を話せる人も少なくないようだ。

急死した台湾人の父親の遺灰を届けるため、
日本人の母親と小学生の兄弟3人で、
台湾中南部の小さな村を訪れる。

玄関先で年老いた祖父は
お骨の入った箱を杖で叩いて
「こんな姿になって帰って来て、お前は」と声を荒げる、
親より先に死ぬことは台湾では大罪であり、
こうして怒りを露わにすることが
ひとつの習慣だという、
自分達にも分かりやすい
通じるものがあると感じた。


タイトルのトロッコは
かつて日本へ良い材木を運ぶために
山奥からレールが敷かれ
中には現在でも使われている
そんなトロッコが象徴的に使われている。

日本からやってきた兄弟は
最初はゲームばかりしていたが
暫くすると外へ出て遊ぶようになる、
ほんのわずかの間に
兄は兄として成長したことが
画面から伝わってくる、
丁寧に彼らの表情を追ったことが功を奏している。


何か強烈に伝えようとしていることは無く、
淡々と日々が過ぎていく、
どこにでもありそうな小さな出来事が
家族の心に積み重なり
そうして目に見えない絆が結ばれていくのだろう、
外の暑さをひと時忘れる
そんな爽やかな作品だった。



★100点満点で70点


soramove
★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく(1日1回有効)←ランキング上昇ボタン

川口浩史監督はこれが初監督作品、台湾を舞台にして苦労も多かったと思うが
かなり良い作品に仕上がったように感じた。

★人気映画ランキングはこちら、どんなブログが一番読まれているか


映画「借りぐらしのアリエッティ」童話の本を開いてみると

2010-07-22 19:09:52 | 邦画
「借りぐらしのアリエッティ」★★★★
志田未来、神木隆之介、大竹しのぶ、竹下景子、三浦友和、樹木希林 声の出演
米林宏昌監督、94分 、2010年7月17日公開、2010,日本,東宝
(原題:原作・床下の小人たち )




                    →  ★映画のブログ★
                     どんなブログが人気なのか知りたい



「ジブリ作品は最初から高いハードルが目の前にあり、
見る側もそれ相当の「何か」を求めて劇場へ行く、
いまひとつ、という感想を聞いていたので
それ程期待せずに見たが、
大きな感動みたいなものは無いが、
主人公のアリエッティの凛とした美しさは
それだけで見る価値があった、美しい物語」



美しいと感じたのは、
「滅びの美学」を感じるからか、

それでも実写でないアニメ作品ならではの
特徴的なところを期待してしまう、
この作品も今の技術なら実写は可能だ、
でも空いた時間を埋めつくすようなセリフの洪水も無く、
アリエッティが高い屋根から見た世界や
普通の人間の暮らしへの驚きなど、
常に彼女の視線は、何気ないけれど
見過ごしてしまいがちな小さな発見をいくつか教えてくれている。



彼女が何かを見つめる時の眼差しは
力強く、その姿は美しい。


小人たちは人間の住む家の軒下で暮らし、
日々必要なものをほんの少しずつ借りて過ごしている、
服のボタンや古い切手などが
小さな部屋の壁を飾っていて
凝った内装になっているが、
製作者も楽しんでこれらを作り上げたのだろうな。

「人間に見つかってはいけない」という規則を
アリエッティは破ってしまう、
新しく屋敷にやってきた病弱な少年に見つかってしまったのだ、
少年は強い好奇心で彼女を探すというより
およそ子供らしくない、さりげない接触を試みる。

好奇心旺盛な小人のアリエッティと
どこか生きることを投げているような少年の
わずかな時間の交流、
そして別れ


この後二人はそれぞれどうなるのか分からないが
なんとかやっていくんだろうなと
ほのかに明るい未来も見せてくれた。

アニメの世界を見ながらも
結局自分達は作品のどこかに自分を
もしくは自分の考えを投影する、

普段と違う行動をとれば
今までと違う新しい出会いがある、
そして他人の考えに触れることで
自分の考えが微妙に変わっていくことも
実感として知っている、
この映画は滅びゆく種族を描いているかもしれないが
そんな先のことよりも
今、この現実をいかに過ごすか
たったそんな足元から、きっと全ては始まっている。

忘れられないほどの強烈なキャラはなく、
物語も淡々と進行していくが
それこそ実感としての暮らしがあり、
同じ繰り返しでも決して同じではないのだと
こっそりと(小人らしく)教えてくれる。



★100点満点で80点


soramove
★この記事が参考になったらココもクリック!よろしく(1日1回有効)←ランキング上昇ボタン

ジブリ作品では自分が一番好きなのは「千と千尋の神隠し」
そろそろそれを超える感動に出会いたい。

★人気映画ランキングはこちら、どんなブログが一番読まれているか