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JR横浜線の中山駅を下車して、鴨居方面へと5分ほど歩くと中山浴場がある。
みた感じ粗末な感じの銭湯であるが、意外と若者の多い銭湯だった。
【中山浴場】をザックリいうと
◎薬湯尽くし
・オンボロなトタン外装
・屋号がない
・昭和を今に遺す
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▲中山駅
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▲改札口を出たら右
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▲階段を降りる
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▲そのまま進む。この日はあいにくの雨
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▲ここは横浜私営地下鉄のグリーンラインの駅もある
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▲横浜銀行に沿って歩き、中山商店街の方へと足を進める
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▲ちなみに中山駅を振り返ったところ
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▲商店街といっても、道路沿いに商店がポツポツと並んでいるだけだが…
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▲突き当たりがみえてくると
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▲左側に「川和踏切」
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▲この踏み切りは多くの人が忘れてしまったと思うのだが、2013年10月にうずくまってる高齢者をみつけた女性が助けようと飛び出しはねられてしまった現場である
当日のニュースを引用すると…
(J-CASTニュース 引用)
事故が起きる直前、奈津恵さんは父親の恵弘さん(67)が運転する車の助手席に乗っていた。信号が鳴り始めたので踏切前で電車が通過するのを待っていたが、前方から高齢男性が歩いてきて踏切の中に入った。男性は鴨居駅側に少し歩いていくと線路の上でうずくまったという。それに気付いた奈津恵さんはとっさに「助けなきゃ」と叫び、恵弘さんが「電車が近づいているからだめだ」と止めるも聞かずに飛び出した。男性を抱き起こそうとしたが間に合わず、電車にひかれ命を落とした。
死のうとした人を助けようとして亡くなるという痛ましい事件だった。
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▲その踏み切りとは反対の右側を向くと
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▲中山浴場に到着。なぜか中山浴場という屋号がまったく見当たらない
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▲煙突もある
以前来たときは入り口目の前に灰皿が置かれてあったのだが、今回はすっかり消えて無くなっていた。おそらく法律の改正などで公共施設として撤去を余儀なくされたのだろう。
非喫煙者の自分としてはありがたい措置である。
のれんをくぐって中に入ると、男女に分かれた下足箱。ここはむかしながらの番台である。
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下足箱にはやたら注意書きが目立つが、鍵をそのまま持ち帰ってしまう人が多いらしい。どの銭湯でも頭を悩ませる問題だろう。
扉をガラッと開けると、目の前に受付の番台がある。周りの覆いがあるので、脱いだところは見られる心配がない。
座るのは、60代後半ぐらいの女性。特に愛想がいいわけでもないが、品のある声をしている。
「貸しタオルありますか?」とたずねると「はい、あります」と言ったあとに「新しいの?」と聞き返されて、(えっ??)と思いつつ「…いえ貸しタオルです」と言うと渡してくれた。
年配女性相手だと、なぜかこういう不毛なやり取りが多い。
それとここでは下足箱の鍵を渡して、ロッカーの鍵が渡される。
脱衣場を見渡すと、ここは島ロッカーが2つあり、手前の壁に常連用の棚。オープンな棚だから、「お客様の物なので勝手に使わないように」と注意書きが貼ってある。
間仕切り壁には大きな鏡。右奥に洗面所とその横に古い体重計。
典型的な昭和の銭湯である。
変わったところといえば、左奥に小窓がついてて、床が浴室にむけて少し勾配があることぐらいか。
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出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
「神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合」のホームページには、
“近代的な設備を施していませんので、特にPRする程の珍しい風呂屋ではありませんが、”
と謙遜した文言があるが、浴室に入るとたしかに特徴らしきものが一切ない古典的で平凡な作りである。
真ん中に島カラン。こちらはシャワーがついていない。
それと左右の壁にシャワー付きのカランが並ぶ。
奥には浴槽があって、右が深浴槽。左が浅浴槽で、浅浴槽はジェットバスがついていた。設備はそれぐらいだろうか。
それと両方とも薬湯だった。この日はワイン湯。紫色の蛍光色っぽい色をしており、温度は43℃ほど。
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出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用
上を見ると、これまた典型的な富士山の壁絵で、おそらく絵師は田中みずきさんだろう。
湖畔があって富士山がみえて、山小屋は心なしかアニメの背景色画っぽい描写に見える。お店によって絵に幅があるのが田中さんの特徴かもしれない。
客は自分が入ったときは、2人の先客のみであまりに静か。今日はずいぶん寂しい感じがするなと思っていると、ちょうどそのタイミングでワラワラと人が入ってくる。短時間のうちに気が付けば8~9人ほど。
この規模の銭湯で10人近く入ると、かなりの混雑感がある。
意外と根強いリピーターがいるようだ。そういえば常連客用の棚も全部埋まっていたので、見た目はボロくても(失言)、人気のある銭湯のようである。
ところでここの銭湯で初めて経験することなのだが、なぜか途中でクシャミが止まらなくなり、花粉症のような症状がずっと続いた。
まさか銭湯アレルギー?!(そんなのがあるのか分からないけど)と思いながら中山浴場を出ると、まるで嘘のように症状が止まってしまう。
一体なにが原因だったのだろうか?
ほかの入浴客にはそんな症状は見られなかったので、たぶん自分に限定した反応だと思うのだが、心当たりがあるとすればワイン湯か…。
じつは以前来たときも同じ症状があって、その時もワイン湯だった。
このワイン湯の中にどんな成分と化学反応を起こしてしまうか分からないが、今までこんなアレルギー反応を起こしたことは中山浴場以外になく、まったく不思議というほかなかった。
【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 中山駅
経路 鴨居方面へ歩く
周辺の環境 商店街
●空間演出
建物外観 ボロい
壁画・眺望 富士山
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう
★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 古い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 深浴槽、ジェットバス、バイブラ
サウナ なし
温度 43℃
棚 なし
男女入れ替え なし
■サービス
接客 普通だが話し方に品がある
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし
◆人
受付 60代後半ぐらいの女性
客層 年齢層がバラバラ
【案内】
住所
〒226-0019
横浜市緑区中山4丁目1番3号
電話
045-931-1304
営業時間
15:00〜23:00定
休日
毎週水曜日
※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載