銭湯の散歩道

神奈川、東京を中心とした銭湯めぐりについて、あれこれ書いていきます。

梅の湯(東京・神保町)

2019-07-13 07:02:53 | 銭湯





地下鉄の神保町駅を下車して、3分ほど歩けばビルの谷間に梅の湯をみつけることができる。
マンション銭湯ということでかなり狭いところだったが、人気のある銭湯だった。


【梅の湯】をザックリいうと
◎ランナー向けの下駄箱あり、貸しタオルなし
・受付女性の笑顔がとにかく素晴らしい
・脱衣場が窮屈
・入浴客が多彩




▲神保町駅


▲出口にあった地図をみると、専修大学8号館の下に梅の湯が表記されており、かなり近くにあることが分かる


▲みずほ銀行がある場所にとりあえず行くため、靖国通りの横断歩道をわたる


▲横断歩道


▲渡ったところにみずほ銀行


▲みずほ銀行を横切ると


▲右側に細い道がみえる


▲まさかこんな細い道に銭湯?


▲とわざとらしく書いてみたが、地図通りここである


▲到着


扉には張り紙が貼ってあり、そこにはランニングシューズは脱衣場に持ち込まないで下さい!とある。
こうした注意書きがあるということは、ランナーが押し寄せる銭湯なのだろう。
ここはちょうど皇居周辺に位置しているため、ランナーにとって立ち寄りやすい場所のようだ。


入り口に入るとランニングシューズ用の下駄箱(普通のラックに過ぎないのだが)が両脇に設置してある。
そのとなりに通常の下駄箱。
奥に目をやると、小さな休憩所がみえる。



出典:東京銭湯ホームページ引用


左側にフロント。座るのは30代前半ぐらいの女性。
とにかく笑顔が素敵で、品のある声をしている。とても気持ちが和む。こうした対応をしてくれただけで、ここに来て良かったと思えた。
ちなみにここでは貸しタオルがないので、タオルを購入。100円。


後ろを振り向くと、ちょうど目の前に浴室への入り口があった。左が女湯で、右が男湯。
ののれんをくぐると、目に飛び込んでくるのは物凄い人の数。まさに足の置き場がないほどだ。
この光景をみただけで、ここに来て失敗だったと思えた。
入り口そばにいたのが学生たちで、おそらく高校生あたりだろうか。1人がスマートフォンを手にして動画を流しており、それを取り囲むように4~5人の学生が汗だくでかたまっていた。
呆然と立ち尽くしていると、1人が「うしろに人がいるからな!」と言うが、言った本人も含め誰も動こうとしない。
仕方なく隙間をかいくぐって奥に進むのだが、奥も人でいっぱい!
狭い上に、十数人はいるものだから、ロッカーに這いつくばるようにして着替えた。脱ぐだけで一苦労である。一つしかないドライヤーには行列ができていた。その列を割ってトイレに入る始末である。
脱衣場をザッとみると、ロッカーはL字に並び、洗面台が左。突き当たりにトイレ。そして浴室への入り口が左奥にある。



出典:東京銭湯ホームページ引用


浴室の扉を開けると、すぐ目の前の壁に沿ってカランが横に並ぶ。扉を開けた視点でみると、右の空間に浴室が広がっている。とはいっても、やはり浴室も狭い。
脱衣場が狭いのに浴室は広いなんてとこはないのでほぼ予測通りだが。


左手前に椅子とケロヨン桶が置いてあり、入り口すぐ右横に立ちシャワーが一つ。その右端に浴槽がある。
おそらくこの狭い空間で展開するにはこうせざるを得なかったのだろうけど、やはり窮屈はストレスだ。



出典:東京銭湯ホームページ引用
▲こちらは女湯


浴槽は、ゆるやかな曲線を描いたL字型をしており、左側にハイパージェット、ボディジェット、電気風呂と並ぶ。典型的な昭和後期の設備。
温度は、42℃ほどで、慣れてない人は熱く感じるかもしれないが、入れないほどの温度ではないだろう。


白を基調としており、浴槽は青色だが、タイルの目地がいかんせん汚い。湧出口も稼働していなかったけど、白と茶色の水垢がびっしりこびりついており、残念だが汚いという印象だ。
こうしてみると、人気の理由は設備というよりも立地にあるといわざるをえない。
これがほかの場所だと、これほど人が入っただろうか?


客層は、脱衣場の若い学生たちもいれば、高齢者、中高年といった感じである。
ここは備え付けもあって、シャンプーやボディシャンプーもあるのだが、年配の男性がシャンプーを指さしながら、「ここにあるからな」と心配して言ってくれた。強面な感じの人もいるが、自分がいる時は和洋とわず刺青の人は見かけなかった。


下町らしい空気感を持ちながら、それとは異人種のランナーたちがいたりと、おそらく他の場所なら交わらないであろう人々が共存する、ちょっと変わった雰囲気の銭湯だった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 神保町
経路 ビルを縫って歩く
周辺の環境 ビル

●空間演出
建物外観 マンション銭湯
壁画・眺望 なし
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 フロント横
脱衣所 狭い。古くて汚い。とくに足マットが生理的に無理レベルの汚さだった
シャワーの出 勢いがあるが、ちょっと使いづらい
浴槽の種類 ハイパージェット、ボディジェット、電気風呂
サウナ なし
温度 42℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とても素晴らしい
清潔さ ちょっと汚い
貸しタオル なし(購入するなら100円)
備え付け あり

◆人
受付 30代ぐらいの女性
客層 高齢者、中高年、学生


【案内】 

住所
〒101-0051
千代田区神田神保町2−8−2 

電話番号
03-3261-5897

アクセス
都営新宿線「神保町」駅下車、徒歩1分
都営三田線「神保町」駅下車、徒歩1分
東京メトロ半蔵門線「神保町」駅下車、徒歩1分

休日
日曜

営業時間
15:00−24:00
(祝日は15:00−23:00) 

※東京銭湯ホームページ転載


太平湯(東京・雑色)

2019-07-09 06:23:52 | 銭湯





京急雑色駅を降りて商店街を抜ければ、住宅街の中に太平湯がある。
古い破風造りであるが、清潔感溢れるきれいな銭湯だった。

【太平湯】をザックリいうと
◎ミストサウナあり
・接客は丁寧
・脱衣場、浴室ともにきれい
・ミストサウナが超熱い



※写真
上:太平湯
中:雑色商店街
下:京急雑色駅







▲京急雑色駅


▲改札口を出て真っ直ぐ


▲商店街の右側に進む




▲大きな道路にでる


▲渡って




▲ここを左折






▲小学校を横切り


▲ここを右折


▲曲がったところ


▲このまままっすぐ








▲信号のところを左折






▲先に居酒屋さんがあって、そこを右折する(写真に撮りたかったけど、人がずっといたのでとれなかった)。


▲その居酒屋さんを右折したところ


▲もうみえてくる






▲到着


▲下足箱はこんな感じ


下足箱が男女左右に分かれているので、ここは番台である。下足箱は建物同様に歴史を感じさせる。
扉を開けると、左側に受付があり、座るのは60代ぐらいの女性。
いつもなら自分から挨拶するのだが、ここでは「こんにちは」と店主から挨拶してくれる。
「貸しタオルありますか?」と訊ねると「はい、あります」とすぐに出してくれた。
財布を手にすると「無料だから大丈夫です」と言われた(普通に入浴料を払おうとしただけだったのだが…。しかし、それぐらい気を使ってくれる)。


脱衣場を見渡すと、古いけれどもとても綺麗だ。懐かしさと同時に新しさを感じる。
手前右にマッサージチェア、長いすが並び、長いすの前にテーブル。雑誌や新聞が置かれてあった。
ロッカーは、左右壁と島の真ん中。
天井は外観とは裏腹に普通の天井である。間仕切り奥にテレビ。
それと脱衣場にサウナの外壁が手前に突き出ており、窓から中をみることができる。



※出典:太田浴場連合ホームページ引用
▲こういうホームページの写真は基本的に一番綺麗な状態で写すものであるが、訪れたときも写真通り簡素かつ綺麗だった

浴室の扉を開けると、典型的な古い銭湯ではあるが、そうした古さに負けない清潔感がある。
真ん中に島カランが2つ並び、右壁にはなし。左は、身体が不自由な人向けの広くて高い椅子に手すり、ハンドシャワーが付いていた。


それと島カランは左と右だとシャワーの出方が微妙に違う。
左のシャワーは勢いがあるものの拡散するタイプ。
右のシャワーは拡散が抑制されており、あとは全面鏡になっていた。



※出典:太田浴場連合ホームページ引用


手前左には立ちシャワーが2つ。右手前は先ほど紹介したミストサウナ。ちなみにこちらのミストサウナは、かなりの強烈である。
ミストサウナというと大抵は温度が低く、今回もまったく期待せずに入ったのだが、入った瞬間に全身がモワッとなって、足下が突き刺さるような熱さ。
フィンランド式サウナだとだいたい10分ぐらいはいられるが(温度にもよるけど)、ここは3分が限度だった。サウナ強者は試してみる価値ありだ。


そして浴槽は、奥。
左が深浴槽で、「麦飯(ばくはん)石」という鉱石で作られた浴槽らしい。別名バイタル湯。そのお湯で身体が活性化するらしいのだが、個人的にはこうい石コロでどこまで効果があるのか眉唾物である(単に自分が無知だけかもしれないが)。
その右隣から浅浴槽で、電気風呂、その隣がまたもや鉱石湯で半身浴の一人用になっており、その隣がボディジェット、座湯と並ぶ。
温度は、深浴槽が45℃ほどで、浅浴槽が44℃。ほかと比べると熱めなので長湯する人は皆無。



※出典:太田浴場連合ホームページ引用



※出典:太田浴場連合ホームページ引用


そして壁絵はお約束の富士山であるが、景色は秋を演出していた。
全体をみると、上が青を基調としており、下は白。なので清潔さと相まってさわやかな雰囲気だ。


客層は全員高齢者。建物も設備も素晴らしいが、水風呂や外気浴がなかったのは残念である。
そうした設備があればもっと若い人が来るのではないかと感じた。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 雑色駅
経路 商店街を抜けて小学校を横切り居酒屋さんを右折
周辺の環境 住宅街

●空間演出
建物外観 破風造り
壁画・眺望 富士山(秋)
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 古いけどきれい
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 深浴槽(麦飯石)、電気風呂、半浴槽、ボディジェット、座湯
サウナ ミストサウナ(無料)
温度 44℃、45℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 とても良かった
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 60代ぐらいの女性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所
大田区南六郷1-5-17

電話番号
03-3738-1665

定休日
水曜日

営業時間
15:30–23:30

交通機関
京浜急行線 雑色駅 より徒歩 5分


※大田浴場連合ホームページ転載


新呑川湯(東京・大鳥居)

2019-07-06 06:47:17 | 銭湯





京急大鳥居駅を下車すると、北にまっすぐ歩いた呑川の先に新呑川湯がある。
古い銭湯ではあるが、地元に人気のある銭湯だった。


【新呑川湯】をザックリいうと
◎サウナ、水風呂あり
・少しくたびれた古さがある
・客に迎合しない
・水風呂が超広い









▲大鳥居駅西口


▲西口から出たところ


▲この大通りの左側を歩く


▲まずは横断歩道を渡り




▲左に進む


▲あとはまっすぐ行くだけだ




▲ニトリを横切り










▲区役所も横切って






▲川らしきものがみえてくる


▲浚渫船だろうか?


▲呑川を渡る


▲ちょっと微かに臭うような…


▲むかし、蒲田あたりで住んでいた人が呑川はめちゃくちゃ汚いドブ川で夏場は相当臭かったのだとか


▲いまでも下流の蒲田あたりは汚い。こんな臭い川が氾濫した日にはこの世の終わりでしかないだろう


▲ここを右折


▲左の建物がダスキン。そのダスキンの先を行くと


▲もう新呑川湯がみえてくる




▲到着


中に入って下足箱に靴を預けると、先に進めば目の前に券売機がある。
かなりくたびれた券売機だ。
「大人」460円を選んで左側を向くと、そこそこ広いロビー。マンション銭湯にしては余裕ある空間となっている。ソファーがあって、テレビが端っこにある。


※出典:大田浴場連合会ホームページ引用

そのロビー右手にフロント。座るのは、40代半ばぐらいの小柄でふっくらした女性。ハキハキした対応で、しっかりした印象だ。


※出典:大田浴場連合会ホームページ引用

貸しタオルをお願いすると、「中にシャンプーとかありませんから」と言われ、「はい。大丈夫です」とこたえると、「いえいえ」と言われた。
「中のお客さんがいますからシャンプーとか石鹸を…」とダメ押しをされたので「それでは石鹸を」と購入。30円。


ところで、このように言葉こそ丁寧であるが入浴客にハッキリ物を申すのは、大田浴場連合会のホームページにも示されている。
引用すると、


“全てのお客様が気分良くご利用頂く為に、マナーの悪いお客様には退店していただく場合があります。”


と明記してある。
ほかの銭湯だと来客を促すために自分たちの魅力をアピールするものであるが、ここはそうではない。
客が相手だろうと自分たちが正しいと思うものは厳然とした姿勢で臨むという決意表面であり、ゆるぎない信念みたいなものを感じさせた。


そんな感じで、受付でマナーチェックを受けたあと男湯は右側ののれんをくぐると、脱衣場もそこそこ広いところである。島ロッカーが2つあり、右側にもロッカーがある。
面白いのは、左側にある常連用の月極ロッカーだ。
ロッカー自体は変哲のないものなのだが、その横にタオル掛けがあった。ビッシリ掛けられており、おそらく使ったものを常連客たちがそのまま掛けているのだろう。
正直、衛生上どうなの?という感じだが、本人たちが気にしないのだから他人がどうこういう話ではないか…。


浴室のガラス戸を開けると、少々変わった作りをしている。
横幅が広く、奥行きはちょっと狭い。
浴室真ん中に島カランが2つ並び、壁際にも短いながらカランが設置してある。
ちなみにカランは当たり外れがあって、基本的にみんな勢いがあるのだが、ちゃんと放射状(シャワー)に出るものとボタボタ落ちてくるものがある。  


それと手前左にサウナ。そして横に立ちシャワーが2つ並ぶ。
右手前は水風呂。


水風呂といっても、ここの水風呂は半端ない広さだ。どちらかというとミニプールと呼ぶほうが相応しいかもしれない。それぐらい大きい。自分の知る限りだと、スーパー銭湯を含めてもここより広い水風呂はみたことがない。


※出典:大田浴場連合会ホームページ引用
▲写真が見切れるほどの広さだ

真ん中には泳げといわんばかりに点線状の青線が二つ引かれてあって、小さな子どもなら軽く泳げるかもしれない(もちろん泳いじゃダメだけど、潜水するオジサンがやたら多かった)。
温度は確認すると、24℃ほどと他も比べてかなりヌルめ。水風呂マニアからするとガッカリする温度だろうが、全身を広げても壁に届かない広さはやはり魅力的だ。
サウナも追加100円で入れるのは良心的である。


そして肝心の熱い方の浴槽であるが、浴室の奥にあって、曲線を描いた作りになっている。


※出典:大田浴場連合会ホームページ引用
▲水風呂を見たあとだと、主浴槽がみすぼらしくみえる


※出典:大田浴場連合会ホームページ引用
▲こっちは女湯

右側が手前にせり出しており、その円形の浴槽が熱湯になっていた。
勢いのあるバイブラがあり、足を入れるとけっこう熱い。だいたい44℃前後だろうか。
一番大きな主浴槽は、42℃と一般的な銭湯の平均的温度。こちらはジェットバスがついている。
さらに左側にはガラス張りで囲われた浴槽があって、深浴槽である。
入り口には「ラドン」の文字までは読めるが、あとは経年劣化で消失しており判読不明。中に入るとラドン湯の解説板があった。


ところでこのラドン湯であるが、入ろうとしたところ、2人の入浴客がおり(2人しか入れない小さな浴槽)、1人がグッタリした感じで微動だにせず壁に寄りかかっている。それを別の入浴客が手をとって上下に振ったりさすったりしていた。
おそらく仲良しの2人…というか1人が一方的に構ってる感じであったが、いつまでじゃれ合ってるものだから一向に出る気配がなく困惑した。
それとグッタリした男性は本当に反応が一切ないものだから、もしも1人でいるところを見たら、「この人、ヤバいんじゃないか…」と心配したかもしれない。
1人が抜けるタイミングを見計らうと入ってみたのだが、かなりぬるいお湯で40℃ぐらいだった。微かに色がついてるような感じもしたが、無味無臭だったので光の加減のせいだったかもしれない。かなり深めである。


客層は、先ほどのようなじゃれ合ってるおじいちゃんがいたり、ほとんど高齢者であったがみんな楽しそうに言葉を交わしていた。客同士で仲が良い銭湯のようである。


最寄り駅と呼べるような駅は近くにないので来るにはかなり不便を強いられるが、下町の雰囲気を味わうにはとてもいい銭湯だった。



【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 大鳥居
経路 産業道路をまっすぐ
周辺の環境 マンション、ダスキン、呑川

●空間演出
建物外観 マンション
壁画・眺望 現代美術
統一感 あり
置物 特になし
照明 ふつう

★設備
休憩所 ロビー
脱衣所 広め
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 熱湯、ジェットバス、ラドン湯、水風呂
サウナ あり
温度 42℃、44℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 しっかりした対応
清潔さ きれい
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 40代半ばぐらいの女性
客層 高齢者ばかり


【案内】

住所
大田区大森南1-21-11

電話番号
03-3741-9406

定休日
金曜日

営業時間
15:00 ~ 24:00(月~土)
05:30 ~ 10:00(日 午前)
13:30 ~ 24:00(日 午後)交通機関京急バス 北糀谷停留所 より徒歩 5分

※大田浴場連合会ホームページ転載


中山浴場(横浜・中山)

2019-07-02 07:37:37 | 銭湯





JR横浜線の中山駅を下車して、鴨居方面へと5分ほど歩くと中山浴場がある。
みた感じ粗末な感じの銭湯であるが、意外と若者の多い銭湯だった。

【中山浴場】をザックリいうと
◎薬湯尽くし
・オンボロなトタン外装
・屋号がない
・昭和を今に遺す





▲中山駅


▲改札口を出たら右


▲階段を降りる


▲そのまま進む。この日はあいにくの雨


▲ここは横浜私営地下鉄のグリーンラインの駅もある




▲横浜銀行に沿って歩き、中山商店街の方へと足を進める


▲ちなみに中山駅を振り返ったところ




▲商店街といっても、道路沿いに商店がポツポツと並んでいるだけだが…










▲突き当たりがみえてくると


▲左側に「川和踏切」


▲この踏み切りは多くの人が忘れてしまったと思うのだが、2013年10月にうずくまってる高齢者をみつけた女性が助けようと飛び出しはねられてしまった現場である


当日のニュースを引用すると…
(J-CASTニュース 引用)

事故が起きる直前、奈津恵さんは父親の恵弘さん(67)が運転する車の助手席に乗っていた。信号が鳴り始めたので踏切前で電車が通過するのを待っていたが、前方から高齢男性が歩いてきて踏切の中に入った。男性は鴨居駅側に少し歩いていくと線路の上でうずくまったという。それに気付いた奈津恵さんはとっさに「助けなきゃ」と叫び、恵弘さんが「電車が近づいているからだめだ」と止めるも聞かずに飛び出した。男性を抱き起こそうとしたが間に合わず、電車にひかれ命を落とした。


死のうとした人を助けようとして亡くなるという痛ましい事件だった。



▲その踏み切りとは反対の右側を向くと




▲中山浴場に到着。なぜか中山浴場という屋号がまったく見当たらない


▲煙突もある


以前来たときは入り口目の前に灰皿が置かれてあったのだが、今回はすっかり消えて無くなっていた。おそらく法律の改正などで公共施設として撤去を余儀なくされたのだろう。
非喫煙者の自分としてはありがたい措置である。


のれんをくぐって中に入ると、男女に分かれた下足箱。ここはむかしながらの番台である。







下足箱にはやたら注意書きが目立つが、鍵をそのまま持ち帰ってしまう人が多いらしい。どの銭湯でも頭を悩ませる問題だろう。


扉をガラッと開けると、目の前に受付の番台がある。周りの覆いがあるので、脱いだところは見られる心配がない。
座るのは、60代後半ぐらいの女性。特に愛想がいいわけでもないが、品のある声をしている。
「貸しタオルありますか?」とたずねると「はい、あります」と言ったあとに「新しいの?」と聞き返されて、(えっ??)と思いつつ「…いえ貸しタオルです」と言うと渡してくれた。
年配女性相手だと、なぜかこういう不毛なやり取りが多い。
それとここでは下足箱の鍵を渡して、ロッカーの鍵が渡される。


脱衣場を見渡すと、ここは島ロッカーが2つあり、手前の壁に常連用の棚。オープンな棚だから、「お客様の物なので勝手に使わないように」と注意書きが貼ってある。
間仕切り壁には大きな鏡。右奥に洗面所とその横に古い体重計。
典型的な昭和の銭湯である。
変わったところといえば、左奥に小窓がついてて、床が浴室にむけて少し勾配があることぐらいか。



出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


「神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合」のホームページには、

“近代的な設備を施していませんので、特にPRする程の珍しい風呂屋ではありませんが、”
と謙遜した文言があるが、浴室に入るとたしかに特徴らしきものが一切ない古典的で平凡な作りである。


真ん中に島カラン。こちらはシャワーがついていない。
それと左右の壁にシャワー付きのカランが並ぶ。
奥には浴槽があって、右が深浴槽。左が浅浴槽で、浅浴槽はジェットバスがついていた。設備はそれぐらいだろうか。
それと両方とも薬湯だった。この日はワイン湯。紫色の蛍光色っぽい色をしており、温度は43℃ほど。



出典:神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ引用


上を見ると、これまた典型的な富士山の壁絵で、おそらく絵師は田中みずきさんだろう。
湖畔があって富士山がみえて、山小屋は心なしかアニメの背景色画っぽい描写に見える。お店によって絵に幅があるのが田中さんの特徴かもしれない。


客は自分が入ったときは、2人の先客のみであまりに静か。今日はずいぶん寂しい感じがするなと思っていると、ちょうどそのタイミングでワラワラと人が入ってくる。短時間のうちに気が付けば8~9人ほど。
この規模の銭湯で10人近く入ると、かなりの混雑感がある。
意外と根強いリピーターがいるようだ。そういえば常連客用の棚も全部埋まっていたので、見た目はボロくても(失言)、人気のある銭湯のようである。


ところでここの銭湯で初めて経験することなのだが、なぜか途中でクシャミが止まらなくなり、花粉症のような症状がずっと続いた。
まさか銭湯アレルギー?!(そんなのがあるのか分からないけど)と思いながら中山浴場を出ると、まるで嘘のように症状が止まってしまう。
一体なにが原因だったのだろうか?


ほかの入浴客にはそんな症状は見られなかったので、たぶん自分に限定した反応だと思うのだが、心当たりがあるとすればワイン湯か…。
じつは以前来たときも同じ症状があって、その時もワイン湯だった。
このワイン湯の中にどんな成分と化学反応を起こしてしまうか分からないが、今までこんなアレルギー反応を起こしたことは中山浴場以外になく、まったく不思議というほかなかった。


【評価チェック箇所】
▼アクセス
最寄り駅 中山駅
経路 鴨居方面へ歩く
周辺の環境 商店街

●空間演出
建物外観 ボロい
壁画・眺望 富士山
統一感 あり
置物 なし
照明 ふつう

★設備
休憩所 脱衣場兼
脱衣所 古い
シャワーの出 勢いがある
浴槽の種類 深浴槽、ジェットバス、バイブラ
サウナ なし
温度 43℃
棚 なし
男女入れ替え なし

■サービス
接客 普通だが話し方に品がある
清潔さ ふつう
貸しタオル あり(0円)
備え付け なし

◆人
受付 60代後半ぐらいの女性
客層 年齢層がバラバラ


【案内】

住所
〒226-0019 
横浜市緑区中山4丁目1番3号

電話
045-931-1304

営業時間
15:00〜23:00定

休日
毎週水曜日

※神奈川県公衆浴場業生活衛生同業組合ホームページ転載