社会科学上の不満

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リーダーシップとは?

2010-10-17 00:19:41 | 社会常識と教育
 よくビジネス書に「リーダーシップ」なる言葉が記載されているが、数行でおわりである。具体的にはいかなるものだろうか?国のトップのリーダーシップとは?「リーダーシップがない」と言われる方は多いのだが具体的にどうすればよいのか記載されている書物や教えていただける方はごく少数である。ここに日本社会の悲劇がある。
 現在の企業でも大きくなればなるほど国同様「前例主義」に陥りやすい。リーマンショックは100年に一度の国難だそうだ。しかし対策も人事も政権が交代しようとも「前例」が尊ばれる。人事の序列も年次単位である。人事を10年ぐらい飛び級させればこの国難にも対応できるのではないか。リーダーである以上は適材適所に人員を配置し(モレた人へのケアも必要)困難に対処する必要がある。
 また、沖縄県の終戦時の島田叡知事(沖縄陥落2ヶ月前に就任)のように、県民に目標を与え、その目標遂行のために更に具体的な目標とその具体的目標ごとにそれに携わる責任者を決め、苦労を県民と共にし、配分を平等(実績に応じ)にし、弱い者(老人や怪我人)に気をかける行動さえすれば、あのような絶望的な状況でも県民は最後まで知事を支持するのである。部下の警察官への遺言は「生きよ」だそうだ。海軍陸戦隊沖縄守備隊の大田少将の最後の電文にもこの島田知事と沖縄県民の祖国への貢献があり涙を誘う。現在でも沖縄の高校野球に島田杯なるものが残っている。恥ずかしながら私は今まで知らなかった。昭和20年1月沖縄県知事の辞令を受ける。この時期米軍が沖縄に迫っていた、沖縄に行くことは死を意味していた。「死んでくれ」と言うような辞令だった、島田叡氏は反対する家族に「自分が死にたくないからといって、誰かに『代わりに行って死んでくれ』とは言えない」と言い1月末に着任した。
前任者の泉知事のように沖縄県民をバカにして最後は沖縄陥落の2ヶ月前に東京に出張し突如逃げた方とは大違いである。当時の知事は選挙ではない、官選知事である。内務省内にも同じ穴の狢がまだいたと言うことだ。この泉知事は県民の疎開など大反対で何時も強気な発言ばかりしていた。朝令暮改が多く、多くの部下がやる気をなくしていた。命令を遂行するため部下は色々と準備する、朝令暮改が多いと準備が無駄になりやる気を無くす。何かどこかの社長と良く似ていると思われた方は多いのではないか。
 いずれにしろリーダーシップは成績やお金の有無ではないのである。上記の泉知事と反対の行動をとることが、リーダーシップを身に着ける早道のような気がする。島田知事のようにしろと言ってもなかなか難しいと私は思う、憧れと尊敬だけしかできない。
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