社会科学上の不満

政治・経済上の不満のハケ口(左翼出入り禁止)
外交と防衛、歴史と現状についての不満のハケ口。(観念論の方は出入り禁止)

強兵の国スイス

2013-01-08 23:57:20 | 外交と防衛

 今回防衛費の増額に「外交で」と発言している無責任で無知なコメンテーターが多々いるが、孫子は「兵は国家の大事なり」と言っており、近代兵学の祖クラウゼビッツは「戦争は外交の延長線上にある」と言っており、ビスマルクは「外交とは右手で握手、左手にダガー(両刃の短剣)」と言っていることもご存知ない。外交は武力(軍事力)の裏付けが無いと片手落ちである。それで良くコメンテーターをやっていられるものだ。テレビ局の考えと一致するからだろうが、テレビ局の上層部ももう一度政治学の基礎からやり直したほうが良い。

 また何かにつけ「スイスが永世中立国だから」と寝言を言うバカものがいるが、スイスは国民皆兵の国ということは発言しない。「スイスが永世中立国だからバチカンの警護をしている」などと寝言を言っている輩がいるが大きな間違いである。スイスは山国であり現在と異なり昔は産業がなかった。故に男は傭兵として出稼ぎにヨーロッパ中に出ていた。スイスの傭兵はウィリアム・テルに代表されるように強兵であった。そしてある時同じ村の傭兵同士が敵味方になった。この時最後までこの同じ村の傭兵は戦い双方全滅した。故に忠誠心も高いと言うことでヨーロッパ中から引き合いがあった。イタリア統一の戦闘の時最後までバチカンを守って全滅したのはスイスの傭兵部隊だけだった。故に現在もバチカンはスイス・ガードを採用している。その全滅した村の出身者を中心に。格好はピエロみたいなスイス・ガードもその装備は最新鋭の武器で武装されている。

 また第二次世界大戦時ドイツと国境を接し進攻されなかったのはスイスだけだ。決して永世中立国だから侵攻しなかったわけではない。非武装中立のベルギーやルクセンブルク、スゥエーデンは侵攻されている。武装中立国で国民皆兵のスイスは傭兵が一時代前まで主な産業だったため、ヒットラーも山岳戦の不利を考慮し進攻しなかったというのが、現在の世界の常識である。ベルギーもルクセンブルクもスゥエーデンもこの時の「非」を改めて現在は武装中立国となっている。日本の平和ボケの方々だけが「永世中立国だから侵攻しなかった」と言っているが明かな寝言である。

 現在一般市民で対空機関砲を所有できる国はこのスイスだけだ。普通の家屋の屋根が開き対空陣地となるのは国民皆兵のスイスだけである。

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内政の問題をゴマカスには外敵を作ること

2013-01-08 00:05:42 | 外交と防衛

 中国で新聞記事に共産党が介入したことで、ネットなどが騒ぎだした。これは中国共産党にとって非常にマズイ状況だ。その国民の注意を逸らすためか尖閣の領海に執拗に侵犯している。小競り合いでも起こればこのマスコミの騒動から国民の目を逸らすことができるためだ。古典的な方法だ、しかし古典こそ定石でもある。

 この騒動は中国には、いや共産党国家には報道の自由など無いということを改めて知らしめている。中国の憲法には報道の自由が明示されているそうだが、実際の運用は、共産党批判は封じ込められている。この中国のニュースをそのまま日本国内では今まで報道していた。これは中国のプロパガンダにまんまと載せられていることではないか。

中国さえ現在批判的な「文化革命」、その「文化革命」を賞賛してきた朝日新聞グループは、得意の自己批判や総括を行っては如何か?

 中国が南沙諸島で如何にベトナムやフィリッピンに侵略しているか、20年近く前から一部のマイナーな出版社や右翼と批判される出版社が伝えていた。この批判をしていた左翼の方々はその批判に責任を持つことはない。

 今回の中国のマスコミの騒動は、外敵にどこを選ぶのかと言う中国共産党の政策を見る良い事例でもある。

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