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「小国は強いものに頼れ(逆らうな?)」中国

2014-07-06 00:00:13 | 外交と防衛

「小国は騒動起こすな」=比越をけん制-中国軍高官
http://www.jiji.com/jc/c?g=pol_30&k=2014062200218

時事通信 2014/06/22-22:13

 【北京時事】中国人民解放軍の孫建国副参謀長は6月22日、北京で開かれた「世界平和フォーラム」で講演し、南シナ海で対立するベトナムやフィリピンを念頭に、「小国は強いものに頼って騒動を起こしてはならない。自国の利益のために地域の安全を脅かしてはならない」と述べ、これらの国が米国などに接近する動きをけん制した。
 孫氏はこのほか安倍政権による靖国神社参拝や河野談話検証、集団的自衛権行使に向けた動きなども取り上げ、「地域の緊張を高めている」などと批判。
「(中略)」

 

 日本のマスコミは報じないが、これが中国の本音である。国連憲章を自ら否定する常任理事国。これが中国の本当の姿である。いまさら帝国主義とは中国は100年以上世界史から遅れている。

 他国を「小国」と言うこの発想が中国(現実には中国共産党)の総てを表現している。そして騒ぎを現在起しているのは中国自身である。

何度もこのブログでも書いたが、しつこいぐらいに言う必要がある。

 中国政府が中華人共和国の国権最高機関ではない。中国政府の上には、人民解放軍があり、中国における最高機関は中国共産党である。人民解放軍は国軍ではなく、中国共産党の私兵である。その下に中国政府がある。

 故に、外交部(政府)と人民解放軍との意見が対立することがある。最近はその傾向が顕著である。

 人民解放軍は国際法や国際慣例など理解できず、勝手気ままに行動する。領空と防空識別圏との違いさえ理解できない連中である。外交部の苦労が想像できる。

 しかし、現在揉めていることが世界に見える南シナ海、未だ中国海軍は正規に参加していない。漁民に扮装した人民解放軍が漁船で、ベトナムやフィリッピンと揉めているだけである。昔の便衣兵(ゲリラ)と何ら変わらない。

正規の中国海軍はソマリアの海賊にボコられるほどの見掛け倒しである。ゲリラ戦も受けてに回るとダメなことを実証した。

 人民解放軍は、「毛沢東の戦略」を基本とする。「深く人民の海に潜め」である。正にゲリラ戦を推奨している。

ゲリラはハーグ軍縮条約(日本は1908年に批准)でも即射殺(ゲリラには捕虜になる権利がない)が戦場の常識である。

さもなくば住民(市民)全員を虐殺することになるからである。軍服を着用するのはそのためである。敵味方の区別以外に兵士と市民とを区別するのが軍服である。ゲリラはその市民の中に紛れて攻撃してくるが故にその市民総てを殺害しなければならなくなる。故にハーグ軍縮条約で捕虜は軍服の着用がその条件となっているのである。

 知人の米兵(陸軍の将校)が、「日頃、人道的な発言が多い奴ほど、ゲリラ戦に直面すると住民の虐殺に走り易い。何かが壊れるのだろう」と言っていた。「ゲリラ戦ではキャンプに花を売りに来た5~6才の子供に爆弾を持たせることも良くある」と言っていた。

 通常ゲリラ戦は経済的に貧しい国で反政府勢力により行われる。しかし中国は正規軍(中国共産党の私兵)がゲリラ戦を行う。

 国際社会では異端である。そのゲリラ戦を行う中国に他国の正規軍はその対策に行き詰っていることも確かである。警察(海上保安庁)の武装を強化して、領海侵犯の中国漁民を逮捕する以外方法はない。その後ろに海軍力があることが必要である。ベトナムやフィリッピンの場合この海軍力が米海軍であるのだが、現在のオバマ政権では難しい。

 中華思想には「平等」という概念がない。上か下である。

 こういう場合強力な武力の裏付けが紛争を封じ込めるのが、戦史の常識である。

コメント (1)
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