ベトナムの国営メディアによると、同国の最高指導者グエン・フー・チ'ョン共産党書記長は1日、南シナ海での中国との対立について、戦争も含めてあらゆる可能性に対して準備する必要性に言及した。
ハノイでの有権者らとの会合で語った。
「(中略)」
チ'ョン氏は「戦争が起きるのかと問う人がいる。ならば、われわれはあらゆる可能性への準備をしておかなくてはならない」と述べる一方、「われわれは戦争を望んではいないし、起こらないようにしなくてはならない」と強調した。
「(中略)」
msn産経ニュース 2014.7.1 23:10
http://sankei.jp.msn.com/world/news/140701/asi14070123100003-n1.htm
日本の集団的自衛権行使の閣議決定直後に発せられたベトナムの反応である。日本のマスコミが報じる中韓の反応とは異なる。中韓に辟易しているASEAN諸国の姿でもある。
これが東南アジアの現状である。憲法9条や集団的自衛権行使ができないから平和ではない。明らかに中国は外洋進出を目指している。それを日本国内でしか通用しない、憲法9条や集団的自衛権行使問題で騒いでいる日本のマスコミはズレている。この海域は日本のシーレーンであり、命綱である。石油が入ってこなくなる。
先日、9条を守る会と原発反対の会との寄付の振込み口座が同じで話題になったが、流石に直に変更された。この事から同じ方々がその都度看板を代えているだけと推察できる。
日本のマスコミはこのようなことは絶対に報じない。ナゼなのか?裏で通じていると多くの国民は感じている。
戦争が起こらないように最悪の場合に備えて準備する、これが戦争抑止となる。ベトナムの言い分が正論である。まさか「平和」「平和」と唱ええいれば平和になるとの発想の方は、いい加減退場願いたい。
「最初から武力は使いません」では相手国になめられるし、外交カードを自分から捨てているようなものである。近代兵学の祖クラウゼヴィッツが「戦争は外交の延長線上にある」と言っている、また2500年近い風雪に耐えてきた中国の孫子の第1条は「兵は国家の大事なり」である。
香港の50万人デモを見るに中国共産党の統治能力が限界に来ていると思われる。他の省であればこのデモの情報も握りつぶせるであろうが、香港は特別であり無理だったのであろう。
フィリィピンのアキノ大統領が「日本の集団的自衛権行使に期待している」と発言したニュースは10日も経過していていない。ネット上では大々的報じられていたが、マスコミは報じたのか?
「集団的自衛権の行使が徴兵に繋がる」?など、本当に軍事が解らないまま「反対」と叫んでいるようだ。米・ロ・中・英・独・仏・などの国で徴兵を採用している国はない。現代戦では、武器の操作に熟練技術が必要なため徴兵は効率が悪いのでやめる傾向にある。
韓国が物事を考える中心にあるからこのようなバカげた発想になる。韓国は休戦中で戦時下である。
5年ほど前にヴェン元ベトナム全権委任大使とお話させていただく機会に恵まれた。「中国の横暴に困り果ている」「ベトナム・台湾・日本で海上に防衛ラインを引くことはできないか」と発言された。ベトナム人の最大の自信は米国を退けたことである。また中国も退けた実績がある。
しかし今回は「海」がバトルステージである。余りにもベトナムの海軍力は小さい。前回このblogにも書いたが、ベトナムに海自の輸送艦「おおすみ」が、米豪と自衛官を載せベトナムに入港した実績は大きい。米国とベトナムとの雪解けの第一歩となるであろう。これで、対中国への共同作戦で勝利でもしたら米国とベトナムとは完全に交流が回復する。
口先だけの左翼がチヤホヤされるのは日本のマスコミだけであり、共に血と汗とを流した国民同士が仲良くなるのは必然である。