国立天文台水沢VLBI観測所(旧:水沢緯度観測所)
VLBI: Very Long Baseline Interferometry(超長基線電波干渉法)
電波天文学における天文干渉法の一種である。宇宙のかなたにある天体から届く電波を利用して、離れたアンテナで観測したデータを、原子時計などで計測したタイミング情報とセットにして磁気テープなどに保存し、郵送などにより1か所に集約して相関させることで像を得る手法である。 解像度は、アレイを構成するアンテナのうち、最も離れた二つの間の距離に比例する。(ウィキペディア)
今をときめくロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平さんは岩手県水沢(現、奥州市水沢)の出身だ。奥州市立姉体小学校、水沢南中学校を経て菊地雄星投手(ヒューストン・アストロズ所属 )に憧れて花巻東高校に進学した 。大谷翔平の名前は平泉ゆかりの源義経の八艘翔びから由来しているらしい。日本から太平洋を越え(表現が少し古いが)、トントン拍子に米国メジャーリーグのトップ選手になったのは、心意気は如何にも義経の八艘飛びに似ているではないか。ご本人は意識しておられたかどうかは判らないが、高校時代からメジャーリーグ志向で投打の二刀流を表明していたのは、水沢緯度観測所の設置が織りなす宇宙スケールの気質が心底にあったのではないか、というのは私的で勝手な想像です。
そういえば菊地雄星は盛岡出身、名前も星とヒューストン・アストロズと言えば宇宙そのものではないか。
さて今回は八幡平の紅葉狩りにでもと、いそいそとバイクソロで旅立ったが、少し時間があったので、野次馬気分で、途中にあり以前から気になっていた水沢緯度観測所に立ち寄った。緯度観測とは地味なイメージだったがこれは過ちで、訪問の結果は紅葉以上の思わぬ収穫がありました。写真撮影はOKとのことでした。
国立天文台水沢VLBI観測所内にある奥州宇宙遊学館
子午儀
水沢に緯度観測所が設置されたのは、1895年(明治28年)万国測地学協会において、地球の極が周期的に変動する極運動を調べるため北緯39度8分線上にある米国、イタリア、ロシアなどとともに水沢が候補地となったことに由来する。
宮澤賢治も水沢に設置された緯度観測所に触発されて宇宙に興味を持ち「銀河鉄道の夜」などの作品を書いたと言う。
国立天文台水沢VLBI観測所の電波望遠鏡
原理的には水沢(岩手県)、入来(鹿児島県)、小笠原、石垣島(沖縄県)の4か所の電波望遠鏡を合わせて直径2,300km ! の電波望遠鏡となる。
そういえば昨年2023年2月に石垣島へ行った。その時は原付バイクを借りて石垣島全島を巡ってみた。狭い急坂を上り石垣島の天文台にも行った。なんで離島の山の上に天文台があるのだろうと思ったことがある。
ちなみにその時に石垣島でプロ野球ロッテの春期キャンプがあり、陸前高田出身の佐々木朗希本人の身近に行って見ていた。彼も米国メジャーへの移籍を希望していて、今年のストーブリーグでも話題を提供することでしょう。
故人曰く「転石苔を生ぜず」A rolling stone gathers no moss. の如く、近年ボクの精神には苔が生えそうなので、流体が身体を直撃して洗浄する苔飛ばしのバイク旅を好む。国内も面白いところが多いです。
天文学専用のスーパーコンピュータも設置されている。これに「アテルイ」と命名されている。坂上田村麻呂と同時代人で、朝廷軍との戦いに遊撃戦を仕掛けて連戦連勝した戦の天才、奥州蝦夷の英雄アテルイの名前が付けられている。これも水沢らしい名前だ。
木村栄先生は明治時代の水沢緯度観測所の所長、地球の内部が液体でマントル対流が影響しているとZ項を発見し学問的成果を上げたことで有名だそうだ。凄いなあ!
木村栄先生は金沢の生まれ、四校、東京帝大卒で水沢の所長を務めながら、子供の教育のために家族を一時は仙台に住まわせたこともあるようだ。
話題も盛りだくさんあるようですが、今日はこのくらいで!